eloquence

1. 基本情報と概要

単語: eloquence

品詞: 名詞 (不可算名詞が一般的)

• 英語での意味: The art or quality of fluent and persuasive speech or writing.
  


• 日本語での意味: 雄弁さ、説得力のある話しぶりや文章を書く能力。
  

「eloquence」は、言葉を巧みに操って人を惹きつける力のことです。スピーチや文章など、言葉を使う場面で「人の心を動かすような表現力」を指します。

活用形

名詞形は通常 “eloquence” のみです。

形容詞形として “eloquent” (雄弁な)、副詞形として “eloquently” (雄弁に) が存在します。

CEFRレベルの目安

• B2（中上級）～C1（上級）
  
  スピーチやプレゼンテーションなど、やや高度なコミュニケーションで使われる単語です。英語学習者の中上級以上向けといえます。

2. 語構成と詳細な意味

語構成

• 語幹: “loqu” (ラテン語の “loqui”, 「話す」を意味する語が由来)
  


• 接頭語・接尾語:
  
  
  
  • 接頭語: 特になし
    
  
  
  • 接尾語: “-ence” （名詞を形成する接尾語）
  
  

派生語・関連語

• eloquent (形容詞): 雄弁な
  


• eloquently (副詞): 雄弁に
  


• loquacious (形容詞): おしゃべりな、多弁な
  

よく使われるコロケーション（10選）

1. demonstrate eloquence（雄弁さを示す）
   


2. speeches of great eloquence（非常に雄弁なスピーチ）
   


3. rhetorical eloquence（修辞的な雄弁）
   


4. lack of eloquence（雄弁さの欠如）
   


5. gift of eloquence（言葉の才・雄弁の才能）
   


6. eloquence in writing（文章における雄弁さ）
   


7. admire one’s eloquence（人の雄弁さを称賛する）
   


8. a display of eloquence（雄弁さを示す場面）
   


9. political eloquence（政治的雄弁）
   


10. eloquence and persuasion（雄弁さと説得力）

3. 語源とニュアンス

“eloquence” はラテン語の “ēloquentia” から来ており、“ē” (強調) + “loqui” (話す) が組み合わさってできた言葉です。古代ローマ時代から「はっきりと流暢に話すこと」を指して使われてきました。

• ニュアンス:
  
  
  
  • 相手を魅了し、説得力をもって話す能力を強調する
    
  
  
  • 話し手の知性や人格による影響力を強調することが多い
    
  
  


• 使用時の注意点:
  
  
  
  • フォーマルな場面（スピーチ、社交の場など）や文章表現に適している
    
  
  
  • カジュアルな会話では “good speaker” など、より簡単な表現が使われることが多い
  
  

4. 文法的な特徴と構文

• 名詞 (不可算名詞)
  
  通常数えられない抽象名詞として扱われます。
  
  例: “His eloquence was impressive.”




• 使用シーン（フォーマル/カジュアル）

  
  
  • フォーマル: スピーチや公式のプレゼンの際によく使用される。
    
  
  
  • カジュアル: 日常会話で使うと、やや格調高い印象。
  
  



• 構文例

  
  
  • [主語] + show/demonstrate + eloquence
    
    例: “She demonstrated incredible eloquence at the conference.”
    
  
  
  • [主語] + be known for + one’s eloquence
    
    例: “He was known for his eloquence in ancient Rome.”
  
  

5. 実例と例文

日常会話での例文

1. “I was amazed by her eloquence during our chat.”
   
   （普段の会話の中で、彼女の話の上手さに驚いたよ。）
   


2. “His eloquence makes him very popular among friends.”
   
   （彼の雄弁さのおかげで、友人の間でも人気だ。）
   


3. “I wish I had the same eloquence as my father.”
   
   （父のような話術を身につけたいと思うんだ。）

ビジネスシーンでの例文

1. “Your eloquence in the presentation greatly impressed the clients.”
   
   （あなたのプレゼンでの雄弁さは、クライアントに大きな印象を与えました。）
   


2. “We need someone with eloquence to pitch this proposal.”
   
   （この提案を売り込むには、話がうまい人材が必要だ。）
   


3. “His eloquence in negotiations often seals the deal.”
   
   （彼の交渉での説得力は、契約をまとめるのに一役買っている。）

学術的な文脈での例文

1. “The professor’s eloquence kept the students engaged throughout the lecture.”
   
   （教授の雄弁さのおかげで、学生たちは講義にずっと引き込まれていた。）
   


2. “Her eloquence in academic discourse is widely acknowledged.”
   
   （彼女は学術的な議論での雄弁さが広く認められている。）
   


3. “Historical records highlight the eloquence of famous philosophers.”
   
   （歴史的文献は、有名な哲学者たちの雄弁さを強調している。）

6. 類義語・反意語と比較

類義語

• articulateness（明確な発話力）
  
  
  
  • 「はっきり・分かりやすく話す力」を強調する点で似ています。
    
  
  


• fluency（流暢さ）
  
  
  
  • 途切れなく話せる能力に焦点があり、“eloquence” はより感銘を与える要素を含みます。
    
  
  


• expressiveness（表現力）
  
  
  
  • 感情やニュアンスを伝える力に注目した言い方。
  
  

反意語

• inarticulateness（言葉がうまく出ないこと）
  


• awkwardness in speech（話のぎこちなさ）
  

いずれも“eloquence”とは逆に、言葉がスムーズに出ない・説得力に欠ける状況を表します。

7. 発音とアクセントの特徴

• IPA: /ˈɛl.ə.kwəns/
  


• アクセントは先頭の “el” の部分にあります: [ÉL-o-quence]
  


• アメリカ英語とイギリス英語:
  
  
  • ストレスの位置や母音の発音自体はほぼ同じです。
    
  
  


• よくある間違い:
  
  
  • “elegance” と混同してしまう
    
  
  
  • /eɪ/ の音で“é”を発音してしまい “ay-loquence” とならないように注意
  
  

8. 学習上の注意点・よくある間違い

• スペルミス: “eloqence” など、途中の “u” を入れ忘れたりすることがある
  


• 音の混同: “elegance” / “eloquence” で混同しやすい
  


• 類似の形容詞との混同: “eloquent” (形容詞) と “fluent” (形容詞) は微妙に意味が異なる
  


• 試験対策: 英検やTOEICなどのパートで “eloquence” はやや上級レベルの語彙として出題される可能性があります。スピーチ関連の文章やビジネス文脈で見かけることが多いでしょう。

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• ラテン語 “loqui” (話す) を覚える: “loquacious” (多弁な) や “colloquial” (口語の) などの単語とも関連づけると記憶しやすいです。
  


• 音と意味を結びつける: “Eloquent” なスピーカーが話すと “感動してエ〜”と聞き入ってしまうイメージで覚えてみるのも手です。
  


• スピーチやプレゼンの動画を鑑賞して真似る: 自分の中でも “eloquence” を鍛えることで、この単語の意味がさらにはっきり分かります。

以上が “eloquence” の詳しい解説です。話す力や表現力を指す、とても表現豊かな単語なので、スピーチや文章作成の際にはぜひ使ってみてください。