最終更新日:2024/06/13

彼女は腕にギブスをはめている。

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She has her arm in a cast.

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元となった辞書の項目

cast

名詞

〈C〉投げること / (劇・映画の) 配役

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解説

1. 基本情報と概要

単語: cast

品詞: 名詞 (ただし、同形の動詞「cast」も存在します)

CEFRレベル: B2 (中上級)


  • グループでの会話や、エンタメ分野の記事などでよく見聞きする単語ですが、使いこなすには少し慣れが必要なレベルです。

意味(英語 & 日本語)


  1. (名詞) 「出演者(全員)」「キャスト」


    • 英語では the group of actors in a play, movie, or TV show という意味です。

    • 日本語では「(演劇や映画などの)出演者全員」を指します。

    • 例えば「The cast of the play is very talented.」(その舞台の出演者たちは非常に才能豊かだ)というように使います。

    • こういう場面で使われると、「登場人物を含む全体」というニュアンスになります。


  2. (名詞) 「鋳型」「鋳造物」


    • 何かを型に流し込んで作られたものを指します。

    • 日本語でも「ギプス」「鋳物(いもの)」などの意味にも繋がります。

    • 例えば「a plaster cast」(ギプス)、「a bronze cast」(青銅の鋳物)という形で使われます。


  3. (名詞) その他の意味として「投げること」「振る動作」の意味を持つ場合もありますが、日常的には上記1・2番目の用法が主に使われます。


主な活用形


  • 名詞は数えられる場合: a cast / casts

  • 動詞形の「cast」は不規則動詞で、過去形・過去分詞形ともに「cast」となります。(cast–cast–cast)

他の品詞になった時の例


  • 動詞: to cast


    • 例: They decided to cast him in the lead role.(彼を主役に配役することに決めた)


  • 形容詞的表現: “casting” は「鋳造を行う」「配役の」などの意を含む形容詞(または動名詞的表現)として使われる場合があります。


    • 例: a casting director(キャスティング・ディレクター)



2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 「cast」は単音節で、現代英語としては目立った接頭語・接尾語を含みません。

  • 語幹はスカンジナビア系(古ノルド語の kasta = 「投げる」)が起源です。

他の単語との関連性


  • caster(キャスター): 「キャスター付きの台車」などに使われるが、語源的には「投げる人/もの」を意味する語から派生といわれます。

  • casting(キャスティング): 「配役の決定」「鋳造」などの名詞形。

コロケーションや関連フレーズ(10個)


  1. star-studded cast


    • 「スターが勢ぞろいのキャスト」


  2. supporting cast


    • 「助演陣」「脇役の出演者たち」


  3. plaster cast


    • 「ギプス」


  4. cast members


    • 「キャストメンバー」


  5. entire cast


    • 「出演者全員」


  6. cast list


    • 「キャスト(出演者)のリスト」


  7. cast of thousands


    • 「(大規模な)数えきれないほど多いキャスト」


  8. cast party


    • 「出演者たちの打ち上げパーティ」


  9. all-star cast


    • 「オールスターキャスト」


  10. original cast


    • 「オリジナルキャスト」「初演時の出演者」



3. 語源とニュアンス


  • 語源: 古ノルド語の kasta(投げるという意味)。中英語を経て、現代英語の「cast」となりました。

  • 昔は「投げる」という動詞の意味が中心でしたが、そこから「型に流し込む」(=鋳造)というニュアンスが生まれ、さらに「人を役に割り当てる」(投げ入れる)というイメージになり、最終的に「(役を与えられた)出演者全体」という名詞にも派生しました。

  • 使用時の注意点: 「俳優陣」という意味で使うときは、カジュアルからフォーマルまで幅広いシーンで用いられます。一方「鋳造物」などの専門的な意味で使う場合は、やや技術的・ビジネス的な文脈で使われることが多いです。


4. 文法的な特徴と構文


  • 名詞 (countable/可算): 「a cast」「the cast」「casts」と数えられます。


    • 「the cast is…」と単数扱いをすることが多いですが、「the cast are…」と集合として複数扱いする場合もあります。文章全体の文体や話者の好みにより、単数・複数どちらも可能です。


  • 一般的な構文例


    • The cast includes several famous actors.

    • 「キャストには数人の有名な俳優が含まれる」

    • We had a great cast this season.

    • 「今シーズンのキャストは素晴らしかった」


  • イディオム的表現


    • 「cast in stone」は「(計画などが)完全に確定している、変更不可の」といった比喩表現ですが、より一般的には set in stone と表現されます。



5. 実例と例文

日常会話での例文(3つ)


  1. I loved the cast of that new drama; they all played their roles perfectly.


    • 「あの新ドラマのキャストがすごく良かった。みんな役を完璧にこなしてたよ。」


  2. Are you going to the cast party after the show?


    • 「公演の後のキャストの打ち上げに行くの?」


  3. There’s a huge cast for this musical, right?


    • 「このミュージカルって出演者がすごく多いんだよね?」


ビジネスの文脈(3つ)


  1. Our production team is still finalizing the cast for the next commercial.


    • 「我々の制作チームは、次のコマーシャルのキャストをまだ最終決定していません。」


  2. The cast’s availability will affect our shooting schedule.


    • 「キャストのスケジュール状況が撮影日程に影響を与えます。」


  3. We plan to unveil the cast list at the corporate event next week.


    • 「来週の企業イベントでキャスト一覧を発表する予定です。」


学術的な文脈(3つ)


  1. In ancient metallurgy, a cast is created by pouring molten metal into a mold.


    • 「古代の冶金術において、鋳造は溶かした金属を型に流し込むことで作られます。」


  2. A detailed study on the cast of fossils can reveal morphological structures.


    • 「化石の鋳型を詳しく調べることで形態的構造を明らかにできます。」


  3. The cast of the historical play was carefully chosen based on linguistic ability.


    • 「その歴史劇のキャストは、言語能力を基準に慎重に選ばれました。」



6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)


  1. ensemble (アンサンブル)


    • 「(劇や音楽などの)出演者グループ」という意味。主に音楽やじゅん劇の分野で使うと、やや上品で専門的なニュアンスになります。


  2. company (カンパニー)


    • ダンスカンパニーや劇団など、「団体」の意味を持ちます。舞台では「演劇集団」を指すことがあります。


  3. group (グループ)


    • 一般的に「グループ」で、映像や舞台作品以外にも様々な集まりに使えます。


※「cast」は、特に「舞台・映画の出演者たち」というニュアンスが強く、他の単語はより広範・別分野にも及ぶ場合があります。

反意語 (Antonyms)


  • 出演者を指す「cast」の直接的な反意語はあまり存在しませんが、あえていうなら「audience」(観客) が対比される場合があります。


    • 「cast」が「演じる人たち」、

    • 「audience」が「観る人たち」という関係です。



7. 発音とアクセントの特徴


  • IPA:


    • アメリカ英語 (US): /kæst/ (「キャスト」の「キャ」に近い)

    • イギリス英語 (UK): /kɑːst/ (「カー」に近い母音)


  • 強勢 (アクセント): 一音節語なので、特にアクセントは先頭の /k/ 音節。

  • よくある発音ミス:


    • 日本人学習者は「かすと」と母音を余分に入れがちですが、単音節で一気に発音するイメージです。



8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペリング: castcost(費用)を混同するミスが起こりやすいので注意。

  • 同音異義語との混同: 同音異義語はさほどありませんが、活用形が変わらない動詞「cast」もあるので、文脈で見分けることが重要です。

  • 試験での出題傾向: TOEICや英検のリスニングパートや長文読解では、「映画や舞台の話題」「企業のCM制作」などのテーマでキャストの意味が出てくることがあります。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「投げる(cast) → 型に流し込む(cast) → 役を投げ込む(cast) → 出演者全員(cast)」という流れをイメージすると、派生した意味をまとめて覚えやすくなります。

  • スペリングで迷う場合、「a」を小さく「投げ込む」イメージでイメージすると、c+a+st で「キャスト」の音と一緒に覚えられます。

以上が、名詞「cast」の詳しい解説です。活用と意味の広がりをしっかり押さえて、スムーズに使い分けられるようにしましょう。

意味のイメージ
cast
意味(1)

〈C〉投げること,(光・影・視線などを)投げかけること

意味(2)

〈C〉(物を)投げられる距離,射程

意味(3)

〈C〉(劇・映画の)配役

意味(4)

〈C〉(骨折した手足を固定する)ギプス

意味(5)

〈C〉(…の)鋳型,鋳造[物]《+of+

意味(6)

〈C〉〈U〉(人・物の特懲的な)外形,外観;(…の)型,傾向;性質《+of+

意味(7)

〈U〉(…の)色合い,色調《+of+

意味(8)

《a cast》(材木などの)ゆがみ,そり;《まれ》(軽度の)斜視

和英例文問題 / 準上級英単語(CEFR-J B2)

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