最終更新日:2024/06/13

He tugged at the rope to pull it closer.

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彼はロープをぐいと引いてそれを近づけた。

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元となった辞書の項目

tug

動詞

(…を)『ぐいと引く』,強く引っ張る / 《副詞[句]を伴って》…‘を'引きずって行く / 〈船〉‘を'引き船で引く / (…を)『ぐいと引く』,ぐっと引っ張る《+at+名》 / ぐいと引くこと / =tugboat

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彼はロープをぐいと引いてそれを近づけた。

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解説

1. 基本情報と概要

単語: tug

品詞: 動詞(名詞としても使用可)


  • 英語の意味: to pull something quickly and with force (or repeatedly)

  • 日本語の意味:「ぐいっと強く引っ張る」、「ぐいぐいと引く」

    「tug」は日本語でいう「軽くもしくは短い動作でぐいっと引く」というニュアンスを持ちます。人の服の袖を引っ張ったり、犬がリードを引いたりするイメージです。大きな力でも、ちょっとした動作でも、「引く」という行為が短く断続的であるときに使われやすい単語です。

活用形


  • 原形: tug

  • 三人称単数現在形: tugs

  • 進行形/現在分詞: tugging

  • 過去形: tugged

  • 過去分詞形: tugged

名詞形の場合


  • a tug: 「引っ張り」や「タグボート(船を引く船)」の意味

CEFRレベルの目安


  • B1(中級): ある程度の語彙が増えてきた学習者が、「pull」とは違う少しニュアンスのある動詞として学習するのに適しています。


2. 語構成と詳細な意味

接頭語・接尾語・語幹


  • 「tug」は短い語であり、明確な接頭語・接尾語を持たない単語です。語幹は「tug」でほぼそのままの形です。

関連する派生語や類縁語


  • tugboat (名詞): 他の船を引っ張る小型船「タグボート」

  • tug-of-war (名詞): 綱引き(比喩的に、二つの勢力がせめぎ合う状況のことも指す)

よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)


  1. tug at someone’s sleeve(人の袖をぐいっと引く)

  2. tug on the rope(ロープを引く)

  3. give a little tug(ちょっと引っ張る)

  4. feel a tug(引っ張りを感じる)

  5. tug away(ぐいぐいと引っ張る)

  6. tug-of-war contest(綱引き大会)

  7. heartstrings are tugged(心をぐいっと動かされる)

  8. tug gently(そっと引っ張る)

  9. tug someone’s hair(人の髪を引っ張る)

  10. receive a tug(引っ張られる)


3. 語源とニュアンス

語源


  • 「tug」の起源は比較的古く、ゲルマン系言語で引っ張る意味を示す動詞に由来しているとされます。古英語や中英語には「togian」という「引く」を意味する単語があり、そこから「tug」に派生したといわれています。

微妙なニュアンス


  • 「pull」が一般的な「引く」に対して、「tug」はより短い動きや断続的な感じを表します。やや力をこめた引っ張り方という印象があります。

  • 感情的にも「tug at one’s heartstrings(心を引っ張る)」という表現があり、感情を強く揺さぶるイメージがあります。

使用時の注意点


  • 「tug」は口語でも文章でも使われやすい言葉です。ただし、公式文書などでは「pull」のほうが一般的に使われる場合があります。カジュアル〜フォーマルどちらでも可ですが、文書表現では「pull」より感覚的・動作的に細かいニュアンスを表したいときに「tug」を選ぶことがあります。


4. 文法的な特徴と構文


  • 他動詞/自動詞:


    • 「tug」は多くの場合、他動詞として「何かを引っ張る」対象を伴います。例: “He tugged the rope.”

    • ただし、「tug at/on something」のように前置詞を伴い、やや自動詞的に使われるケースもあります。例: “She kept tugging at my sleeve.”


  • 一般的な構文・イディオム


    • “tug at ~”: 「〜をぐいっと引っ張る、〜にぐいぐいと力をかける」

    • “tug away”: 「引き続ける、ぐいぐい引く」

    • “tug of war”: 「綱引き、争奪戦(比喩的にも使う)」


  • フォーマル/カジュアル:


    • 日常会話(カジュアル)でも使われるが、ビジネス文書にはあまり多用しません。ただ、比喩的に使う際(例: “a tug of war between two departments”)などではビジネスの場面でも使われることがあります。



5. 実例と例文

以下では日常会話・ビジネス・学術的な文脈で、それぞれ3つずつ例文を示します。

日常会話


  1. “My little sister kept tugging at my shirt to get my attention.”

    「妹は私の注意を引こうとして、私のシャツをぐいぐい引っ張っていた。」


  2. “Could you tug the door a bit? It’s stuck.”

    「ドアが引っかかっているから、ちょっと引いてもらえない?」


  3. “I felt someone tug on my bag while I was walking.”

    「歩いているときに、誰かがバッグをぐいっと引っ張るのを感じた。」


ビジネス


  1. “Our marketing and sales teams seem to be in a constant tug of war over budget allocation.”

    「マーケティング部と営業部が、予算配分をめぐって絶えず綱引き状態にあるようだ。」


  2. “He tried to tug the conversation back to the main agenda, but we got sidetracked.”

    「彼は議題に会話を引き戻そうとしたが、脱線してしまった。」


  3. “We might need a small tug on these negotiations to move them forward.”

    「交渉を前に進めるために、ちょっとした強引さが必要かもしれない。」


学術的な文脈


  1. “Researchers observed a slight gravitational tug exerted by the satellite.”

    「研究者たちは、衛星によって加えられるわずかな重力の引力を観測した。」


  2. “The data indicates that migratory patterns may be influenced by a tug from environmental factors.”

    「データによると、渡り行動は環境要因からの力(影響)によって左右される可能性がある。」


  3. “When subjected to external force, the molecule experiences a tug at its binding sites.”

    「外部からの力を受けたとき、その分子は結合部位に引っ張り(力)を受ける。」



6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)


  1. pull(引く)


    • 一般的に「引く」。最も広い用法。


  2. jerk(急にぐいっと引く)


    • 「力を入れて急に動かす」、急な動きのニュアンスが強い。


  3. haul(重いものを引きずる)


    • 「重いものを引っ張る」イメージ。距離や力が必要。


反意語 (Antonyms)


  • push(押す)


    • 「押す」は「引く」の反対行為。


ニュアンスの違い


  • “tug”は「軽く、断続的にぐいっと引く」という感覚的イメージ。

  • “pull”は「引く」という広義の意味で、一般的、文脈問わず。

  • “jerk”は「急激にガッと引く」ため、動きが乱暴・突然の感じ。

  • “haul”は「重いものや長距離を苦労して引く」感じ。


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号 (IPA): /tʌɡ/

  • アメリカ英語(AmE)・イギリス英語(BrE)ともに同じように発音されます。

  • アクセントは特にほかの音節がないため、単独音節に強勢がつきます。

  • よくある間違いとして「tag(/tæg/)」と発音し末尾を「æ」音にしてしまうケースがありますが、「tug」は「ʌ」音で、「ア」に近い音です。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “tug”と書くところを“tag”と書いてしまうことが多いので注意してください。

  • 同音異義語との混同: 同音異義語はありませんが、短い単語ゆえ「tug」と「jug」(水差し)、「tag」(札)などと混同しやすいです。

  • 試験対策: TOEICや英検などで直接問われる頻度は高くありませんが、ビジネス表現やイディオムとしての“tug of war”はニュースなどでもよく出てきます。派生表現として知っておくと便利です。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「tug」は「タッグ」と似た発音です。綱引きの“tug of war”は「力を合わせる(タッグを組む)綱引き」…とイメージすると覚えやすいかもしれません。

  • “tug”というと小さな力から大きな力までイメージできますが、主に「短めにぐいっと引く」という感覚を思い浮かべると理解しやすいです。

  • 短い動詞なので、シャツの袖をちょっと引っ張るイメージが「tug at one’s sleeve」です。場面と一緒に覚えると記憶に残りやすいでしょう。

以上が動詞「tug」の詳細解説です。カジュアルな会話からビジネスでの比喩表現まで幅広く使える単語なので、ぜひ積極的に使ってみてください。

意味のイメージ
tug
意味(1)

《副詞[句]を伴って》…‘を'引きずって行く

意味(2)

〈船〉‘を'引き船で引く

意味(3)

(…を)ぐいと引く,ぐっと引っ張る《+at+名》

意味(4)

ぐいと引くこと

意味(5)

=tugboat

意味(6)

(…を)ぐいと引く,強く引っ張る

英和例文問題 / 準上級英単語(CEFR-J B2)

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