darling
以下では、英単語「darling」について、できるだけ詳細に解説していきます。
1. 基本情報と概要
単語: darling
品詞: 名詞(※形容詞として使われる場合もあります)
意味(英語):
• a beloved or dearly loved person (someone dear to you)
• a term of endearment used to address or refer to someone affectionately
意味(日本語):
• 大切な人、愛する人
• 呼びかけとして使われる愛称(「ねえ、あなた」「いとしい人」など)
「darling」は、相手をとても大切に思っているときに使う、やわらかくて愛情深いニュアンスを持つ単語です。家族や恋人、愛しい存在を呼ぶときなどに親しみを込めて使われます。
活用形
- 単数: darling
- 複数: darlings(まれに複数形で使うことがありますが、日常的に呼びかけるときは通常単数形を用います)
他の品詞になる例
- 形容詞: “darling daughter” 「可愛い娘」、「darling little puppy」など
(主に「かわいらしい」「愛すべき」といった意味合いを持ちながら名詞を修飾します)
CEFR難易度の目安:B1(中級)
「darling」は日常会話でよく使われる愛称で、映画やドラマなどでも頻繁に耳にします。ある程度英語に慣れていれば理解しやすい単語ですが、使用シーンやニュアンスをつかむには多少の語感が必要です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: dear(親愛の情を示す語根)
- 接尾語: -ling(小さいもの、愛しいものを表すニュアンスの接尾語)
「darling」は「dear」に接尾語 -ling がついた形から来ています。「-ling」は“duckling”「子ガモ」や“gosling”「子ガチョウ」にも使われるように、小さなもの、あるいは密接に愛着をもつものを表す意味合いを持ちます。
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- “my darling” - 私の愛しい人
- “darling of mine” - 私の愛しい人(やや詩的・古風)
- “darling, could you pass the salt?” - ねえ、塩を取ってくれる?
- “darling little baby” - かわいい赤ちゃん
- “He’s the darling of the crowd.” - 彼はその場のみんなに愛される存在だ
- “darling wife/husband” - 愛する妻/夫
- “She’s the media’s darling.” - 彼女はメディアから寵愛を受けている
- “darling child” - かわいい子供
- “darling mother/father” - 愛すべき母/父
- “Hello, darling!” - こんにちは、(私の)ダ―リン!
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語の “dēorling” (dēor 「大切な」+ -ling)から派生したとされています。
- 中英語でも “derling” の形が確認され、愛情を表す言葉として使われてきました。
使用時の注意点とニュアンス
- 親密で愛情深い呼びかけ: 家族やパートナーだけでなく、仲の良い友人に対して、特にイギリス英語圏ではややカジュアルに「darling」と呼びかける場合もあります。
- カジュアル or フォーマル?: 一般的にはカジュアルで、仲の良い相手に使うのが自然。フォーマルなビジネスシーンなどでは通常使用しません。
- 感情的な響き: 親しみや優しさを強く感じさせます。易しく柔らかい印象を与えるため、適切なシーンで使うと効果的です。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞としての例: “You are my darling.”(あなたは私の愛しい人です)
- 形容詞としての例: “She gave me a darling puppy.”(彼女は私にとてもかわいい子犬をくれた)
可算 / 不可算
- 【可算名詞】として扱われますが、通常は呼びかけとして単数で使われます。複数形「darlings」も理論上はありえますが、実際にはあまり使われません。
一般的な構文・イディオム
- “be someone’s darling” → 「~の愛しき存在である」
- “darling of the media / the audience” → 「マスコミ/観客の人気者、大のお気に入り」
5. 実例と例文
以下では、日常会話・ビジネス・学術的文脈に分けて例文を示します。
A. 日常会話(カジュアル)での例文
- “Darling, could you please help me set the table?”
(ねえ、食卓を準備するのを手伝ってくれる?) - “Good morning, darling! Did you sleep well?”
(おはよう、ダーリン!よく眠れた?) - “Oh, my darling cat looks so sleepy today.”
(ああ、うちのかわいいネコちゃん、今日はすごく眠そうだな。)
B. ビジネスシーンでの例文
※ ビジネスの場面で「darling」は一般的に使われませんが、以下は特殊なシチュエーション例とします。
- “He’s the darling of our marketing team—everyone values his creative ideas.”
(彼は私たちのマーケティングチームのお気に入りで、みんな彼の独創的なアイデアを高く評価している。) - “The new product turned out to be the darling of the media this season.”
(新製品は今シーズン、メディアの寵児となった。) - “We usually don’t use personal terms like ‘darling’ in formal emails, so please avoid that.”
(正式なメールでは『darling』のような個人的な呼びかけは使わないので、避けてください。)
C. 学術的な文脈での例文
- “This researcher became the darling of the academic community with her groundbreaking discovery.”
(この研究者は画期的な発見により、学術界の寵児となった。) - “In literary circles, the author’s novel was hailed as the darling of postmodern fiction.”
(文学界では、その作家の小説がポストモダン小説の寵児として賞賛された。) - “The new theory was initially the darling of theoretical physicists, but it faced criticism later.”
(新理論は当初、理論物理学者たちの人気者だったが、後に批判に直面した。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- dear(ディア)
- 日本語: 「親愛なる人」「いとしい人」
- ニュアンス: 呼びかけとしてよく使うが、「darling」よりも多少フォーマル。また手紙の書き出しにも「Dear〜」と使います。
- 日本語: 「親愛なる人」「いとしい人」
- sweetheart(スウィートハート)
- 日本語: 「ハニー」「いとしい人」
- ニュアンス: 「darling」とほぼ同じように使われる愛称。より甘いニュアンス。
- 日本語: 「ハニー」「いとしい人」
- honey(ハニー)
- 日本語: 「ハニー」
- ニュアンス: とてもカジュアル。アメリカ英語で特に一般的に聞かれます。
- 日本語: 「ハニー」
- beloved(ビラヴド)
- 日本語: 「最愛の人」
- ニュアンス: 文語的でフォーマルな響き。文章や詩的表現で使われることが多い。
- 日本語: 「最愛の人」
反意語
厳密な反意語は存在しませんが、「darling」のように親愛を示す言葉の対極としては “enemy”(敵)や “stranger”(他人)などが考えられます。ただし、直接的に意味が反対になるわけではありません。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA)
- アメリカ英語: /ˈdɑr.lɪŋ/
- イギリス英語: /ˈdɑː.lɪŋ/
アクセント
- 最初の音節
dar-
に強勢があります。 - イギリス英語では「ダーリング」と少し長めに発音する傾向があります。
- アメリカ英語では「ダー(ドゥ)ーリング」と比較的短く響きます。
よくある発音の間違い
- “daring” (デアリング) と混同しやすい。
(“dar-ling” / “da-ring” の母音の長さやリズムを注意しましょう。)
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: “darling” を “darlinge” や “daring” と書いてしまう。
- 用法の混同: ビジネスメールなどフォーマルな場面で不用意に “darling” を使うと誤解を招く場合がある。
- TOEICや英検など試験での出題傾向: 単語としての意味や正しい文脈での用法・呼びかけ表現などの問題として出題される可能性があります。「daring」と区別させる問題(スペルの違い)も出ることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- dear + -ling というイメージで覚える:
dear(親愛な)+ -ling(小さくてかわいいイメージ) → かわいい愛しい人 - “ダーーリング” と伸ばして言えば「ダーリン」と自然に言いやすい:
イギリス英語の発音をイメージすると覚えやすいかもしれません。 - 他の愛称とセットで覚える: dear, honey, sweetheart, darling — まとめて覚えると、愛称表現の幅が一気に広がります。
以上が名詞「darling」についての詳細な解説です。大切な人を呼ぶときのやわらかい響きが魅力の単語なので、ぜひ覚えて上手に使ってみてください。
いとしい人,最愛の人;お気に入り