元となった辞書の項目
tramp
動詞
《様態・場所などを表す副詞[句]を伴って》『ドシンドシンと歩く』 / (…を)踏みつける,踏みつぶす《+on(upon)+名》 / 《場所を表す副詞[句]を伴って》足を踏みしめて歩く / 《副詞[句]を伴って》…‘を'踏みつける / …‘を'踏みしめて歩く
解説
1. 基本情報と概要
単語: tramp
品詞: 動詞(名詞としても用いられる)
主な活用形:
- 原形: tramp
- 三人称単数現在形: tramps
- 現在分詞/動名詞: tramping
- 過去形/過去分詞: tramped
意味(英語):
- To walk heavily, firmly, or noisily.
- To tread or stomp on something with force.
- (名詞の場合) A person who travels from place to place on foot, often with no permanent home, or simply the act/sound of heavy walking.
意味(日本語):
- 重い足どりで歩く、ドシンドシンと歩く。
- 力強く足を踏みつける。
- (名詞として)放浪者、浮浪者、または「重い足音」という意味。
「tramp」は、足音が響くような重たい感じで歩くというニュアンスがあります。「どこか無造作に、あるいは力強く」歩くシーンで使われるイメージです。
CEFRレベル目安: B2(中上級)
ある程度語彙が増え、細かいニュアンスを表現したいときに役立つ単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: tramp
- 接頭語や接尾語が明確に付いているわけではありませんが、古い形の trampen から転じたと言われています。
派生形・品詞
- 名詞: tramp (「放浪者」や「重い足音」の意)
- 形容詞: 形容詞形は特にありませんが、「tramping(足音が響くような)」という分詞形を形容詞的に使う場合があります。
よく使われるコロケーション(10個)
- tramp through the woods (森をドシンドシンと歩く)
- tramp across the field (野原を踏みしめて歩く)
- tramp down the snow (雪を踏み固める)
- tramp around town (町をあちこち歩き回る)
- tramp along the path (道に沿って重い足どりで歩く)
- hear the tramp of soldiers (兵士たちの足音を聞く)
- tramp over the flowers (花を踏みつけて歩く)
- tramp up the stairs (階段をどしどし上がる)
- tramp out the fire (足で火を踏み消す)
- tramp on someone's feelings (比喩的に「人の気持ちを踏みにじる」)
3. 語源とニュアンス
語源:
- 中英語の trampen が古フランク語の trampôn(踏む・強く歩く)に由来すると考えられます。
- 歴史的には「踏む」「足で押しつける」ようなニュアンスが中心でした。
ニュアンス・使用時の注意:
- 重い足音を立てて歩くイメージが強いため、「静かに歩く」とは対照的です。
- 名詞で「tramp」を使うときは「浮浪者」という差別的に響く場合もあるので、内容や文脈に配慮が必要です。
- 口語・文章表現いずれでも使われますが、名詞用法の際はカジュアルかやや否定的ニュアンスがある場合もあります。
4. 文法的な特徴と構文
他動詞/自動詞の使い分け
- 自動詞として「どしどしと歩く・踏みしめる」という意味で使われる:
例) They tramped through the muddy field. - 他動詞として対象物を踏みつける、または踏む行為の対象を示す:
例) They tramped the mud off their boots.
- 自動詞として「どしどしと歩く・踏みしめる」という意味で使われる:
よく使われる構文
- “tramp + 場所/方向補語” → 「~をドシンドシンと歩く」
- “tramp on + 目的語” → 「~を踏みつける、踏みにじる」
- “tramp + 場所/方向補語” → 「~をドシンドシンと歩く」
イディオム的用法
- “tramp something down” → 「何かを踏み固める/踏みつぶす」
- “tramp in and out” → 「(慌ただしく)出入りする」
- “tramp something down” → 「何かを踏み固める/踏みつぶす」
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “Stop tramping around the house, you’ll wake the baby!”
(家の中をドシドシ歩かないで、赤ちゃんが起きちゃうよ!) - “I could hear my roommate tramping in the hallway late last night.”
(昨晩遅くにルームメイトが廊下をドシンドシン歩くのが聞こえたんだ。) - “We tramped through the muddy field to get to the campsite.”
(キャンプ場に行くために、ぬかるんだ野原を踏みしめて歩いたよ。)
ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “The construction workers tramped around the site all day.”
(建設作業員たちは一日中、現場をドシンドシン歩き回っていた。) - “Please don’t tramp on the newly laid carpet; we need it clean for the event.”
(敷きたてのカーペットを踏みつけないでください。イベント用にきれいな状態を保ちたいので。) - “After tramping through the warehouse, we decided on a safer layout for the aisles.”
(倉庫内を歩き回った後、通路をより安全に配置することに決めました。)
学術的/フォーマルな文脈での例文(3つ)
- “Researchers tramped across the protected wetland area to collect soil samples.”
(研究者たちは土壌サンプルを採取するために、保護湿地帯を踏みしめて歩いた。) - “The team tramped up the remote hillside in pursuit of archaeological evidence.”
(チームは考古学的な証拠を求めて、人里離れた丘陵を踏破した。) - “It is important not to tramp about fragile ecosystems without proper caution.”
(脆弱な生態系の中を適切な注意なしに踏みしめて歩き回るのは重要な問題です。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語(Synonyms)
- stamp(強く足を踏み鳴らす)
- 「怒り」や「強い意思」を表すときに使われやすい。
- 「怒り」や「強い意思」を表すときに使われやすい。
- stomp(ドスンと足を踏み鳴らす)
- 「stamp」と似ており、少しくだけたニュアンスでカジュアルに使われる。
- 「stamp」と似ており、少しくだけたニュアンスでカジュアルに使われる。
- tread(~を踏む、足取り)
- neutrally「踏む」という意味で、対象に注意を向けるときに使う。
- neutrally「踏む」という意味で、対象に注意を向けるときに使う。
- plod(とぼとぼと重い足どりで歩く)
- どちらかというと疲れた・退屈な感じを伴う歩き方。
反意語(Antonyms)
- tiptoe(つま先でそっと歩く)
- 静かに歩く。
- 静かに歩く。
- glide(すーっと滑るように歩く)
- 軽やかで静かな動き。
使うシーンのニュアンスや軽重さが異なるので、文脈に応じて使い分けると効果的です。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /træmp/
- アメリカ英語もイギリス英語も、単語の長さやアクセントの位置はほぼ同じです。
- アメリカ英語もイギリス英語も、単語の長さやアクセントの位置はほぼ同じです。
- アクセント: 頭の “tra” の部分に強勢があります(TRAMP)。
- よくある間違い:
- “trump” と綴りを間違えることがあります。
- /trʌmp/ と /træmp/ の母音が違うので注意。
- “trump” と綴りを間違えることがあります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス:
- “tramp” と “trump” は似ていますが、意味が全く異なるので注意。
- “tramp” と “trump” は似ていますが、意味が全く異なるので注意。
- 混同しやすい動詞:
- “stamp” や “stomp” とニュアンスが近いですが、微妙な違いに留意。
- “stamp” や “stomp” とニュアンスが近いですが、微妙な違いに留意。
- TOEIC・英検などでは:
- シチュエーションを描写する問題や、語彙問題で「ドシンドシン歩く」の表現として出る可能性あり。
- ビジネス文脈ではあまり多用されませんが、語彙の幅を示す上で覚えておくと役立ちます。
- シチュエーションを描写する問題や、語彙問題で「ドシンドシン歩く」の表現として出る可能性あり。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 音のイメージ: “tramp” は “踏む” という行為そのものを連想させる力強い響き。
- 関連ストーリー: 「遠足や森を歩くときに大勢の足音がトランプトランプ(ドシンドシン)と響くイメージ」で覚えると、音と綴りが結びつきやすいです。
- 勉強テクニック:
- “足音を立てて歩く” と視覚・聴覚のイメージで単語に結びつけると記憶に残りやすい。
- 同じ発音の単語はないので、綴り・発音をセットで覚えやすいのが利点です。
- “足音を立てて歩く” と視覚・聴覚のイメージで単語に結びつけると記憶に残りやすい。
以上が、動詞 “tramp” の詳細解説です。足音が響くような力強い歩き方というイメージとともに、使う場面やニュアンスを意識して使い分けてみましょう。
意味のイメージ
意味(1)
《様態・場所などを表す副詞[句]を伴って》ドシンドシンと歩く
意味(2)
(…を)踏みつける,踏みつぶす《+on(upon)+名》
意味(3)
《場所を表す副詞[句]を伴って》足を踏みしめて歩く
意味(4)
…‘を'踏みしめて歩く
意味(5)
《副詞[句]を伴って》…‘を'踏みつける