元となった辞書の項目
potent
解説
1. 基本情報と概要
英単語: potent
品詞: 形容詞 (adjective)
- 意味(英語): Having great power, influence, or effect.
- 意味(日本語): 大きな力や影響、効果を持つこと。
「とても強力な」「非常に影響力のある」というニュアンスで、薬の効果や人・組織が持つパワーなどを表すときに使います。
活用形
potent は形容詞として比較級・最上級を作る「more potent / most potent」の形で用いられます。
- 原級: potent
- 比較級: more potent
- 最上級: most potent
他の品詞形
- 名詞: potency (効力・影響力・潜在力)
- 副詞: potently (強力に)
レベル感 (CEFR)
- B2(中上級): ある程度母語話者が自然に使う単語であり、中級学習者にとってはやや難易度が高いですが、理解や使用ができれば語彙力に深みが出るでしょう。
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹: pot-
この語幹には「力」や「勢力」を感じさせるラテン語由来のニュアンスがあります。 - 接尾語: -ent
「~の状態を持つ」「~の特性を帯びる」といった意味合いを付与します。
関連語
- potential (形容詞・名詞): 潜在的な、潜在力
- omnipotent (形容詞): 全能の
- impotent (形容詞): 無力な
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- potent drug → 強力な薬
- potent weapon → 強力な武器
- potent effect → 強い効果
- potent force → 強力な力
- potent argument → 説得力のある主張
- potent symbol → 強烈な象徴
- potent influence → 大きな影響力
- potent combination → 強力な組み合わせ
- potent remedy → 強力な治療法
- potent chemical → 強い化学物質
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語の
potēns
(力がある)から派生しています。ラテン語のposse
(できる)と同根です。 - 歴史的使用: 古くから物理的・精神的な強さを表す意味合いで使われてきました。
- ニュアンス・使用時の注意点:
- 「強力な」「影響力がある」という意味合いを強調したいときに使います。
- フォーマル・インフォーマル問わず使用できますが、専門的な文脈(医学・ビジネスなど)でも耳にする単語です。
- 度合いが強いため、否定的な文脈で使うと「強烈すぎる」イメージを与えることにもなるので注意してください。
- 「強力な」「影響力がある」という意味合いを強調したいときに使います。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞なので、名詞を修飾する形で使われます。
- また補語 position (C) で用いる (SVC構文) こともあります。
例: “The medicine is potent.” - フォーマル/カジュアル両方で使えますが、ややフォーマルな響きもあります。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “This chili sauce is quite potent. You only need a little bit.”
(このチリソースはすごく強烈だよ。ちょっとだけで十分。) - “He has a potent singing voice, doesn’t he?”
(彼はとても力強い歌声を持っているよね?) - “That was a potent argument; I’m convinced.”
(説得力がある主張だったよ。納得した。)
ビジネスでの例文
- “Our new marketing strategy proved to be potent in increasing sales.”
(新しいマーケティング戦略は売り上げを伸ばすのに大きな効果があるとわかりました。) - “We need a potent solution to address this pressing issue.”
(この差し迫った課題に対処するためには強力な解決策が必要です。) - “Her potent leadership drove the company forward.”
(彼女の並外れたリーダーシップが会社を前に進めました。)
学術的・専門的な文脈での例文
- “The substance is known to be highly potent in treating certain cancers.”
(その物質は一部の癌の治療に非常に高い効力を持つことが知られています。) - “A potent catalyst can significantly speed up the chemical reaction.”
(強力な触媒は化学反応を大幅に促進します。) - “The vaccine has shown potent immune responses in preliminary trials.”
(そのワクチンは予備試験で強力な免疫応答を示しました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- powerful(パワフルな)
- より一般的に「強い」「力がある」を表す。文脈に応じて、人・物・影響力など幅広く使う。
- より一般的に「強い」「力がある」を表す。文脈に応じて、人・物・影響力など幅広く使う。
- strong(強い)
- 肉体的・精神的に「丈夫な」「強い」。powerful より幅広い意味をもち、日常的に使われる。
- 肉体的・精神的に「丈夫な」「強い」。powerful より幅広い意味をもち、日常的に使われる。
- influential(影響力のある)
- 影響力、特に社会的・政治的な影響力を強調する際に使う。
- 影響力、特に社会的・政治的な影響力を強調する際に使う。
反意語
- weak(弱い)
- ineffective(非効果的な)
- feeble(弱々しい)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˈpoʊtnt/(米), /ˈpəʊtnt/(英)
- アクセント: 「po」の部分に強勢が置かれます。
- アメリカ英語とイギリス英語での違い:
- アメリカ英語: “poʊ” の部分が「ポウ」のように聞こえる
- イギリス英語: “pəʊ” の部分が「ペウ」に近い音
- アメリカ英語: “poʊ” の部分が「ポウ」のように聞こえる
- よくある発音の間違い: /po-tent/ と2拍子での意識をすると伝わりやすいです。「ポ」と「テント」の間に母音を入れすぎないように注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “potent” を “potant” と誤記する場合があるので注意。
- 同音異義語: 特に同音異義語はありませんが、「potential (潜在的)」と混同しやすいので文脈で区別してください。
- 試験対策: TOEIC や英検でもビジネス文脈・医学文脈などで語彙問題として出題される可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「ポーション(potion)」など“ポッ”系の単語に「薬効がある」というイメージを関連づけると覚えやすいです。
- ラテン語の
posse
(できる)と同根だとイメージすると「可能性=強力さ=potent」という流れで記憶に残りやすくなります。 - スペルの最後の “t” を意識するようにし、“poten-t” と区切って捉えるのもおすすめです。
覚えやすい工夫:
- “ポテン”とカタカナで覚え、最後の “t” を落とさないようにする。
- 強さを連想できる “ポテッ”とした力感をイメージとして持つと記憶に定着しやすいでしょう。
意味のイメージ
意味(1)
《文》(特に政治的に)有力な,強力な
意味(2)
(薬・酒などが)効きめのある
意味(3)
(議論などが)説得力のある,力強い
意味(4)
(男性が)性交可能な