元となった辞書の項目
swan
IPA(発音記号)
解説
名詞「swan」を徹底解説
1. 基本情報と概要
英語: swan
日本語: 白鳥(その他の種類の白鳥も含む)
品詞: 名詞 (countable noun)
- 単数形: swan
- 複数形: swans
意味の概要(英語と日本語)
- 英語: A large waterbird known for its long neck and graceful movements.
- 日本語: 首が長く、優雅に泳ぐ大型の水鳥のことです。一般的には「白鳥」を指しますが、白色以外の品種も存在します。「優雅さ」や「気品」をイメージさせる言葉として使われることが多いです。
「白鳥(swan)」というと、主に白い鳥を思い浮かべます。クラシックバレエの『白鳥の湖』(Swan Lake)などでも有名で、気品あるイメージを伴って語られることが多い単語です。
CEFRレベル目安: A2(初級)
→ 名前を覚えやすく、日常会話や物語でも出てきやすい単語ですが、表現の幅広さはあまりありません。
他の品詞形
- 動詞形: “to swan around/about” (非公式・口語表現)
- 「気ままにブラブラする」「優雅に歩き回る」という意味で使われます。フォーマルではなく、カジュアルな文脈でよく登場します。
- 形容詞形: “swan-like”
- 「白鳥のような」という意味で、形や動き、優雅さを形容するときに使用されます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「swan」ははっきりとした接頭語・接尾語を含みません。語幹は “swan” そのものです。
関連語や派生語
- swanlike (adj.): 白鳥のような
- swan song (n.): 白鳥が死の直前に美しい声で鳴くという伝承から転じて、「ラスト公演」「最後の作品や演技」を表す比喩表現
- to swan around/about (v.): 堂々と(あるいは気ままに)歩き回る
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- White swan(白鳥)
- Black swan(黒い白鳥、または「想定外の出来事」の比喩)
- Mute swan(オオハクチョウの一種)
- Swan lake(チャイコフスキーのバレエ作品「白鳥の湖」)
- Swan song(最後の作品・引退時のパフォーマンス)
- A flock of swans(白鳥の群れ)
- Royal swans(王室に保護された白鳥、イギリス伝統)
- Swan feathers(白鳥の羽)
- Graceful swan(優雅な白鳥)
- Swan boat(白鳥の形をしたボート)
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語 “swan”(首の長い大型の水鳥)に由来し、さらに遡るとゲルマン祖語から来ているとされます。
- 古代には「鳴き声を発する鳥」というニュアンスも含んでいたようで、語源的に“sound(音を出す)”と関連すると言われることもあります。
ニュアンス・使用上の注意
- 気品や優雅さをイメージさせる単語です。
- 文学や詩、特にヨーロッパ文化圏では白鳥は高貴な鳥として扱われることが多く、比喩的にも「美しさ・優美さ」の象徴とされます。
- 「swan」という単語自体は日常会話でも使えますが、会話で多く登場する類の単語ではありません。具体的に白鳥について話すときや、「swan song」のような慣用的表現を使うときに登場します。
- 「to swan around」はややカジュアル・口語的です。フォーマルな文章にはあまり使いません。
4. 文法的な特徴と構文
- 数えられる名詞 (countable noun)
- a swan, two swans, many swans など
- 動詞 “to swan around/about”
- 自動詞的に使われ、目的語を直接とりません。例えば “She was swanning around the party” のように、「パーティー会場を優雅に(または気ままに)歩き回っていた」というニュアンスになります。
- 形容詞 “swan-like”
- 「白鳥のような」と荷辞書などで見かける形容詞です。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “Look! There’s a swan on the lake. It’s so beautiful!”
- 「見て!湖に白鳥がいる。とってもきれいだね!」
- “I’ve never seen a black swan in person before.”
- 「黒い白鳥を実際に見るのは初めてだよ。」
- “The children were excited to feed the swans at the park.”
- 「子どもたちは公園で白鳥にエサをあげるのを楽しみにしていた。」
ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “We need to consider ‘black swan’ events when planning our risk management.”
- 「リスク管理を計画するときには、“黒い白鳥”つまり予期しない事態も考慮する必要があります。」
- “Her final presentation turned out to be her swan song before retirement.”
- 「彼女の最終プレゼンは、退職前の“スワンソング”(最後の仕事)となった。」
- “The term ‘black swan’ has become popular in business for describing unpredictable, high-impact events.”
- 「ビジネスの世界では、“ブラックスワン”という言葉が予測困難で影響の大きい出来事を表すのに一般的になっています。」
学術的な文脈での例文(3つ)
- “Several species of swans inhabit the northern hemisphere, including the mute swan and whooper swan.”
- 「オオハクチョウやコハクチョウを含むいくつかの白鳥の種が、北半球に生息しています。」
- “Studies on swan migration patterns help us understand climate change impacts.”
- 「白鳥の渡りのパターンの研究は、気候変動の影響を理解するのに役立ちます。」
- “In ornithology, the swan is often cited as a prime example of strong monogamous pairing.”
- 「鳥類学では、白鳥はしばしば強い一夫一妻制の代表例として引用されます。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- goose(ガチョウ)
- 同じ水鳥に属しますが、白鳥よりも首が短く、優雅さというより実用的・家禽のイメージ。
- 同じ水鳥に属しますが、白鳥よりも首が短く、優雅さというより実用的・家禽のイメージ。
- duck(カモ)
- 同じ水辺に生息する鳥ですが、白鳥ほど大型ではなく、優雅さのイメージも薄い。
- 同じ水辺に生息する鳥ですが、白鳥ほど大型ではなく、優雅さのイメージも薄い。
これらは水鳥として似ていますが、“swan”はとりわけ気品や優雅さを表すのに適しており、白鳥特有のイメージがあります。
反意語
- 鳥の反意語として直接あてはまるものはあまりありません。イメージ的には「不格好・粗野」という対概念で「vulture(ハゲタカ)」や「crow(カラス)」を挙げる場合もありますが、厳密には反意語ではありません。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA(国際音声記号)
- アメリカ英語: /swɑːn/
- イギリス英語: /swɒn/
- アメリカ英語: /swɑːn/
- 強勢(アクセント): 1音節語なので、単語全体でストレスを置きます。
- よくある間違い: “swan”を /swin/ と発音してしまったり、スペルを “swon” と間違えたりすること。
- アメリカ英語では “w” の後の母音が /ɑː/(口を大きく開けた「アー」)、イギリス英語では /ɒ/(より短くて唇を少しすぼめた「オ」)となる点に注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリング: 「swan」は “a” を含むことに注意。誤って “swon” や “swen” と書きやすい。
- 同音異義語との混同: “swain”(若者、求愛者)などとは意味もスペルも異なります。
- 試験対策: TOEICや英検で頻繁に出題はされませんが、「black swan event」や「swan song」のような表現はリーディングや長文の中で見かけるかもしれません。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 『みにくいアヒルの子』が実は白鳥だったという有名な童話のイメージから、「swan」という単語を覚える人も多いです。
- 自分が「S」の形をした首を持つきれいな鳥を思い浮かべると、スペリングも「S-W-A-N」と連想しやすいでしょう。
- 「Swan」→「“S”首の形 + “wan”」と、ビジュアルで結びつけるのも手です。
以上が「swan」の詳細な解説です。白鳥の優雅なイメージや関連する表現を押さえておくと、物語や比喩表現で出会ったときにも理解しやすくなるでしょう。
意味のイメージ
意味(1)
ハクチョウ(白鳥),スワン
意味(2)
《the S-》白鳥座