最終更新日:2025/02/25

彼は良心に従って正しいことをした。

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He followed his conscience and did the right thing.

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元となった辞書の項目

conscience

IPA(発音記号)
名詞

『良心』,道義心,善悪を判断する力

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解説

以下では、英単語 conscience(名詞)について、できるだけ詳しく解説します。


1. 基本情報と概要

英語での意味

“conscience” とは、自分の行動や考えが道徳的・倫理的に正しいかどうかを判断し、悪いことをしたときには罪悪感をもたらす、心のはたらきを指します。

日本語での意味

「良心」「道徳心」「罪悪感」です。

たとえば、「ああ、あんなことしてしまって申し訳ないな……」と内心で責める気持ちなどを表します。日常的には「良心がとがめる」「良心の呵責」という表現で使われ、真面目な場面や反省するときに登場しやすい単語です。

品詞と活用


  • 品詞: 名詞 (countable, ただし文脈によっては灯数形にしない場合もある)

  • 主な活用形: conscience (単数), consciences (複数)

    ただし複数形はあまり一般的ではありません。

他の品詞形


  • conscientious (形容詞): 勤勉で良心的な、誠実な

    例) She is a conscientious worker.

  • consciously (副詞): 意識的に (※「conscious」と混同注意)

CEFRレベル


  • B2 〜 C1: 中上級 〜 上級レベル

    道徳談義・倫理の話題など、抽象的なテーマを扱うときに頻出するため、上級学習者向けの単語として要注意です。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 接頭語: なし

  • 語幹: sci(語源的には「知る」を意味するラテン語 scire から派生)

  • 接尾語: ence(状態や性質を表す名詞化の接尾語)

よく使われるコロケーション(共起表現)・関連フレーズ(10個)


  1. guilty conscience(罪の意識)

  2. clear conscience(やましいところのない良心)

  3. pangs of conscience(良心の痛み)

  4. conscience-stricken(良心の呵責を感じた)

  5. burden on one’s conscience(良心の負担)

  6. have a clear conscience(良心が晴れている/やましさがない)

  7. act according to one’s conscience(良心に従って行動する)

  8. conscience dictates …(良心が…を命じる)

  9. matter of conscience(良心の問題)

  10. uneasy conscience(落ち着かない良心/後ろめたい気持ち)


3. 語源とニュアンス

語源

conscience はラテン語の conscientia(共に知る意)から。

“con” は「共に」を表し、“scire” は「知る」を表します。もともとは「自分の内面で、ともに知っている感覚」というニュアンスがあり、自己の行動を客観的に「知っている」部分=良心という意味になりました。

ニュアンス・使用時の注意点


  • 「良心が咎める」といったように、多くは否定的な感情(罪悪感・後悔)を伴う場面でよく登場します。

  • ビジネス文書やアカデミックな文脈でも、倫理や道徳を論じる際に使えますが、口語でも「自分の良心が…」というフレーズとして登場します。

  • ただし日常英会話では、より簡単に “I feel bad about it.”(それについては罪悪感を感じるよ)と表現することもあります。

  • 形式はややフォーマル寄りですが、日常会話から正式な議論まで幅広く使われる語です。


4. 文法的な特徴と構文


  • 可算名詞(複数形あり)ですが、抽象的な概念としては複数形をあまり用いないのが一般的です。

  • 枠組みとしては have a(n) + 形容詞 + conscience(~な良心を持つ)という表現や、one’s conscience tells/dictates...(良心が~と言う)などがよく使われます。

一般的な構文例


  1. have a guilty/clear conscience

  2. follow one’s conscience

  3. wrestle with one’s conscience(良心の呵責に苦しむ)

  4. in (all) conscience(良心からして、本当に)

イディオム


  • “on one’s conscience”: 「人の気持ちに罪悪感として残っている」

    例) It’s been on my conscience for a week.


5. 実例と例文

(A) 日常会話での例文(3つ)


  1. “I can’t ignore this; my conscience won’t let me.”

    「これを無視できないよ。良心が許さないんだ。」

  2. “I have a guilty conscience about not calling my parents.”

    「両親に電話していないことに、やましさを感じる。」

  3. “If you have a clear conscience, you have nothing to worry about.”

    「自分にやましいところがないなら、心配いらないよ。」

(B) ビジネスシーンでの例文(3つ)


  1. “Our conscience demands that we follow ethical guidelines in all our dealings.”

    「あらゆる業務において倫理規定を守ることが、私たちの良心の求めるところです。」

  2. “I refused the deal because it went against my conscience.”

    「その契約は私の良心に反したので、お断りしました。」

  3. “A leader should always remain guided by conscience, not just profit.”

    「リーダーは利益だけでなく、常に良心に従って行動すべきです。」

(C) 学術的・フォーマルな文脈での例文(3つ)


  1. “Philosophers have debated the nature of conscience for centuries.”

    「哲学者たちは、何世紀にもわたって良心の本質について議論してきました。」

  2. “Social norms and cultural background significantly influence an individual’s conscience.”

    「社会的規範や文化的背景は、個人の良心に大きな影響を及ぼします。」

  3. “The concept of conscience plays a pivotal role in ethical and moral theories.”

    「良心の概念は、倫理や道徳の理論において重要な役割を果たしています。」


6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)


  1. moral sense(道徳感)


    • “conscience” に比べると少し抽象度が高い表現も可能。


  2. sense of right and wrong(善悪の感覚)


    • より直接的で平易に示す表現。


  3. scruples(良心の呵責、気後れ)


    • “scruples” は「ためらい・気兼ね」を強調。


  4. ethics(倫理観)


    • 学問的文脈や「慣習・基準」といったニュアンスで用いられる。


反意語 (Antonyms)


  1. callousness(冷淡さ)


    • 他人の痛みや道徳的観点に無関心な状態。


  2. amorality(モラルの欠如)


    • 善悪の概念を持っていない、あるいは判断しない状態。



7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA)


    • アメリカ英語: /ˈkɑːn.ʃəns/ (「カーン・シュンス」に近い)

    • イギリス英語: /ˈkɒn.ʃəns/ (「コン・シュンス」に近い)


  • 強勢(アクセント)は最初の音節 “con” に置かれます。

  • よくある間違いとして “conscious” (/ˈkɑːn.ʃəs/ または /ˈkɒn.ʃəs/) と混同されがちなので注意が必要です。

    (“conscience” は「良心」、「conscious” は「意識している・気づいている」という意味)


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペリングミス: “conscience” は “sc” が入る位置や “ence” のつづりが紛らわしいので注意しましょう。

  2. “conscious”(形容詞: 意識している)との混同: スペリングと意味が似通っていますが全く別です。

  3. 同音異義語ではありませんが、発音を混同してしまうことが多い単語なので要注意です。

  4. 試験対策: TOEICや英検の読解問題で道徳・倫理等の文章を扱う際に出題される可能性があります。受験で読み書きにおいてスペリングと意味をしっかり区別できるよう準備しましょう。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 語源の “con + scire” (共に知る) から、「自分の内なる声が一緒に知っている感覚」と覚えると理解しやすいです。

  • 「意識」の conscious と同じく con-「共に」と sci-「知る」がベースですが、最後の -ence を「良心」と結びつけてイメージすると区別しやすいです。

  • スペリングを覚えるときは “con + sci + ence” の3つのまとまりに分解しておくとミスが減ります。


以上が conscience の詳細な解説です。「自分の良心に従う」や「罪悪感を感じる」という場面でぜひ活用してみてください。

意味のイメージ
conscience
意味(1)

良心,道義心,善悪を判断する力

和英例文問題 / 準上級英単語(CEFR-J B2)

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