元となった辞書の項目
evidently
解説
以下では、副詞「evidently」について、できるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
意味(英語・日本語)
- 英語: “Evidently” means “clearly; obviously; in a way that can be seen or understood easily.”
- 日本語: 「明らかに」「どう見ても」「疑いなく」という意味です。基本的には状況や証拠から判断して「おそらくそうだろう」と感じられるニュアンスで用いられる副詞です。
「evidently」は、話し手が何かの理由や証拠に基づいて、「明らかだ」「そうとしか思えない」という推測・主張をするときに使われる、とても便利な副詞です。
品詞
- 副詞 (Adverb)
活用形
副詞なので、形そのものは変化しません。(evidently の比較級・最上級は通常使われません)
他の品詞関連
- 形容詞: evident (明らかな)
- 名詞: evidence (証拠)
- 動詞(稀だが使われることもある): to evidence (証拠立てる・証明する)
CEFRレベルの目安
- レベル: B2 (中上級)
- ある程度語彙を身に付けた学習者が、論理的な主張や推測をする際に使える単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「evidently」は、形容詞「evident (明白な)」に、副詞を作る接尾辞「-ly」が付与されています。
- evident + -ly → evidently
- evident + -ly → evidently
他の単語との関連性
- evidence (名詞・動詞): 「証拠」「証明する」
- evident (形容詞): 「明白な」「はっきりしている」
- self-evident (形容詞): 「自明の」「言うまでもない」
コロケーション・関連フレーズ(10例)
- evidently true
- (明らかに真実だ)
- (明らかに真実だ)
- evidently false
- (明らかに誤りだ)
- (明らかに誤りだ)
- the facts are evidently clear
- (事実は明らかに明白だ)
- (事実は明らかに明白だ)
- evidently, he was mistaken
- (どうやら彼は間違えていたようだ)
- (どうやら彼は間違えていたようだ)
- evidently reliable information
- (どう見ても信頼できそうな情報)
- (どう見ても信頼できそうな情報)
- he is evidently upset
- (彼は明らかに動揺している)
- (彼は明らかに動揺している)
- she is evidently the best candidate
- (彼女が明らかに最適な候補だ)
- (彼女が明らかに最適な候補だ)
- an evidently flawed argument
- (明らかに欠陥のある主張)
- (明らかに欠陥のある主張)
- evidently proven results
- (明白に証明された結果)
- (明白に証明された結果)
- evidently, there’s a misunderstanding
- (どうやら誤解があるようだ)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の “evidens, evident-” (見えている、明白な) が由来で、そこからフランス語を経て英語の “evident” となりました。その後、副詞形として語尾に “-ly” が付いて “evidently” という形になりました。
ニュアンス・使用時の注意
- 「明らか」「どう見ても」という確信・推測・証拠に基づく断言的な響きがあります。
- 「apparently」よりも、もう少し確度が高い印象で使うことが多いですが、両者はかなり近しい意味で使われます。
- カジュアルな会話からフォーマルな文章まで幅広く使われますが、やや書き言葉で使われることが多いかもしれません。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文
- Evidently + 主語 + 動詞
- 例: Evidently, she has made up her mind. (明らかに、彼女は決心したようだ)
- 例: Evidently, she has made up her mind. (明らかに、彼女は決心したようだ)
- 文頭や文中に挿入して、話し手の主張や推測を述べる。
- 例: She, evidently, didn’t realize the mistake.
イディオム
特定のイディオムはそれほど見られませんが、下記のように文頭や文中で挿入する形で使うことが多いです。
- Evidently, …
- He was, evidently, …
使用シーン
- フォーマル: レポートやエッセイ、ビジネス文書で客観的に「明らかだ」と言いたいとき。
- カジュアル: 日常会話で事実判断に使うこともあるが、同様に “obviously” や “apparently” などを使うことも多いです。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “Evidently, you forgot your keys again.”
- (どう見ても、また鍵を忘れたみたいだね。)
- (どう見ても、また鍵を忘れたみたいだね。)
- “She’s evidently excited about the concert tomorrow.”
- (彼女は明らかに明日のコンサートにわくわくしているよ。)
- (彼女は明らかに明日のコンサートにわくわくしているよ。)
- “You’re evidently not interested in this movie, are you?”
- (この映画にはどうやら興味がなさそうだね?)
ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “Evidently, our sales figures have improved this quarter.”
- (明らかに、今期は売上が向上しています。)
- (明らかに、今期は売上が向上しています。)
- “We should, evidently, reconsider our marketing strategy.”
- (どう見ても、マーケティング戦略を再検討すべきです。)
- (どう見ても、マーケティング戦略を再検討すべきです。)
- “The client is evidently satisfied with our proposal.”
- (顧客は明らかに私たちの提案に満足しています。)
学術的な文脈での例文(3つ)
- “The researchers evidently overlooked a key variable in their study.”
- (研究者たちはどうやら研究において重要な変数を見落としたようだ。)
- (研究者たちはどうやら研究において重要な変数を見落としたようだ。)
- “Evidently, the new theory aligns with historical data.”
- (明らかに、新しい理論は過去のデータと一致している。)
- (明らかに、新しい理論は過去のデータと一致している。)
- “His findings were evidently supported by multiple experiments.”
- (彼の研究結果は、明白に複数の実験によって裏付けられていた。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語(Synonyms)
- apparently (どうやら / 見たところ)
- “apparently” は見た目や外見から判断して「そう見える」というニュアンス。一方 “evidently” は証拠や理由に基づいて「明らかに」という印象がやや強い。
- “apparently” は見た目や外見から判断して「そう見える」というニュアンス。一方 “evidently” は証拠や理由に基づいて「明らかに」という印象がやや強い。
- obviously (明らかに)
- “obviously” は「話し手にとって当然そうだと思われる」という意味合いが強く、しばしば主観が強く出る。
- “obviously” は「話し手にとって当然そうだと思われる」という意味合いが強く、しばしば主観が強く出る。
- clearly (明確に)
- “clearly” は「明確さ」に主眼があり、内容がはっきり分かる際に使われる。
- “clearly” は「明確さ」に主眼があり、内容がはっきり分かる際に使われる。
反意語 (Antonyms)
- uncertainly (不確かに)
- doubtfully (疑わしく)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA):
- アメリカ英語: /ˈɛvɪdəntli/
- イギリス英語: /ˈɛvɪdəntli/
- アメリカ英語: /ˈɛvɪdəntli/
- アクセント: 第1音節「e-」にアクセントがあります (EV-i-dent-ly)。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: 大きな差はありませんが、アメリカ英語では “t” がやや軽く発音されたり、イギリス英語ではしっかり「t」を発音することがあります。
- よくある間違い: “evident” の発音を “e-vi-DENT” ではなく “EV-i-dent” としっかり区別することが重要です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “evidently” を “evidentally” のように余分な “a” を入れないように注意。
- “apparently” との混同: どちらも「見たところ~だ」「明らかに~だ」と使いますが、僅かにニュアンスが異なるので文脈に合わせて使い分ける。
- 資格試験での使用: TOEIC・英検などでは、推測表現や論理展開で頻繁に登場する可能性があるので、文全体の意味を捉えて正確に訳せるようにしましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源からのイメージ: ラテン語で「はっきり見える」を表す “evidens” が由来。目や証拠で「見てはっきりわかる」というイメージを持つと覚えやすいです。
- スペルのポイント: “evident”+“ly” → “evidently” と、形容詞から副詞へのよくある変形です。
- 勉強テクニック: 「evidence(証拠)」と同じルーツ→「証拠があるなら明らかだ=evidently」と関連づけると記憶に残りやすいです。
以上が「evidently」の詳細な解説です。普段の会話や文章、論文、ビジネス文書などでも幅広く使われるため、しっかりと使い方やニュアンスを理解しておくと便利です。
意味のイメージ