最終更新日:2025/11/27
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元となった辞書の項目

veto

【名】拒否権;拒否権の行使;拒否;禁止【動/他】を拒否する,否認する

このボタンはなに?

大統領は議会が可決した法案を拒否する権限を持っています。

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解説

1. 基本情報と概要

単語: veto

品詞: 名詞 / 動詞

意味(英語)


  • (名詞) The power or right to reject or prohibit a proposed act or decision

  • (動詞) To exercise the power of rejecting or prohibiting something

意味(日本語)


  • (名詞) 提案された法案や決議を拒否、または差し止める権限

  • (動詞) その拒否権を実際に行使し、差し止める行為

「veto」は、権限を用いて「却下する・否定する」というニュアンスを持った単語です。主に政治や組織内の意思決定の場面で使われます。大統領や取締役会に認められたような強力な拒否権を表します。

活用形(動詞の場合)


  • 原形: veto

  • 三人称単数現在: vetoes

  • 現在分詞: vetoing

  • 過去形: vetoed

  • 過去分詞: vetoed

他の品詞形


  • 形容詞形は一般的には使われませんが、名詞と動詞の形で用いられることが最も多いです。

CEFRレベルの目安


  • B2(中上級): 政治や公的なシチュエーションで使われるため、やや高度な文脈で出現します。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 「veto」はラテン語由来の単語で、接頭語や接尾語に分かれる構成とはあまり考えられていません。

派生語・類縁語


  • vetoer(あまり一般的ではありませんが、vetoを行使する人)

  • right of veto(拒否権)

よく使われるコロケーション(共起表現)10選


  1. exercise a veto → 拒否権を行使する

  2. presidential veto → 大統領の拒否権

  3. have a veto over something → ~に対して拒否権を持つ

  4. override a veto → 拒否権を覆す

  5. threat of a veto → 拒否権の行使をちらつかせること

  6. absolute veto → 完全な拒否権

  7. veto power → 拒否権の力

  8. legislative veto → 立法上の拒否権

  9. to impose a veto on ~ → ~に拒否権を行使する・差し止める

  10. to face a veto → 拒否権の行使に直面する


3. 語源とニュアンス

語源


  • ラテン語の「veto(私は禁止する)」が由来。古代ローマで元老院の決定などを否定できる執政官の権限を指し、そこから英語に取り入れられました。

歴史的な使用


  • 政治的文脈で、国王や大統領あるいは議会の一部が持つ「拒否権」を表す言葉として長年使われてきました。

ニュアンス・使用時の注意点


  • 「veto」は、強い拒絶・否定のニュアンスを持ちます。主にフォーマルな政治・組織内で用いられ、カジュアルな会話ではあまり使われません。

  • 「I veto this idea.」というと、個人的に「これは却下だ!」という強めの印象を与えます。


4. 文法的な特徴と構文


  • 名詞として使う場合、基本的に可算名詞として扱われることが多い(複数形:vetoes)。「The president used his veto.(大統領は拒否権を行使した)」のように扱います。

  • 動詞として使う場合は他動詞: 「to veto something」で「~を拒否する」となります。

一般的な構文・イディオム


  1. “(someone) vetoes (a bill/proposal)”


    • 例: The committee vetoed the proposal.


  2. “put a veto on …”


    • 例: They decided to put a veto on new investments.


フォーマル/カジュアル


  • フォーマル寄り。公式文書や政治・組織の討議など、硬い文脈で多用されます。カジュアルな日常会話で「veto」を使うイメージはあまりありませんが、冗談交じりに「I veto that idea!(私はそれを却下する!)」程度の会話で使われることもあります。


5. 実例と例文

日常会話での例文


  1. “I’d like to go out to eat, but my roommate vetoed the idea.”


    • 私は外食に行きたかったのに、ルームメイトに却下されちゃった。


  2. “Let’s vote on what movie to watch; no one can veto the group decision!”


    • どの映画を見るか投票で決めよう。誰もみんなの決定を却下しちゃだめだよ!


  3. “I veto your plan to leave early; we still have work to finish.”


    • 早く帰るっていう君の案は却下だよ。まだ仕事が残っているから。


ビジネスシーンでの例文


  1. “The CEO has the authority to veto any major financial decisions.”


    • CEOは重要な財務上の決定に対して拒否権を持っています。


  2. “Our board of directors vetoed the proposed merger.”


    • 取締役会は提案された合併案を却下しました。


  3. “We need to reconsider; the upper management may veto our plan.”


    • 再検討が必要です。上層部が私たちの計画を却下するかもしれません。


学術的・公的文脈での例文


  1. “The President used the power of veto to block the bill.”


    • 大統領はその法案を阻止するために拒否権を行使しました。


  2. “A legislative veto requires a majority vote in parliament.”


    • 立法上の拒否権は、議会の多数票が必要とされます。


  3. “The constitution grants the governor a limited veto authority.”


    • 憲法は知事に限定された拒否権を与えています。



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. “prohibit”(禁止する)


    • 「veto」が特定の権限による禁止を指すのに対して、“prohibit”は一般的な「禁止」です。


  2. “overrule”(却下する・覆す)


    • “overrule”は、上位機関や上位者が下位の判断を覆す場合に使われます。“veto”に似ていますが、権利による拒否という点で「veto」の方が限定的です。


  3. “reject”(却下する)


    • 一般的な「拒否・却下」です。専用の法的な力や権限のニュアンスは薄いです。


反意語


  • “approve”(承認する)


    • 「承認する」という逆方向の意味を持ちます。



7. 発音とアクセントの特徴

発音記号 (IPA)


  • veto: /ˈviːtəʊ/ (イギリス英語), /ˈviːtoʊ/ (アメリカ英語)

強勢(アクセント)の位置


  • 最初の音節「ve」にアクセントがあります。「VEE-toh」のように発音します。

アメリカ英語とイギリス英語の違い


  • 大きな違いはありませんが、イギリス英語では語末の「oʊ」の発音が「əʊ」に近くなります。

よくある発音ミス


  • “vee-TOE”と「TOE」に強いアクセントを置かないように注意が必要です。正しくは「VEE-toh(ヴィートウ)」寄りです。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: 「veto」を「vito」「veeto」などと綴るミス。動詞の三人称単数形や過去形で’s’や’ed’が付くときにも気をつけましょう(vetoes, vetoed)。

  • 同音異義語の混同: 同音異義語としてははっきりしたものはありませんが、イタリア語の単語などに引きずられないよう注意。

  • 試験対策: 政治や法律関連の文章に頻出する単語です。TOEICや英検などでは、国際会議や政策に関するリーディングで登場することがあります。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • ラテン語で「私は禁止する」という意味に直結していると覚えると、強い「禁止」のニュアンスがイメージしやすいです。

  • 「ビートゥ(VEE-toh)」とリズミカルに覚えることで、アクセント位置を定着させましょう。

  • 「会議で“ノー”と言える強い権力者の姿」をイメージすると、政治における“拒否権”の感覚を思い出しやすくなります。


以上が「veto」の詳細な解説です。政治・組織の場面でよく用いられるフォーマルな語なので、ぜひ自分の文章や会話で使いたいときは、その強い拒絶のニュアンスを意識してみてください。

意味のイメージ
veto
意味(1)

〈U〉拒否権;拒否権の行使

意味(2)

(またveto message)〈U〉拒否通告状,拒否教書

意味(3)

〈C〉(一般に)(…の)拒否《+on+名》

意味(4)

(拒否権を行使して)<議案など>‘を'拒否する

意味(5)

(一般に)…‘を'拒否する,光止する

ビジネス英単語(BSL) / 和訳 / 4択問題

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