元となった辞書の項目
marathon
解説
1. 基本情報と概要
単語: marathon
品詞: 名詞 (可算名詞)
英語での意味:
A “marathon” is a long-distance running race covering about 42.195 kilometers (approximately 26.2 miles).
日本語での意味:
「マラソン」は、およそ42.195キロメートルを走る長距離走の競技です。転じて、長時間にわたる過酷な作業やイベントを「マラソン」と比喩的に呼ぶこともあります。「長くつらいことを完走するイメージがある」というニュアンスで使われることが多いです。
- 活用形: 名詞なので、単数形
marathon
、複数形marathons
があります。 - 他の品詞形: 形容詞的に使われる場合(例: marathon meeting = 非常に長い会議)もあります。
CEFRレベル目安: B2(中上級)
マラソンはスポーツや日常生活でも目にする単語ですが、比喩的用法まで含めるなら中級以上の語彙力が必要になります。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「marathon」は接頭語や接尾語がついた語ではなく、古代ギリシャ語が由来の単語です。
派生語・関連語
- marathoner: マラソンランナー
- marathon running: マラソン走
- marathon session: 長時間続くセッション(会議や作業など)
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- run a marathon(マラソンを走る)
- complete a marathon(マラソンを完走する)
- marathon training(マラソンのトレーニング)
- marathon runner(マラソンランナー)
- marathon distance(マラソンの距離)
- marathon session(長時間続く会議・イベントなど)
- charity marathon(チャリティ目的のマラソン)
- fundraising marathon(募金活動を目的としたマラソン)
- marathon broadcast(長時間放送)
- marathon event(長時間開催されるイベント)
3. 語源とニュアンス
- 語源: 古代ギリシアの地名「Marathon(マラトン)」に由来します。伝説では、マラトンの戦いに勝利したギリシア軍の伝令兵が、アテネまで約40キロ近くを走って勝利を報告し、到着と同時に力尽きたという故事にちなんでいます。
- 歴史的使い方: 最初の近代マラソン競技は1896年、近代オリンピックで行われたものとされています。
- 使用時の注意点:
- 比喩として「長時間にわたるもの」の意味で使う際、カジュアルな文脈でもフォーマルな文脈でも通じます。ただし、比喩用法が非ネイティブ同士で通じない場合もあるので注意が必要です。
- スポーツとしての「マラソン」は基本的にフォーマル/カジュアル問わず使われます。
- 比喩として「長時間にわたるもの」の意味で使う際、カジュアルな文脈でもフォーマルな文脈でも通じます。ただし、比喩用法が非ネイティブ同士で通じない場合もあるので注意が必要です。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞として扱い、単数(a marathon)・複数(marathons)で使います。
- 一般的な構文:
- “run a marathon” (動詞 + 名詞)
- “take part in a marathon” (動詞句 + 前置詞 + 名詞)
- “He finished the marathon in under four hours.” (完了動詞 + 名詞)
- “run a marathon” (動詞 + 名詞)
- イディオム/フレーズ:
- “It’s a marathon, not a sprint.”(比喩的に、「これは短期決戦ではなく、長期的に取り組むものだ」という意味で使われるフレーズ)
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “I’m planning to run my first marathon next spring.”
(来年の春に初めてマラソンに挑戦する予定なんだ。) - “Watching a marathon on TV always inspires me to exercise.”
(テレビでマラソンを見ると、いつも運動する気が湧いてくる。) - “That cleaning session turned out to be a real marathon!”
(あの掃除は結局すごく長引いて、マラソンみたいになったよ!)
(2) ビジネスでの例文
- “We had a marathon meeting that lasted over four hours.”
(4時間以上続くマラソン会議があったよ。) - “The financial audit felt like a marathon, but we got through it.”
(会計監査はまるでマラソンみたいに長かったけど、何とか乗り切った。) - “Organizing this event is going to be a marathon task; start early.”
(このイベントの準備はとても時間がかかりそうだから、早めに取りかかろう。)
(3) 学術的・フォーマルな文脈での例文
- “The success of the modern Olympic marathon has its roots in ancient Greece.”
(近代オリンピックのマラソンの成功は、古代ギリシアにその起源があります。) - “In terms of endurance sports, the marathon is considered the ultimate challenge.”
(持久系スポーツにおいて、マラソンは究極の挑戦とみなされています。) - “Historical accounts verify the myth surrounding the first marathon runner.”
(歴史記録によって、最初のマラソンランナーにまつわる神話が裏付けられています。)
6. 類義語・反意語と比較
- 類義語
- long-distance race(長距離走)
- “marathon”ほど厳密に42.195kmとは限らず、比較的長い距離をまとめて指す言葉。
- “marathon”ほど厳密に42.195kmとは限らず、比較的長い距離をまとめて指す言葉。
- endurance race(耐久レース)
- ランニング以外のスポーツでも使われることがあり、マラソンの特性である持久力を必要とする競技全般を指す。
- ランニング以外のスポーツでも使われることがあり、マラソンの特性である持久力を必要とする競技全般を指す。
- long-distance race(長距離走)
- 反意語
- sprint(短距離走)
- マラソンと対照的で、短距離の全力疾走を指す。
- マラソンと対照的で、短距離の全力疾走を指す。
- sprint(短距離走)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˈmær.ə.θən/ (アメリカ英語), /ˈmær.ə.θ(ə)n/ (イギリス英語)
- アクセントの位置: 最初の音節「mar-」に強勢があります。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い:
- イギリス英語では「th(ə)n」の部分でやや曖昧母音になるケースもあります。
- イギリス英語では「th(ə)n」の部分でやや曖昧母音になるケースもあります。
- よくある発音の間違い: 最後の「-thon」を「ソン」と発音しがちですが、英語では「サン」「θən」のように発音します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: “marthon”や“maraton”などとつづりを間違えやすいので注意。
- 同音・類似綴りとの混同: “marathon”と“macaron”(菓子)や“maritime”(海の、海事の)などは綴りも発音も似ていないようで混乱する可能性があります。綴りをしっかり確認しましょう。
- 試験対策: TOEICや英検ではリーディングやリスニングで、比喩的に使われるケースに出会うかもしれません。単語としては頻出度は中くらいですが、長文読解で登場することもあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源の物語で覚える: ギリシアの伝令兵が「マラトンの戦場」からアテネまで走った、というエピソードをイメージすると強く印象に残ります。
- スペリングのポイント: “mara” + “thon” と2つの音節を意識して書く。
- ランナーの姿をイメージ: 長距離を走るランナーの姿を思い浮かべると、マラソンの「長さ」と「持久力」のイメージが結びつきやすいでしょう。
使い方としては、文字通りの「42.195kmを走る競技」としての意味と、「長く続くもの」をたとえて用いる比喩的意味がある点がポイントです。是非イメージをつかんで、自分の英語コミュニケーションに取り入れてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
(またmarathon race)《しばしばM-》マラソン競走(標準距離は42.195km)
意味(2)
(一般に)長距離競争;耐久競争