元となった辞書の項目
rattle
解説
1. 基本情報と概要
単語: rattle
品詞: 動詞 (他動詞・自動詞)
意味(英語):
- to make or cause to make a rapid succession of short, sharp knocking sounds
- to shake or jolt and cause disturbance or nervousness
意味(日本語):
- ガタガタ、ガチャガチャと音を立てる(または立てさせる)
- 動揺させる、慌てさせる
「ドアを強く閉めたら、窓がガタガタ鳴った」や「試験直前に先生から質問されて緊張した」など、音が出て揺れたり、人を不安にさせたりするニュアンスで使われます。
活用形:
- 現在形: rattle / rattles
- 過去形: rattled
- 過去分詞: rattled
- 現在分詞: rattling
他の品詞になった時の例:
- rattle (名詞): 「ガラガラと音を立てるもの」「赤ちゃんのガラガラ」
- rattling (形容詞): 「ガタガタ音を鳴らす」「活気ある」(例: a rattling good story)
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
B2レベルはある程度の文脈で複雑な単語を理解し、使いこなせるレベルです。
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹: rattl-
- 接頭語や接尾語は特にはっきりしませんが、「-le」という音を含む動詞は、短い反復音を示す動きを連想させる傾向があります(例: “mumble”, “tumble”, “fiddle” など)。
関連する派生語・類縁語
- rattle on (句動詞): 延々としゃべり続ける
- rattled (形容詞的表現): 動揺した状態
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- rattle on: 「(人が) とめどなく喋る」
- rattle around: 「(広い空間を) ガタガタと動き回る」
- rattle off: 「(早口で) スラスラ言う、読み上げる」
- rattle someone’s nerves: 「(人) の神経をイライラさせる」
- rattle a cage: 「人を挑発して苛立たせる」
- get rattled: 「動揺する」
- rattle the windows: 「窓をガタガタ揺らす」
- coins rattle in one’s pocket: 「ポケットの中でコインがジャラジャラ鳴る」
- rattle away: 「(音を立てながら) どこかへ去る、(喋り続けて) 離れる」
- rattle through: 「(仕事・課題) をバタバタと急いで片付ける」
3. 語源とニュアンス
語源:
- 中英語 (Middle English) の raten にさかのぼるとされ、低地ドイツ語(Middle Low German)の ratelen(ガタガタ音を立てる)に由来すると考えられています。
ニュアンス・使用時の注意:
- 音を表すだけでなく、「人を落ち着かなくさせる」「心を乱す」という意味合いでも使われるため、コンテクストによってポジティブ・ネガティブの両方の含みがあります。
- 「ガタガタ」と物理的な音を表す場合はカジュアルでもフォーマルでも使いやすい語です。
- 「相手を動揺させる」という場合は、ややカジュアル、口語的に用いられる傾向があります。
4. 文法的な特徴と構文
他動詞・自動詞両方で使われる
- 他動詞: “He rattled the coins in his pocket.” (彼はポケットの中のコインをジャラジャラ鳴らした)
- 自動詞: “The windows rattled in the storm.” (嵐で窓がガタガタ鳴った)
- 他動詞: “He rattled the coins in his pocket.” (彼はポケットの中のコインをジャラジャラ鳴らした)
イディオムや定型表現
- rattle someone’s cage: 「(わざと) 人を怒らせる、挑発する」
- rattle off: 「(早口で) スラスラ言う/読み上げる」
- rattle someone’s cage: 「(わざと) 人を怒らせる、挑発する」
フォーマル/カジュアルの特徴
- 音を表す意味合いは幅広く使えるが、「動揺させる」意味合いで使う場合はカジュアルなポジションにも近い。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “Can you hear that door rattling in the wind?”
(あのドア、風でガタガタ鳴ってるのわかる?) - “Don’t rattle the table while I’m writing!”
(私が書いてる間にテーブルをガタガタさせないでね!) - “Stop rattling off names — I can’t remember them all.”
(名前を次々言うのやめて、全部覚えきれないよ。)
(2) ビジネスシーンでの例文
- “The noise from the construction site rattled our office windows all morning.”
(工事現場の騒音が午前中ずっとオフィスの窓を揺らしていました。) - “The unexpected question from the client rattled our new intern.”
(クライアントからの予想外の質問で、新人インターンが動揺してしまいました。) - “He rattled off the financial figures without looking at his notes.”
(彼はメモを見ずに財務数値をすらすらと言いました。)
(3) 学術的・フォーマルな文脈での例文
- “The sudden tremor caused the laboratory equipment to rattle violently.”
(突然の揺れで研究所の機器が激しくガタガタ鳴った。) - “Such accusations can rattle the confidence of emerging scholars.”
(そのような非難は新進研究者の自信を揺るがす可能性があります。) - “He rattled through the data presentation, leaving little room for in-depth discussion.”
(彼はデータのプレゼンを急いで済ませてしまい、掘り下げた議論をする余地がほとんどありませんでした。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- shake (シェイク)
- 「振る/揺する」という意味が中心。物理的な揺れを表す。
- “Shake the bottle before you open it.”
- “Rattle”は音を強調するが、“shake”は力や動き自体を中心に表現する。
- 「振る/揺する」という意味が中心。物理的な揺れを表す。
- clatter (クラッター)
- 「ガチャガチャと大きな音を立てる」。金属のような硬い物同士がぶつかる音のイメージが強い。
- 「ガチャガチャと大きな音を立てる」。金属のような硬い物同士がぶつかる音のイメージが強い。
- jangle (ジャングル)
- 「けたたましい金属音を立てる」。楽器や金属が触れ合う不快な音に近い。
- 「けたたましい金属音を立てる」。楽器や金属が触れ合う不快な音に近い。
- unsettle (アンセットル)
- 「(人を) 不安定にさせる、動揺させる」。音の要素はなく、精神面に焦点。
反意語
- (※動揺させる/騒音を立てるの反意語は文脈によるが、音がない状態を表す場合は “quiet = 静かにする”、“calm = 落ち着かせる”等が当てはまる)
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˈrætl/
- アクセントは先頭の “ra” の部分。
- アクセントは先頭の “ra” の部分。
- アメリカ英語 (GA): [rǽɾl] のように “t” が弾音 (flap t) になる場合があるため「ラドル」に近い発音に聞こえることがあります。
- イギリス英語 (RP): “t” をしっかりと発音するので「ラトル」に近く聞こえます。
- よくある間違い: /ˈreɪtəl/ のように “a” を二重母音にしてしまう人がいますが、短い “æ” が正しい音です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “rattle” の “t” が一つになって “ratle” と書いてしまうミス。
- 同音異義語との混同: 直接的な同音異義語はありませんが、“battle (戦い)” などと混同しないように注意。
- TOEIC・英検での出題傾向: 「動揺させる」や「ガタガタ音をたてる」という文脈で、パラフレーズ問題に出やすいです。“rattle off” などの句動詞もよく問われる可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 赤ちゃんの「ガラガラ (rattle)」を思い浮かべると覚えやすいです。赤ちゃんの玩具がガチャガチャ音を立てるのと同じ感覚で「音を立てる」→「人を落ち着かなくさせる」を連想できます。
- スペリングのポイント: 中央の “tt” と語尾の “le” をしっかり意識すると綴りやすいです。
- “R-A-T-T-L-E” = ラットル。発音時に r→æ→t の流れを意識すると、自然に短い音になります。
ガタガタ揺れて人を動揺させるイメージが強い動詞なので、セットでイメージすると記憶に残りやすいでしょう。
意味のイメージ
意味(1)
ガタガタ(ガラガラ)音を立てる
意味(2)
《方向・場所を表す副詞[句]を伴って》ガタガタ(ガラガラ)と動く
意味(3)
ぺちゃぺちゃ話す《+on(away)》
意味(4)
…‘を'ガタガタ(ガラガラ)いわせる
意味(5)
…‘を'す早く言う;〈詩など〉‘を'さっと暗誦する《+off+名,+名+off》
意味(6)
《話》〈人〉‘を'混乱させる,当惑させる
意味(7)
〈U〉《a ~》ガタガタ(ガラガラ)いう音
意味(8)
〈C〉(特に,赤ん坊用の)がらがら
意味(9)
〈C〉ガラガラと音を立てるガラガラヘビの尾の先端