元となった辞書の項目
sonnet
解説
1. 基本情報と概要
単語: sonnet
品詞: 名詞 (noun)
意味(英語):
A poem of fourteen lines, usually written in iambic pentameter and following a fixed rhyme scheme.
意味(日本語):
14行からなる詩の形式で、通常は韻律(音節のリズム)や韻のパターンが決まっているものを指します。
たとえばシェイクスピアが書いた「ソネット集」が有名です。情感や思想を短い形式で凝縮して表現する詩形です。文芸作品でよく見かけます。
「sonnet」は文学的な場面で使われ、特に古典的な詩の世界でよく使われる単語です。
細やかなリズムと韻を踏むので、表現力と芸術性が試される詩形です。
活用形:
- 名詞なので、動詞のような時制による活用はありません。
- 複数形は sonnets です。
他の品詞形:
- 直接「sonnet」が他の品詞で使われる例はあまりありませんが、「sonneteer」(名詞:ソネットを書く人)という派生語があります。
CEFRレベルの目安:
- B2(中上級)から C1(上級)程度
- 文学を読む際に出会う機会が増えるため、ある程度英語力が必要です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語源から見ると、イタリア語の sonetto に由来し、「小さな歌(little song)」という意味からきています。
- 接頭語・接尾語など明確な英語のパーツによる構成はありませんが、イタリア語由来の外来語として扱われます。
派生語や関連語
- sonneteer: ソネットを書く人/ソネット詩人
- sonneteering: ソネットを書く技法や行為(一般的ではありませんが造語的に使う場合があります)
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- “Shakespearean sonnet” – シェイクスピアのソネット
- “Petrarchan sonnet” – ペトラルカ式ソネット
- “sonnet sequence” – ソネットの連作
- “compose a sonnet” – ソネットを作る
- “write sonnets” – ソネットを書く
- “classical sonnet form” – 古典的なソネット形式
- “modern sonnet variations” – 現代的なソネットの変形
- “sonnet structure” – ソネットの構成
- “sonnet tradition” – ソネットの伝統
- “Elizabethan sonnet” – エリザベス朝のソネット
3. 語源とニュアンス
- “sonnet”は中世イタリア語のsonetto(小さな歌)に由来します。
- イタリアで生まれ、イギリスに伝わり、特にシェイクスピアが書いた「シェイクスピア風ソネット(Shakespearean sonnet)」が有名です。
- 文学的·詩的な響きを持ち、日常会話というよりは文芸評論や学術的な状況でよく使われます。
- 形式が厳格であるため、詩人の技量が強く問われるニュアンスがあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞 (countable): 「a sonnet」「two sonnets」のように可算名詞です。
- 一般的な構文としては、以下のように使います:
- “He composed a sonnet.” (彼はソネットを作った)
- “This sonnet follows the Shakespearean form.” (このソネットはシェイクスピア形式に従っている)
- “He composed a sonnet.” (彼はソネットを作った)
イディオム的用法
- “to pen a sonnet” = ソネットを書く/著す
- “master the sonnet form” = ソネット形式を極める
フォーマル/カジュアル
- どちらかというとフォーマル寄り。学術的または文学的な文脈で最もよく使われます。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “I tried reading a Shakespearean sonnet last night.”
(昨夜、シェイクスピアのソネットを読んでみたんだ。) - “Have you ever written a sonnet in your spare time?”
(暇なときにソネットを書いたことある?) - “I find sonnets difficult to understand without annotations.”
(注釈がないとソネットは理解が難しいと思う。)
ビジネスでの例文
- “Our literature club will organize a sonnet writing workshop.”
(当社の文芸部でソネット作成のワークショップを開催します。) - “He quoted a sonnet to illustrate his point in the presentation.”
(プレゼンで彼は自分の主張を示すためにソネットを引用しました。) - “The marketing team compared the brevity of a sonnet to a concise ad slogan.”
(マーケティングチームはソネットの短さを簡潔な広告スローガンになぞらえました。)
学術的な文脈での例文
- “The evolution of the sonnet form across different eras is fascinating.”
(異なる時代におけるソネット形式の変遷は興味深い。) - “In his dissertation, he analyzed the structure of the Petrarchan sonnet.”
(彼の論文ではペトラルカ式ソネットの構造を分析している。) - “Early English poets adapted the Italian sonnet to suit their language’s nuances.”
(初期のイギリス詩人たちはイタリア語のソネットを英語文体の微妙なニュアンスに合わせて改変した。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- poem (詩)
- 一般的な「詩」という意味。ソネットより広義で、形式は問いません。
- 一般的な「詩」という意味。ソネットより広義で、形式は問いません。
- ode (オード)
- 叙情詩の一種で、ソネットと同様に定型詩だが、必ずしも14行ではありません。
- 叙情詩の一種で、ソネットと同様に定型詩だが、必ずしも14行ではありません。
- ballad (バラッド)
- 物語的な詩の形式。ソネットとは異なり通常4行節を繰り返し、口語的リズムで書かれます。
反意語
- 厳密な「反意語」はありませんが、「free verse (自由詩)」は、決まった韻律や行数制限がない点でソネットと対照的です。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˈsɒnɪt/ (イギリス英語), /ˈsɑːnɪt/ (アメリカ英語)
- 強勢は最初の音節 “son-” にあります。
- イギリス英語では “o” がやや短めで /ɒ/ と発音され、アメリカ英語では /ɑː/ のような広い音になります。
- よくある間違いは “sonet” のように発音してしまうこと。実際は「ソニット」に近い響きです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルは “sonnet” と「n」をダブルにしがちですが、「nn」である点と「-et」で終わる点を間違えないようにしましょう。
- 同音異義語は特にありませんが、発音を「ソネット」と言ってしまうと伝わりにくい場合があります。
- TOEICなどビジネス英語の試験ではあまり出題されませんが、英語検定の上級レベルや文学関連のテスト・大学の入試問題などで読み物として出題される可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “sonnet” = “sonar” + “net” と語源はまったく関係ありませんが、イメージとして「小さな歌」を “奏でる (sonar)+網 (net)” でしっかりとまとめあげた詩、と無理やり覚えると面白いかもしれません。
- 語源を思い出すと、“小さな歌 (sonetto)” → “歌うようなリズムのある14行詩” と連想しやすいため、イタリア語由来の単語だとイメージすると覚えやすくなります。
以上が名詞 “sonnet” の詳細解説です。14行の決まった形式で韻を踏む短詩であり、シェイクスピアなどの有名詩人によって多く書かれました。文学を学ぶ上で欠かせない形式の一つです。
意味のイメージ
意味(1)
ソネット,十四行詩(愛について歌う定型詩)