元となった辞書の項目
stern
解説
1. 基本情報と概要
単語: stern
品詞: 形容詞 (adjective)
意味(英語・日本語)
- 英語: “stern” means “strict or severe in an authoritative or serious way.”
- 日本語: 「厳格な」「厳しい」「容赦のない」という意味です。相手や状況に対して、笑顔や軽い態度を見せず、厳粛な姿勢をとるときに使われる形容詞です。たとえば、先生が生徒を厳しく指導するときや、親が子どもにしつけをするときなどに「stern」という言葉を使います。
「ちょっと厳しい感じで指導したい」「真剣な態度を示したい」というニュアンスを伝えたいときに使われる表現です。
活用形
- 形容詞: stern (原級)
- 副詞形: sternly (厳しく)
- 名詞形: sternness (厳しさ)
他の品詞
- 実は “stern” は名詞として「船尾」を意味する場合もありますが、ここでは形容詞としての用法を中心に扱います。
CEFRレベルの目安
- B2(中上級): 日常会話よりは少しフォーマルまたはやや高度な文脈で出てくる可能性がありますが、新書や小説、ビジネスの場面でも使われるため、このレベルとしています。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語: なし
- 語幹: stern- (「厳しい」「硬い」というニュアンスを含む)
- 接尾語: -ly (副詞形: sternly), -ness (名詞形: sternness)
派生語・類縁語
- sternness (名詞): 厳しさ
- sternly (副詞): 厳しく
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- a stern warning → 厳しい警告
- a stern look → 厳しい表情
- a stern voice → 厳格な声
- a stern teacher → 厳格な先生
- stern measures → 厳しい対策
- a stern demand → 厳格な要求
- stern discipline → 厳格なしつけ・訓練
- a stern rebuke → 厳しい叱責
- to give someone a stern talking-to → 誰かに厳しく説教する
- a stern reminder → 厳しい再確認(注意喚起)
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語の “stearn”/“stærne” が由来とされ、「硬い」「剛直な」「荒い」という意味を持っていました。そこから「気を緩めず厳しく対応する」という感覚へと発展したと考えられています。
ニュアンス・使用上の注意
- 「厳格」「厳しい」という意味で、相手に柔和さがなく、少し怖いくらいの印象を与えることもあるので、フレンドリーな場面ではあまり使いません。
- ビジネスや公的な場面では、書き言葉として使われる場合がありますが、カジュアルな日常会話でも、教師や親、上司などの厳しい態度を描写するときによく用いられます。
4. 文法的な特徴と構文
よく使われる構文・イディオム
- “to be stern with someone”: 「(人)に対して厳しく接する」
- 例) She was stern with her kids about their bedtime.
- 例) She was stern with her kids about their bedtime.
- “to give someone a stern look”: 「(人)に厳しい表情を向ける」
- 例) He gave me a stern look after I arrived late.
フォーマル/カジュアルなど使用シーン
- フォーマル: 公的文書・ビジネスメール・ニュースなどで、規制や処罰が「厳しい」と言いたいときに使われます。
- カジュアル: 日常会話で、誰かが厳しい態度を取る様子を述べるときに使います。
文法上のポイント
- 形容詞なので、主に名詞の前に置いてその名詞の性質を表します。可算・不可算の区別はなく、叙述用法(補語)としても使えます。
- 例) “He looks stern.”(彼は厳しそうに見える)
5. 実例と例文
それぞれの場面で3文ずつ紹介します。
日常会話での例文
- “My dad can be very stern when he’s dealing with household rules.”
(家のルールに関しては、父はとても厳しいです。) - “She gave me a stern warning not to stay out too late.”
(彼女は夜遅くまで外に出歩かないようにと、私に厳しく警告しました。) - “The coach has a stern attitude towards practice sessions, but it helps us improve.”
(コーチは練習に関してとても厳しいですが、そのおかげで私たちは上達できます。)
ビジネスでの例文
- “Our manager took a stern stance on boosting productivity this quarter.”
(私たちのマネージャーは、今期の生産性向上に対して厳しい姿勢を取りました。) - “They imposed stern measures to ensure quality control.”
(品質管理を確実にするために、彼らは厳しい対策を実施しました。) - “The CEO gave a stern speech about meeting deadlines.”
(CEOは締め切りを守ることについて厳しい演説を行いました。)
学術的/フォーマルな場面での例文
- “Historical records indicate that the king was stern in implementing new laws.”
(史料によると、その王は新しい法律を施行する際に厳格だったようです。) - “The head of the committee issued a stern reminder of the ethical guidelines.”
(委員会の長は、倫理指針について厳しい再確認を通知しました。) - “A stern approach can sometimes be effective, but it may also deter open communication.”
(厳格なアプローチは時に有効ですが、率直なコミュニケーションが阻害される可能性もあります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- strict(厳格な)
- 「stern」とほぼ同義ですが、「strict」はルールや規則を破ることを許さない、というニュアンスが強いです。
- 「stern」とほぼ同義ですが、「strict」はルールや規則を破ることを許さない、というニュアンスが強いです。
- severe(厳しい)
- 「ペナルティが重い」「容赦ない」という厳しさを表すときのニュアンス。
- 「ペナルティが重い」「容赦ない」という厳しさを表すときのニュアンス。
- harsh(過酷な)
- 感情の余地がなく、苦痛を伴うレベルでの厳しさを示します。
- 感情の余地がなく、苦痛を伴うレベルでの厳しさを示します。
反意語 (Antonyms)
- lenient(寛大な)
- 相手に対して甘い、もしくは罰を軽くする態度を示します。
- 相手に対して甘い、もしくは罰を軽くする態度を示します。
- gentle(優しい)
- 人当たりが柔らかいニュアンス。
- 人当たりが柔らかいニュアンス。
- mild(穏やかな)
- 厳しさがなく控えめ・穏やかな様子を表します。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA)
- アメリカ英語(AE): /stɝːn/
- イギリス英語(BE): /stɜːn/
強勢(アクセント)の位置
- 唯一の音節 “stern” 全体にアクセントがあります(単音節語なので自然に強勢が置かれます)。
よくある発音の間違い
- /stɪrn/ と “i” の音にしてしまうミスが見られますが、正しくは /ɝː/ (米) または /ɜː/ (英) の母音音です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルの誤り: “stern” を “sternn” や “sternr” とタイプミスする。スペルが短い分、最後の “n” を二重にしないように注意。
- 同音異義語との混同: “stern” は “stern”(形容詞:厳しい)の他に、名詞として「船尾」の意味もあります。文脈で区別する必要があります。
- 他の類似単語との区別: “strict” と “stern” を混用しやすいですが、前者は厳密にルールを適用するイメージ、後者は態度・雰囲気の厳しさというニュアンスに重点があります。
- 資格試験・試験対策: TOEIC・英検など、やや高めのレベルの読解問題や語彙問題で「厳しい」という意味を問われるときに登場する可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “stern” は “stern face (厳しい顔)” をイメージすると覚えやすいかもしれません。誰かが眉をひそめて、真剣な視線を向けている姿を想像してみましょう。
- また、名詞の「船尾(stern)」を思い出せば、船の後部は狭くてコントロールが難しそう=厳しそう、というイメージで関連づけて記憶してもよいです。
- 音の面では “stirn” のように聞こえるので「ス・ターン」という抑揚で覚えると発音ミスが減ります。
以上が、形容詞 “stern” の詳細解説です。厳しい態度を表す際に使われ、フォーマル・カジュアル問わず多様なシーンで登場しますが、その分ニュアンスも強く相手に伝わる表現なので、使いどころには注意しましょう。
意味のイメージ
意味(1)
厳格な,断固とした
意味(2)
手厳しい,容赦のない
意味(3)
(顔つきなどが)いかめしい,険しい