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despise
解説
1. 基本情報と概要
単語: despise
品詞: 動詞 (verb)
CEFR レベルの目安: B2(中上級)
意味(英語): to strongly dislike or have a deep feeling of contempt for someone or something.
意味(日本語): ひどく嫌う、軽蔑する。
「despise」は、対象を見下したり、それに強い反発や嫌悪感を持つようなときに使われます。かなり強いニュアンスで、相手を尊重する気持ちがまったくないような場面で用いられる動詞です。
活用形
- 原形: despise
- 三人称単数現在形: despises
- 過去形: despised
- 過去分詞形: despised
- 現在分詞形/動名詞形: despising
他の品詞(派生形)
- 形容詞: despicable(軽蔑すべき、卑劣な)
- 例: “He is a despicable person.”(彼は卑劣な人です)
- 例: “He is a despicable person.”(彼は卑劣な人です)
- 名詞として “despiser” という語も存在しますが、あまり一般的には使われません。
2. 語構成と詳細な意味
語構成:
- “de-” (接頭語): 下に、離れる、否定などの意味をもつラテン語起源の接頭語
- “spise” はラテン語の “specere” (見る) が変化した “spicere” 等と関連があり、意味としては「見る、または評価する」に結びつきます。
- もともと “despise” は「下に見る」が転じて、「見下す・軽蔑する」の意味を持つようになりました。
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- despise hypocrisy(偽善を軽蔑する)
- despise authority(権力を軽蔑する)
- despise oneself(自分自身を軽蔑する)
- despise flattery(お世辞を嫌う)
- despise lies(嘘をひどく嫌う)
- despise someone’s actions(誰かの行為を軽蔑する)
- despise weakness(弱さを嫌う/軽蔑する)
- be despised by society(社会に軽蔑される)
- secretly despise(内心で軽蔑する)
- openly despise(公然と軽蔑する)
3. 語源とニュアンス
語源:
- ラテン語の “despicere” (見下ろす、軽蔑する) に由来します。
- “de-” は「下へ」を表し、“spicere” は「見る」を表しています。歴史的には、相手を「下に見ている」ことから軽蔑の感情を指す言葉として使われてきました。
ニュアンス・使用時の注意:
- 「嫌う」や「嫌い」の意味よりもさらに強い感情を伴い、「見下している」「人として認めない」ようなニュアンスがあります。
- カジュアルというよりは、どちらかというとフォーマルまたは強い感情を表すときに使われます。
- 会話でも使えますが、強いネガティブな言葉なので使いすぎに注意が必要です。
4. 文法的な特徴と構文
他動詞 (transitive verb): 「~を軽蔑する」という形で目的語を取ります。
- 例: “He despises dishonesty.”(彼は不正直さを軽蔑している)
よくある構文:
- despise + [名詞/代名詞/動名詞]
- 例: “I despise lying.”(私は嘘をつくことをひどく嫌う)
- 例: “I despise lying.”(私は嘘をつくことをひどく嫌う)
イディオム的表現:
- 特定のイディオムは少ないが、文学的に “look upon someone with despise” のように使われることがある(ただしやや古風な印象)。
フォーマル/カジュアル:
- 論文、スピーチなどフォーマルな文脈で強い否定を表すときに使用されます。
- 日常会話でも、「強く嫌う」という意味を強調したい場合に用いられます。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “I really despise the way he treats his friends.”
(彼が友達に接するやり方を本当に軽蔑しているよ。) - “She despises spicy food and refuses to eat anything hot.”
(彼女は辛いものが大嫌いで、辛い料理は一切食べようとしない。) - “I despise liars more than anything else.”
(私は嘘つきが一番許せない。)
ビジネスでの例文(3つ)
- “Our company policy despises any form of discrimination.”
(当社の方針は、いかなる差別も厳しく否定します。) - “He despised unethical behavior and always worked with integrity.”
(彼は非倫理的な行為を軽蔑しており、常に誠実に仕事をしていました。) - “They despise disloyalty among team members.”
(彼らはチーム内の裏切り行為を軽蔑しています。)
学術的な文脈での例文(3つ)
- “Philosophers often debate how societies come to despise certain practices.”
(哲学者たちは、社会がどのようにして特定の慣習を軽蔑するようになるかをよく議論する。) - “Historians note that conquering nations sometimes despised local customs.”
(歴史家たちは、征服した国々がしばしば現地の風習を軽蔑していたことを指摘している。) - “The study examined the factors leading people to despise leaders who betray trust.”
(その研究では、人々が信頼を裏切る指導者を軽蔑するに至る要因を調査した。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- scorn(軽蔑する)
- detest(ひどく嫌う)
- loathe(嫌悪する)
- hate(強く嫌う)
- abhor(嫌悪する)
- 「detest」や「loathe」は嫌悪感が強く、「despise」は軽蔑の意味合いが強いです。
- 「scorn」も近い意味ですが、厳しい嘲りの要素が強めです。
反意語 (Antonyms)
- respect(尊敬する)
- admire(敬服する)
- appreciate(良さを理解する/高く評価する)
- 「respect」とは正反対で、相手を高く評価するイメージをもちます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /dɪˈspaɪz/
- アクセント: 後ろの “-spise” の部分で “spaɪz” が強めに発音されます。
- アメリカ英語とイギリス英語: 両方とも大きな違いはありませんが、アメリカ英語は [dɪˈspaɪz]、イギリス英語も [dɪˈspaɪz] で、母音の微妙な差は地域差程度。
- よくある間違い: /dɪ’spi:z/ のように “-pise” を “-peez” と発音しないように気をつけます。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: despise の “p” と “s” の順序を間違えて “despsie” や “depsise” としないように。
- 意味の強さ: “hate” と比べても、相手を見下しながら嫌うニュアンスがあるため、状況によっては非常に失礼になる可能性があります。
- 試験対策:
- TOEIC・英検などでは単語問題や読解問題で登場する可能性あり。文脈上「軽蔑する」、「見下す」という英語で強い否定・批判を表す場合に選択肢として出題されることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源で覚える: “de-” 「下へ」+ “spicere” 「見る」→「見下す」と覚えると定着しやすいです。
- 音のイメージ: “despise” の “spi” は “spy” のような発音に近く、「スパイズ」と響きます。見下すイメージを「スパイに冷たい目で見られる」と連想しても面白いかもしれません。
- スペリングのポイント: d-e-s-p-i-s-e の順番を “de + sp + i + se” と区切って覚えるとミスしにくくなります。
以上が “despise” の詳細解説です。軽蔑や強い嫌悪を表す、ニュアンスの強い動詞であることを意識して使いましょう。
意味のイメージ
意味(1)
(…のことで)…‘を'軽蔑する,蔑む《+名+for do*ing*》