cruelty
1. 基本情報と概要
単語: cruelty
品詞: 名詞 (主に不可算名詞として使われますが、文脈によっては可算名詞の用法もあります)
意味(英語): The quality or action of being extremely unkind or causing pain and suffering.
意味(日本語): 「残酷さ」「残虐性」。他人や動物などに対して痛みや苦しみを与えるような、思いやりのない行為や性質を指します。
「人や動物に苦痛を与えるような冷酷な行為を表す語です。日常会話でも例えば“animal cruelty”(動物虐待)などの文脈で見かけます。」
活用形:
- 名詞なので動詞のような時制変化はありません。
- ただし文脈によっては複数形 cruelties として使われる場合もあります(特定の「残酷行為の数々」を列挙するときなど)。
他の品詞形:
- 形容詞: cruel (残酷な)
- 副詞: cruelly (残酷に)
CEFRレベル目安: B2(中上級)
- B2:日常会話レベルを越えて、やや複雑なトピック(たとえば社会問題や感情面など)を理解・表現できる段階です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: cruel …「残酷な」という意味の形容詞
- 接尾語: -ty … 名詞化を示す接尾辞。形容詞 cruel に -ty が付いて「残酷さ・残虐性」を表します。
関連語や派生語
- cruel (形容詞): 残酷な
- cruelly (副詞): 残酷に
- cruelty-free (形容詞): 動物虐待を伴わない製品などを指す
よく使われるコロケーション(共起表現)10個
- animal cruelty(動物虐待)
- act of cruelty(残酷な行為)
- extreme cruelty(極端な残酷さ)
- treat someone with cruelty(誰かを残酷に扱う)
- sheer cruelty(まったくの残酷さ)
- domestic cruelty(家庭内での虐待)
- unimaginable cruelty(想像を絶する残酷さ)
- be capable of cruelty(残酷な行為をすることができる)
- form of cruelty(残酷さの形態)
- delight in cruelty(残酷な行為を楽しむ)
3. 語源とニュアンス
語源:
ラテン語の “crūdēlitās” (残酷、無情) に由来します。形容詞形 “crūdēlis”(冷酷な)から派生し、フランス語を経由して中英語に伝わったとされています。
歴史的にも「苦痛を与える行為」の意味合いが強く、特に法律や社会正義の観点で「虐待」や「非人道的行為」を表す文脈で使われることが多い単語でした。
ニュアンスや使用時の注意点:
- 「残酷さ」という、非常にネガティブで感情的な強い響きを持ちます。
- 文章・会話ともに使われますが、内容としては重いトピックが多いので、カジュアルな文脈で軽々しく使うと誤解を招く可能性があります。
- 動物に対しても人間に対しても使われ、社会問題を議論するときによく登場します。
4. 文法的な特徴と構文
不可算名詞としての用法:
多くの場合 “cruelty” は「概念的な残酷さ」を指すため、不可算名詞として使われます。
例: “Cruelty is unacceptable in any form.”可算名詞としての用法:
残酷行為をひとつひとつ挙げる場合などに用いられ、複数形 “cruelties” として使われることがあります。
例: “The cruelties of war are countless.”一般的な構文例:
- “(Subject) + show(s) + cruelty toward + (object) …”
例: “He showed cruelty toward his enemies.” - “(Subject) + treat(s) + (object) + with cruelty.”
例: “They treated the animals with cruelty.”
- “(Subject) + show(s) + cruelty toward + (object) …”
フォーマル/カジュアルの特徴:
- 一般的にフォーマル・カジュアルどちらでも使えますが、題材が重いためフォーマルな文書や新聞記事、法律文書などでよく見られます。
- 一般的にフォーマル・カジュアルどちらでも使えますが、題材が重いためフォーマルな文書や新聞記事、法律文書などでよく見られます。
5. 実例と例文
日常会話の例文 (3文)
“I can’t stand any form of cruelty toward animals.”
(動物へのどんな残酷行為も我慢できないよ。)“Did you see that documentary about cruelty in factory farms?”
(工場式畜産の残酷な実態についてのドキュメンタリーを見た?)“He’s so kind; I don’t think he’s capable of cruelty.”
(彼はとても優しい人だから、残酷なことなんてできないと思う。)
ビジネスシーンの例文 (3文)
“Our company’s policy strictly prohibits animal cruelty in product testing.”
(当社の方針では、製品テストにおける動物虐待を厳しく禁止しています。)“We aim to support cruelty-free brands that align with our corporate ethics.”
(私たちは企業倫理に沿った、動物虐待のないブランドを支援することを目指しています。)“Any form of cruelty among employees will result in strict disciplinary action.”
(従業員間でのいかなる残酷行為も、厳しい懲戒処分の対象となります。)
学術的・専門的な例文 (3文)
“The researcher examined the psychological factors behind acts of cruelty in adolescents.”
(研究者は思春期の若者における残酷行為の背後にある心理的要因を調査した。)“Animal cruelty has been recognized as a significant indicator of future violent behavior.”
(動物虐待は、将来の暴力的行動を示す重要な指標として認識されている。)“Philosophical debates on morality often address the issue of human cruelty.”
(道徳に関する哲学的議論では、しばしば人間の残酷さの問題が取り上げられる。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- brutality(残忍性)
- crueltyよりも直接的な暴力性を強調する傾向がある。
- crueltyよりも直接的な暴力性を強調する傾向がある。
- inhumanity(非人道性)
- 人間らしさが欠けている、共感や慈悲がないさまを強調。
- 人間らしさが欠けている、共感や慈悲がないさまを強調。
- ruthlessness(無慈悲)
- 相手を思いやる気持ちが全くないニュアンス。
- 相手を思いやる気持ちが全くないニュアンス。
- brutality(残忍性)
反意語 (Antonyms)
- kindness(親切)
- compassion(同情、思いやり)
- kindness(親切)
いずれも「思いやりや優しさ」を強調する点で “cruelty” と対になります。
7. 発音とアクセントの特徴
IPA表記:
- アメリカ英語: /ˈkruːəlti/
- イギリス英語: /ˈkruːəlti/
強勢(アクセント)の位置:
- 最初の “cru” の部分に強勢が置かれ、「クル(ー)ルティー」のように発音します。
よくある発音の間違い:
- “-uel-” 部分をうまく発音しきれず「クルティ」や「クロルティ」と言ってしまうこと。母音の “u” と “e” を滑らかにつなげるイメージを持つとよいでしょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
スペルミス
- 「cruelty」は “u” と “e” の位置がまぎらわしく、誤って “curelty” や “cruety” と書いてしまうミスが多いです。
- 「cruelty」は “u” と “e” の位置がまぎらわしく、誤って “curelty” や “cruety” と書いてしまうミスが多いです。
動詞や形容詞との混同
- 形容詞 “cruel” と混同して、誤って “cruelt” などと書かないように注意が必要です。
- 形容詞 “cruel” と混同して、誤って “cruelt” などと書かないように注意が必要です。
試験・資格試験の出題傾向
- TOEICや英検などで、社会問題や時事的なトピックに関する文章で “animal cruelty” などの表現が出題される場合があります。読解問題や長文理解で目にすることが多いでしょう。
- TOEICや英検などで、社会問題や時事的なトピックに関する文章で “animal cruelty” などの表現が出題される場合があります。読解問題や長文理解で目にすることが多いでしょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「cruel + ty」として覚える: 形容詞 “cruel” に名詞化の接尾語 “-ty” がつくと “cruelty” になる、と分解してみるとスペリングミスを減らせます。
- 「クルール」からの連想: “Cruel”(クルーエル)と「クルール(=フランス語で色)」は関係ないですが、発音を覚える際「クルーエル・ティー(Cruel-ty)」と拍を分け、母音をはっきり意識すると言いやすくなります。
- ビジュアルイメージ: 動物保護や社会問題のニュースでよく使われる言葉なので、「ニュースの写真や記事にある痛々しい場面」をイメージすると記憶に残りやすいかもしれません。
以上が “cruelty” に関する詳細な解説です。「残酷さ」という強い意味をもつ言葉なので、使うときには文脈を選びますが、社会的な話題を扱う際には頻出の単語です。しっかりと意味や用法を理解し、適切な場面で使えるようにしておきましょう。
(またcru・el・ness)〈U〉残酷,残虐性
〈C〉残酷な行為