tightrope
以下では、名詞 “tightrope” をできるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
意味 (英語 / 日本語)
- 英語: “tightrope” — A rope stretched tightly at a height, on which acrobats or performers walk.
- 日本語: 「(サーカスなどで使われる) ピンと張られたロープ、綱渡り用のロープ」という意味です。綱渡りをする時に使われる、空中にぴんと張られたロープを指します。
→ サーカスのイメージで、演者が高いところに張られた綱の上を歩く、スリリングな場面で出てくる単語です。
品詞
- 名詞 (Countable noun)
活用形
- 単数形: a tightrope
- 複数形: tightropes
その他の品詞形
- 「tightrope」を形容詞や動詞として使うことは基本的にありませんが、動詞フレーズとして “walk a tightrope” (綱渡りをする) などがあります。
- 「tightrope walking」という形で動名詞的に「綱渡り」という意味合いを表現することがあります。
CEFRレベルの目安
- 推定: B2(中上級)
→ 日常会話で頻繁に登場する単語ではありませんが、比喩的表現などで出てくることもあり、新聞やニュースの見出しでも使われる可能性があります。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- “tight” (形容詞: ぴんと張った、きつい)
- “rope” (名詞: ロープ)
- 組み合わせて “tightrope” という複合名詞になっています。
詳細な意味
- 綱渡り用のロープ: サーカスやパフォーマンスで高いところに張られるロープ。
- 比喩的表現: 危険な状態や綱渡り的な状況を指す時に「walk a tightrope」のように用いられ、「非常にリスクの高い状況を慎重に渡りきる」というニュアンスで使われることがあります。
派生語や類縁語
- tightrope walker: 綱渡りをする人
- tightrope walking: 綱渡り (行為そのもの)
- high wire: “tightrope” とほぼ同義に、空中に張られた綱を意味することもある
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- walk a tightrope(綱渡りをする / 危ない橋を渡る)
- a tightrope walker(綱渡り芸人)
- balance on a tightrope(綱の上でバランスをとる)
- tightrope act(綱渡りの演技 / 比喩的に「危うい行動」)
- tightrope performance(綱渡りパフォーマンス)
- maintain one’s balance on the tightrope(綱の上でバランスを保つ)
- high above the ground on a tightrope(地上高くに張られた綱の上で)
- edge of the tightrope(綱の端 / 極限状態)
- metaphorical tightrope(比喩的な綱渡り[危うい状況])
- tightrope safety net(綱渡り用の安全ネット)
3. 語源とニュアンス
語源
- 英語の “tight” (ぴんと張った) + “rope” (ロープ) の組み合わせ。
- 19世紀ごろから見られる表現で、サーカスなどの大道芸が広まる中で定着しました。
ニュアンス・使用時の注意点
- 実際の綱渡りを指すだけでなく、「微妙なバランスを崩さないように慎重に行動しなければならない状況」を表す比喩表現としてもよく使われます。
- 口語でも文章でも比較的広く使われますが、比喩的に使う場合は主にフォーマルよりはカジュアルまたは半フォーマルな場面で用いられることが多いです。
4. 文法的な特徴と構文
文法的なポイント
- 可算名詞 (a tightrope / tightropes)
- “walk a tightrope” の形で慣用的に使われることが多いです。
一般的な構文やイディオム
- walk a tightrope (比喩的にも「危険を冒す」、「非常に微妙なバランスを保つ」)
- 例: “He’s walking a tightrope between pleasing his boss and supporting his team.”
- 例: “He’s walking a tightrope between pleasing his boss and supporting his team.”
- be on a tightrope (「危うい立場にある」、「綱渡り状態である」)
- 例: “The government is on a tightrope when balancing taxes and public spending.”
5. 実例と例文
日常会話での例文 (3つ)
“I love going to the circus to see the tightrope walker. It’s thrilling!”
(サーカスに行って綱渡り芸人を見るのが大好きなんだ。とてもスリリングだよ!)“Walking a tightrope must require incredible balance and courage.”
(綱渡りにはすごいバランス感覚と勇気が必要に違いないね。)“He was so nervous, it felt like he was on a tightrope in front of everyone.”
(彼はとても緊張していて、まるで人前で綱渡りをしているような気分だったよ。)
ビジネスでの例文 (3つ)
“Our CEO is walking a tightrope between cutting costs and maintaining quality.”
(うちのCEOはコスト削減と品質維持の間を慎重に綱渡りしている状態だよ。)“Negotiating the new contract felt like a tightrope act.”
(新しい契約の交渉は、綱渡りのようにハラハラするものだった。)“When managing stakeholder expectations, you often have to walk a tightrope.”
(ステークホルダーの期待を調整するときは、しばしば綱渡りのように慎重に行動しなければなりません。)
学術的な文脈・フォーマルな例文 (3つ)
“The researcher drew a comparison between crisis management and walking a tightrope.”
(研究者は危機管理と綱渡りの間に類似点があると指摘した。)“In political science, governing under financial constraints is often likened to a tightrope act.”
(政治学では、財政的制約下での統治はしばしば綱渡りのようにたとえられることが多い。)“Balancing ethical considerations and scientific progress is akin to walking a tightrope in modern research.”
(現代の研究において、倫理面と科学的進歩を両立させることは、まさに綱渡りに近い。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- high wire (高いところに張ったワイヤー)
- “tightrope” とほぼ同じ意味ですが、特に金属製のワイヤーを指すことが多いです。
- “tightrope” とほぼ同じ意味ですが、特に金属製のワイヤーを指すことが多いです。
- razor’s edge (比喩的に「危険な状況」)
- 文字通り「かみそりの刃」の上を歩くイメージで、綱渡りに似たものを示す比喩表現です。
- 文字通り「かみそりの刃」の上を歩くイメージで、綱渡りに似たものを示す比喩表現です。
- precarious balance (不安定なバランス)
- 「危ういバランス」という比喩的な表現。
- 「危ういバランス」という比喩的な表現。
反意語
- safe ground / secure footing(安全な立ち位置、安心できる足場)
- 綱渡りのような不安定な状況とは逆に、「安定した状況」を表します。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- アメリカ英語: /ˈtaɪt.roʊp/
- イギリス英語: /ˈtaɪt.rəʊp/
強勢(アクセント)の位置
- 最初の “tight” の部分に強勢があります(TAIt-rope)。
アメリカ英語とイギリス英語の違い
- アメリカ英語: taɪt- roʊp
- イギリス英語: taɪt- rəʊp
よくある発音ミス
- “tight” の “gh” が無音であることを意識しないで「タイトグ」などと発音してしまうミス。
- /roʊp/ (アメリカ英語) の音を /ruːp/ と混同しないように注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: “tightrope” を “tight rope” や “tighrope” と書いてしまう。
- 比喩表現を誤用する: “walk on a tightrope” とも言えますが、一般的には “walk a tightrope” が多用。
- 発音の混同: “tight” の “gh” を発音しない点を忘れやすい。
- 資格試験での出題: TOEICや英検では直接的な意味で出るよりも、比喩的用法の読解問題などで登場する可能性がある。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「tight (ピンと張った) + rope (ロープ)」と2つの単語をイメージしやすいように、そのまま合体した言葉と覚えるとよいでしょう。
- 「危なっかしいところを慎重に渡る」イメージを頭に浮かべると、比喩的にも使いやすくなります。
- サーカスやストリートパフォーマンスの映像を見たり、関連する写真を一緒に覚えることで印象に残りやすくなります。
以上が名詞 “tightrope” の詳細解説です。日常生活ではサーカスや大道芸に限らず、比喩的に「ギリギリのところを歩む、危険を冒している」ニュアンスを伝える表現として使われることも覚えておくと便利です。
(綱渡りの)綱