最終更新日:2024/06/12

暴君は鉄の拳で統治し、人々を抑圧しました。

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The tyrant ruled with an iron fist, oppressing the people.

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元となった辞書の項目

tyrant

名詞

『暴君』,圧制者 / 専制君主 / 僣王(古代ギリシアにおいて世襲以外の方法で王位を獲得した者)

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暴君は鉄の拳で統治し、人々を抑圧しました。

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解説

1. 基本情報と概要

単語: tyrant

品詞: 名詞 (countable noun)

意味(英語): A cruel and oppressive ruler who exercises power in an unfair or harsh way.

意味(日本語): 暴君。残酷で抑圧的に権力を振るう支配者のこと。

例えば、「権力を握って、それを自分勝手な方法で行使するようなリーダー」というニュアンスがあります。日常会話の中でも、「あの上司は暴君みたいだね(He’s like a tyrant.)」のように、比喩的にも使うことがあります。


  • 活用形:


    • 単数: tyrant

    • 複数: tyrants


  • 他の品詞の例:


    • 動詞: tyrannize(暴力的・権力的に支配する)

    • 例: He tyrannizes his subordinates.

    • 形容詞: tyrannical(暴君的な)

    • 例: a tyrannical regime(暴君的な政権)

    • 名詞: tyranny(圧政、専制政治)

    • 例: the tyranny of the majority(多数派による圧政)


  • CEFRレベル目安: B2(中上級)

    日常の基礎的な語彙ではありませんが、歴史や政治などの話題でよく登場し、文芸作品にも頻出する単語です。



2. 語構成と詳細な意味


  • 語構成: 「tyrant」は、ギリシャ語の “τύραννος (týrannos)” を由来とし、英語に取り入れられたラテン語 “tyrannus” にも基づいています。明確な接頭語・接尾語は含まれていません。


  • 派生語・類縁語:


    • tyranny(名・圧政・専制政治)

    • tyrannical(形・暴君的な)

    • tyrannize(動・暴君的に支配する)


  • よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)


    1. cruel tyrant(冷酷な暴君)

    2. petty tyrant(小さな権力を笠に威張る“プチ暴君”)

    3. overthrow a tyrant(暴君を打倒する)

    4. living under a tyrant(暴君のもとで暮らす)

    5. power-hungry tyrant(権力に飢えた暴君)

    6. tyrant’s reign(暴君の治世)

    7. label someone a tyrant(誰かを暴君と呼ぶ・指名する)

    8. a medieval tyrant(中世の暴君)

    9. corporate tyrant(企業内の暴君的存在)

    10. domestic tyrant(家庭内の暴君)



3. 語源とニュアンス


  • 語源: 古代ギリシャ語の “τύραννος (týrannos)” に端を発し、元々は「支配者」の意味でしたが、やがて「不当な権力者、暴君」という否定的な意味が強まっていきました。


  • ニュアンス:


    • 強い否定的・感情的な響きを伴う単語です。

    • 政治的な文脈だけでなく、比喩や日常会話で「あのボスはまるで暴君だ」のように使うこともあります。

    • 口語よりはややフォーマル寄りですが、カジュアルな会話でも比喩的に使われることがあります。



4. 文法的な特徴と構文


  • 文法的ポイント:


    • 数えられる名詞(可算名詞)なので、a tyrant / the tyrant / tyrants の形をとります。

    • 「tyrant of 〜」の形で、〜を暴力的に支配している人や存在を表すこともあります。(例:He was the tyrant of his household.)


  • よく使われる構文やイディオム:


    1. overthrow the tyrant(暴君を倒す)

    2. act like a tyrant(暴君のように振る舞う)

    3. be ruled by a tyrant(暴君に支配される)


  • フォーマル/カジュアル:


    • 歴史的・政治的文脈ではフォーマル。

    • 日常会話で使う際は比喩的表現が多い。



5. 実例と例文

(1) 日常会話での例文


  1. “My older brother can be such a tyrant when we play video games.”

    (ゲームをするとき、兄はまるで暴君みたいになるの。)


  2. “I feel like my roommate is a tyrant; he dictates all the house rules without discussion.”

    (ルームメイトが暴君みたいで、家のルールを勝手に決めちゃうんだ。)


  3. “Don’t be a tyrant in the kitchen; let me cook the way I want.”

    (キッチンで暴君みたいに振る舞わないでよ。私のやり方で料理させて。)


(2) ビジネスシーンでの例文


  1. “The new manager is turning into a tyrant, micromanaging every detail.”

    (新しいマネージャーは細部まで口を出して、暴君化しつつある。)


  2. “Employees complain that the CEO runs the company like a tyrant.”

    (従業員は、CEOが会社をまるで暴君のように運営していると不満を言っている。)


  3. “We need a leader, not a tyrant, to boost team morale.”

    (私たちはチームの士気を高めるために、暴君ではなくリーダーが必要だ。)


(3) 学術的・政治的文脈での例文


  1. “History shows that the reign of a tyrant often ends in revolution.”

    (歴史が示すように、暴君の治世はしばしば革命で終わる。)


  2. “Philosophers have debated how a society should protect itself from tyrants.”

    (哲学者たちは、社会がいかに暴君から身を守るべきかを議論してきた。)


  3. “The dictator was widely regarded as a tyrant for his oppressive policies.”

    (その独裁者は、その抑圧的な政策のために広く暴君とみなされていた。)



6. 類義語・反意語と比較


  • 類義語 (Synonyms)


    1. dictator(独裁者)


      • 「法律や制度を無視して、一人で権力を集中している人」というニュアンス。


    2. despot(専制君主、暴君)


      • 「絶対的権力を振るう支配者」、tyrant とほぼ同義だが、やや古風。


    3. oppressor(抑圧者)


      • 個人だけでなく集団として「抑圧する側」にも使われる。


    4. autocrat(独裁者、独裁君主)


      • 「自分の意志のみで決定を下す支配者」。dictator と似たニュアンス。



  • 反意語 (Antonyms)


    • benevolent ruler(慈悲深い支配者)

    • democrat(民主的な人、民主主義者)


使い分けの例:


  • “dictator” は政治的に法律を無視して権力掌握しているイメージ。

  • “tyrant” は人々を苦しめるような残酷さが強調されやすい。

  • “despot” は歴史書等でやや文語的な印象。


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号 (IPA): /ˈtaɪ.rənt/

  • アクセント: 「ty-rant」の最初の音節 “ty” に強勢がきます。

  • アメリカ英語とイギリス英語の違い: どちらも /ˈtaɪ.rənt/ で大きな違いはありません。

  • よくある発音ミス: 「ティーラント」と /i/ を入れてしまうミス。実際は /aɪ/(「タイ」)の音です。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: 「tirant」「tyranty」などと間違いやすい。

  • 同音異義語との混同: とくに似た発音の単語はありませんが、“tyranny” と綴りや発音を混同する学習者が時々います。

  • 試験対策での出題傾向: 歴史や政治についての読解問題、文学テキストなどに頻出。TOEICではあまり多くありませんが、英検や大学入試問題などの読解に見られることがあります。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 覚え方のイメージ: “tyrant” の “tyr-” から “力 (tyr)” を振りかざす支配者、という連想をすると覚えやすいかもしれません。

  • 関連ストーリー: ギリシャ・ローマ時代の暴君のイメージや、中世ヨーロッパの専制君主を思い浮かべると印象に残りやすいです。

  • 音やスペリングのポイント:


    • タイ(/taɪ/)+ ラント(/rənt/)と区切って覚える。

    • “tyranny” や “tyrannical” と関連づけてセットで覚える。


「tyrant」は、歴史や政治の話題に限らず「強権的な人」の比喩としても使いやすい単語ですので、ぜひ活用してみてください。

意味のイメージ
tyrant
意味(1)

暴君,圧制者

意味(2)

専制君主

意味(3)

僣王(古代ギリシアにおいて世襲以外の方法で王位を獲得した者)

和英例文問題 / 準上級英単語(CEFR-J B2)

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