最終更新日:2025/09/15

(距離が) 遠い / (時間的に) 離れた

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元となった辞書の項目

distant

形容詞

(距離が) 遠い / (時間的に) 離れた

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解説

1. 基本情報と概要

単語: distant

品詞: 形容詞 (adjective)

活用形:


  • 原級: distant

  • 比較級: more distant

  • 最上級: most distant

意味(英語): far away in space or time; not close or friendly

意味(日本語): 「(距離的に・時間的に)遠い」「(人間関係が)疎遠な」などのニュアンスを持つ単語です。物理的にも心理的・感情的にも「距離がある」状態を表す形容詞として使われます。

「distant」は、人や物だけでなく、時間や概念に対しても「遠い」「離れている」という意味で使われます。「人がよそよそしい」「態度が冷たい」といったニュアンスにも使われることがあります。

CEFRレベルの目安: B2(中上級)


  • B2:中上級レベル。日常会話からより複雑な話題でも対応できるレベルです。

他品詞形:


  • 名詞形: distance(距離)

  • 動詞形: distance(~を遠ざける)

  • 副詞形: distantly(遠く離れて、よそよそしく)

2. 語構成と詳細な意味


  • 接頭語・接尾語・語幹: 「distant」は、ラテン語の “distans” (離れている) に由来し、もともとは「分離・離脱」を表す “dis-” と、「立つ」を意味する “stāre” が組み合わさって「離れて立つ」という意味がありました。英語化で “dis-” の形がそのまま残るわけではありませんが、語源的には「離れている」というイメージが込められています。


  • よく使われるコロケーション(共起表現)10個


    1. a distant memory – 遠い記憶

    2. distant relatives – 遠い親戚

    3. the distant future – 遠い将来

    4. distant past – 遠い過去

    5. distant land – 遠い国/土地

    6. distant horizon – 遠い地平線

    7. distant planet – 遠くの惑星

    8. distant roar (of thunder) – 遠くから聞こえる雷鳴

    9. distant possibility – 可能性が乏しい/遠い可能性

    10. distant look – 上の空の表情、よそよそしい表情


3. 語源とニュアンス

「distant」はラテン語の “distare” (離れている、隔たっている) が語源です。もともとは空間的に離れていることを意味していましたが、歴史とともに「人間関係や態度がよそよそしい」「心理的に距離がある」というニュアンスでも使われるようになりました。


  • 使用時の注意点:


    • 物理的に「遠い場所」にも使いますが、「彼女の態度が冷たい、疎遠だ」という心理的な距離感にも使えます。

    • 口語でも文章でも使われますが、日常的には「疎遠な」「よそよそしい」というニュアンスを伝えたいときにややフォーマル寄りに感じられる場合があります。カジュアルなシーンでは “far away” や “not really close” などで言い換えることも多いです。


4. 文法的な特徴と構文


  • 形容詞として使う場合:


    • 修飾する名詞の前に置く(e.g., “a distant relative”)

    • 叙述用法(補語として)の場合は動詞 (be, seem, appear など) のあとに置く(e.g., “He seemed distant.”)


  • 可算・不可算: 形容詞なのでこの区別はありません。

  • 文脈によっては感情的・心理的な「疎遠さ」を表現するため、叙述用法で人に関して使うときは「態度が冷たい、親しみを感じない」というニュアンスになります。

5. 実例と例文

以下、それぞれ日常会話・ビジネス・学術的な文脈での例文を示します。

(A) 日常会話での例文


  1. “I grew up in a distant town, far away from any big city.”

    (私はどの大都市からも遠い町で育ちました。)


  2. “He’s been acting distant lately. Is something bothering him?”

    (彼、最近よそよそしいんだけど、何か悩み事でもあるのかな?)


  3. “That concert feels like a distant memory now.”

    (あのコンサートは、今では遠い記憶のように感じるよ。)


(B) ビジネスシーンでの例文


  1. “Due to the pandemic, we have to work with colleagues who are in distant locations.”

    (パンデミックの影響で、私たちは遠隔地にいる同僚と仕事をしなければなりません。)


  2. “He occasionally appears distant during meetings, so I’d like to check in on him.”

    (彼はミーティング中にときどきよそよそしく見えるので、どうしているのか気にかけたいです。)


  3. “The final deadline no longer seems so distant.”

    (最終締め切りが、もうそんなに先のことではないように感じます。)


(C) 学術的・専門的な文脈での例文


  1. “The telescope can clearly observe distant galaxies.”

    (その望遠鏡は遠く離れた銀河をはっきりと観測できます。)


  2. “Anthropologists study distant cultures to understand human diversity.”

    (人類学者たちは、人類の多様性を理解するために遠隔地の文化を研究します。)


  3. “In the distant past, climate patterns were drastically different.”

    (遠い過去においては、気候パターンは大きく異なっていました。)


6. 類義語・反意語と比較


  • 類義語:


    1. far(遠い)


      • 最も基本的な「空間・距離的に遠い」を意味する単語。口語表現で使いやすい。


    2. remote(遠く離れた、隔絶した)


      • 場所だけでなく、可能性や人間関係にも「隔たりがある」ニュアンスが強い。「へんぴな場所」や「望みが薄い」といった文脈でよく使われる。


    3. aloof(よそよそしい、距離を置く)


      • 人の態度が「冷たい、打ち解けない」ことを強調する。よりネガティブな響きがある。



  • 反意語:


    1. close(近い)


      • 物理的にも心理的にも「近い」という意味。


    2. near(近い)


      • “close” に類似するが、物理的な「近さ」を表すのにより使いやすい。



7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号 (IPA): /ˈdɪs.tənt/

  • アクセント: “dis” の部分に強勢が置かれます。

  • アメリカ英語とイギリス英語ともに発音に大きな違いはありませんが、イギリス英語ではやや /ˈdɪs.tənt/ の母音が短く、アメリカ英語では /-tʌnt/ に近く発音されることがあります。

  • よくある間違い: “di” を長く伸ばしすぎたり、子音の連結 (st) を曖昧にしてしまうと通じにくい場合があります。「ディスタント」とはっきり発音するよう意識しましょう。

8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “distand” や “distance” と混同するミスが起こりやすいです。

  • 同音異義語との混同: 形容詞 “distant” と名詞・動詞 “distance” はスペルがよく似ているため注意が必要です。

  • 試験対策: TOEIC や英検などでも、形容詞としての「distant」と名詞 “distance” を混同させる問題などが出ることがあります。「distant」は人の態度や雰囲気にも使える形容詞である点を意識しましょう。

9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「dis-」は「離れる」というイメージを持つ接頭語で、「相手との距離がある(-tant)」とイメージすると覚えやすいです。

  • “distant” という単語を聞くと「空間だけでなく心まで遠く離れてしまった感じ」と想像すると頭に残りやすいでしょう。

  • “distance” (名詞) とのスペルの違いにも注意し、「名詞の distance に ‘-t’ をつけて形容詞にする」と覚えるのも良い方法です。

以上が、形容詞 “distant” の詳細な解説です。空間的・時間的にも、あるいは心理的な疎遠さを表すときにも使える便利な単語です。ぜひ会話や文章で活用してみてください。

意味のイメージ
distant
意味(1)

《名詞の前にのみ用いて》遠方からの,遠方への

意味(2)

(距離が)遠い,遠方の

意味(3)

(時間的に)離れた,隔たった;遠い[過去の]

意味(4)

《名詞の前にのみ用いて》(関係が)薄い,遠い

意味(5)

(態度などが)よそよそしい

基礎英単語(NGSL) / 英訳 / 記述問題

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