prejudge
以下では、動詞 “prejudge” を、できるだけ詳しく解説していきます。
1. 基本情報と概要
単語: prejudge
品詞: 動詞 (transitive verb: 他動詞)
基本的な意味(英語): to judge or form an opinion about something or someone before having enough information or without proper consideration.
基本的な意味(日本語): きちんとした情報や十分な検討をする前に、先入観をもって判断を下すこと。
「まだ全容を知らないのに、『こうだろう』と先に決めつけてしまう」というときに使われます。日常会話よりも、ややフォーマルな文脈で使われることが多いですが、結論を急いで出してしまうという意味合いを強調したいときにも使えます。
活用形の例:
- 現在形: prejudge / prejudges
- 進行形: prejudging
- 過去形: prejudged
- 過去分詞形: prejudged
- 現在形: prejudge / prejudges
関連する形:
- 名詞形: prejudgment(先入観をもって判断すること、その結果)
- 形容詞形: (あまり一般的ではありませんが) prejudged(事前に判断された)
- 名詞形: prejudgment(先入観をもって判断すること、その結果)
CEFRレベル目安: B2(中上級)
理由としては、抽象的な「先入観」「過度に早い判断」というニュアンスを正確に理解する必要があるため、A1やA2の超初級〜初級レベルにはやや難しく、B1 (中級) よりも一歩踏み込んだレベルといえます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成:
- 接頭語: pre- (あらかじめ、前もって)
- 語幹: judge (判断する、裁く)
→ 「あらかじめ判断を下す」という意味合いになります。
- 接頭語: pre- (あらかじめ、前もって)
派生語・類縁語:
- prejudice(名詞: 偏見/動詞: 偏見を抱かせる)
- judgment(名詞: 判断)
- summary judgment(法律文脈での「略式判決」)など
- prejudice(名詞: 偏見/動詞: 偏見を抱かせる)
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- prejudge a case → 事件を先入観で判断する
- prejudge a situation → 状況を早合点する
- prejudge someone unfairly → 人を不当に先入観で判断する
- prejudge the matter → その問題を先に決めつける
- be prejudged by others → 他人から先入観をもって判断される
- prejudge an issue → 議題を早とちりする
- avoid prejudging → 先入観で判断することを避ける
- prejudge the outcome → 結果を決めつける
- prejudge the result of an experiment → 実験の結果を決め打ちする
- prejudge the future → 将来を勝手に見通した気になる
- prejudge a case → 事件を先入観で判断する
3. 語源とニュアンス
語源:
「pre-(前に)」と「judge(判断する)」から成る言葉で、ラテン語の “prae-”(前に)+ “judicare”(判断する)が由来とされています。歴史的背景:
元々は法律文脈や道徳的な文脈で、「証拠や理由を十分に検討する前に判断を下してはならない」という警告として使われてきました。ニュアンス/使用時の注意:
- 「早合点をする」や「先入観にとらわれる」という、やや否定的・批判的な響きがあります。
- 日常会話でも使えますが、「判断を急ぐ」というややフォーマルな響きがあるため、ビジネスシーンや法律、議論の場で使われることも多いです。
- カジュアルすぎる場面よりも、きちんとした文脈で使ったほうが自然です。
- 「早合点をする」や「先入観にとらわれる」という、やや否定的・批判的な響きがあります。
4. 文法的な特徴と構文
文法:
- 他動詞 (transitive verb)
- 「誰が何を prejudge するのか」という目的語をとります。
- 例: “Don’t prejudge the case.” (その事件を早とちりして判断しないで)
- 他動詞 (transitive verb)
一般的な構文例:
- Don’t + prejudge + 目的語 (Don’t prejudge the outcome.)
- S + prejudge(s) + 目的語 + before + 〜 (He prejudged the matter before hearing all sides.)
- Don’t + prejudge + 目的語 (Don’t prejudge the outcome.)
イディオム的表現は特になし:
- ただし “prejudge someone/something” で「~を早とちりする」という意味を表すのが基本パターンです。
フォーマル/カジュアル:
- ややフォーマル寄りですが、日常会話でも使われることはあります。
- 上司とのやりとり、ビジネスメールなど、相手の主張を遮ったり急いで判断することを戒めるときに使われることが多いです。
- ややフォーマル寄りですが、日常会話でも使われることはあります。
5. 実例と例文
(A) 日常会話での例文
“Don’t prejudge my friend just because of how he looks.”
- (「見た目だけで、私の友達を決めつけないで。」)
“I tried not to prejudge the restaurant before tasting the food.”
- (「料理を食べる前に、そのレストランを早合点しないようにしたんだ。」)
“Let’s talk to him first. We shouldn’t prejudge his intentions.”
- (「まずは彼と話をしてみよう。彼の意図を勝手に判断するべきじゃないよ。」)
(B) ビジネスシーンでの例文
“We should avoid prejudging the project’s success until we see the initial results.”
- (「最初の結果が出るまで、そのプロジェクトの成功を決めつけるのは避けるべきです。」)
“Let’s not prejudge our client’s reaction before presenting all the data.”
- (「すべてのデータを提示する前に、クライアントの反応を早合点するのはやめましょう。」)
“He seems hesitant, but I don’t want to prejudge his final decision.”
- (「彼はためらっているように見えますが、最終的な決断を先に決めつけたくありません。」)
(C) 学術的・専門的な文脈での例文
“Researchers must be careful not to prejudge the study’s participants based on prior theories.”
- (「研究者は、先行する理論に基づいて研究参加者を先入観で判断しないよう注意しなければならない。」)
“Legal principles demand that a jury should not prejudge the defendant before hearing the evidence.”
- (「法の原則では、陪審員は証拠を聞く前に被告を先入観で判断してはならないとされています。」)
“In scientific inquiry, it’s crucial not to prejudge the outcome of experiments.”
- (「科学的探究では、実験の結果を事前に決めつけないことが非常に重要です。」)
6. 類義語・反意語と比較
類義語:
- “jump to conclusions” → 「早合点をする」
- カジュアルな表現で、より日常的。文脈が口語的になる。
- カジュアルな表現で、より日常的。文脈が口語的になる。
- “forejudge” → 「前もって判断する」
- 古めかしい響きがあり、法律文献などで見かけることがある。
- 古めかしい響きがあり、法律文献などで見かけることがある。
- “preconceive” → 「先入観をもって考える」
- 結果や状況を事前に想定して、固定してしまうニュアンス。
- 結果や状況を事前に想定して、固定してしまうニュアンス。
- “assume” → 「仮定する、思い込む」
- 想像や推測が中心で、早すぎる判断とは限らない。
- 想像や推測が中心で、早すぎる判断とは限らない。
- “jump to conclusions” → 「早合点をする」
反意語:
- “judge fairly” → 「正当に判断する」
- “stay open-minded” → 「柔軟に考える、先入観を持たない」
- “evaluate after consideration” → 「検討した後に評価する」
- “judge fairly” → 「正当に判断する」
これらの反意語や類義語と比較すると、「prejudge」は「公正な判断を欠いている」「まだ分からないことがあるのに決めつける」という点でより批判的なニュアンスと結びつきやすいです。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˌpriːˈdʒʌdʒ/
- アクセント: “pre-JUDGE” の “judge” の部分が強調されるイメージです。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い:
- アメリカ英語: [prɪˈdʒʌdʒ] または [priˈdʒʌdʒ] (母音はあまり長く伸ばさない)
- イギリス英語: [ˌpriːˈdʒʌdʒ] (“pre” のところを少し長めに発音することがある)
- アメリカ英語: [prɪˈdʒʌdʒ] または [priˈdʒʌdʒ] (母音はあまり長く伸ばさない)
- よくある間違い:
- “prejudice” と発音を混同しやすい(“prejudice”: /ˈprɛdʒʊdɪs/)
8. 学習上の注意点・よくある間違い
“prejudice” と混同しない
- “prejudice” は「偏見(名詞)」や「偏見を植え付ける(動詞)」という意味で、スペルも発音も少し異なります。
- 例: “I have a prejudice against cats.” は「猫に対して偏見を抱いている。」
- “prejudice” は「偏見(名詞)」や「偏見を植え付ける(動詞)」という意味で、スペルも発音も少し異なります。
スペルミス
- “pre-judge” のようにハイフンを入れるケースはめったにありません。
- “judged” の “d” を1つ落としてしまうミスも注意。
- “pre-judge” のようにハイフンを入れるケースはめったにありません。
試験対策
- TOEICや英検などで出る場合は、文中で主張や結論を急ぐことへの戒めとして登場する可能性があります。
- 「急ぎすぎた判断」という文脈で狙われることが多いです。
- TOEICや英検などで出る場合は、文中で主張や結論を急ぐことへの戒めとして登場する可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “pre-” + “judge” → 「あらかじめ判断する」
覚え方として、もう文字通り「先に判断する」という意味であるとイメージするとよいでしょう。 - 「結論を急ぐ ≒ prejudge」という構図を定着させておくと、使い方を理解しやすいです。
- “pre” = 「前に」 という接頭語は “preview” (試写/下見する) や “predict” (予測する) と同じなので、そこから思い出すのも手です。
上記が “prejudge” の詳細な解説となります。日常会話からビジネス、学術の場面まで幅広く使えますが、とくに「公正な判断が求められるシーン」で「先入観を持つ危険性」を指摘するときに便利な単語です。ぜひ、参考にしてみてください。
…‘を'先入観をもって判断する