元となった辞書の項目
carve
解説
1. 基本情報と概要
英単語: carve
品詞: 動詞 (verb)
意味 (英語): to cut and shape something from a solid material, especially wood or stone, or to cut a piece of meat into slices.
意味 (日本語): 固体の素材(特に木や石)を切って形作ること、または(肉などを)切り分けること。
簡単に言うと、「木や石を削って彫刻を作ったり、ロースト肉を切り分けたりする」というニュアンスの動詞です。
「特に何か形作る場面で“彫る”という意味でも使えるし、感謝祭などで七面鳥を切り分けるときにも使われます。」
活用形
- 原形: carve
- 三人称単数現在形: carves
- 現在分詞 (動名詞) / 現在分詞形: carving
- 過去形: carved
- 過去分詞: carved
他の品詞形
- 形容詞 (carved): “彫られた〜”のように、状態を表すときに使われることがあります。
例: a carved figure (彫られた像) - 名詞 (carving): “彫刻作品”や“彫る行為”を指します。
CEFR レベル目安: B2(中上級)
- B2: 日常的な話題だけでなく、少し専門的な内容でも理解できるレベル。やや抽象的な単語も使いこなせる領域です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成:
- 語幹: “carv-”
- 接頭語・接尾語は特に目立ったものはありませんが、派生として “carving” (名詞形) があります。
詳細な意味・ニュアンス:
- 彫る (to shape or form)
- 木や石などを削りながら形を作る。
- 木や石などを削りながら形を作る。
- 切り分ける (to slice or divide, especially meat)
- 大きな塊の肉や七面鳥などを切って取り分ける。
- 大きな塊の肉や七面鳥などを切って取り分ける。
派生語や類縁語:
- carver (名詞): 彫刻師や肉を切り分ける人。
- carving (名詞): 彫刻品や彫る行為。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- carve a turkey (七面鳥を切り分ける)
- carve a statue (彫刻を作る)
- carve out a niche (ニッチな分野を切り開く)
- carve wood (木を彫る)
- carve into stone (石を彫る)
- carve your initials (イニシャルを彫る)
- carve up the meat (肉を切り分ける)
- carve a path (道を切り開く)
- carve out a career (キャリアを築く)
- carve a pumpkin (カボチャをくり抜く)
3. 語源とニュアンス
語源:
古英語の “ceorfan” が語源とされ、「切り裂く」や「切り分ける」という意味を持っていました。中世を通じて「削り取って形を与える」ニュアンスが強まり、現代の “carve” につながっています。
ニュアンスや感情的な響き:
- 物理的に削って形作るイメージが強く、細やかな作業を連想させます。
- 肉を切り分けるときにはあまり芸術的なニュアンスは含まれませんが、彫刻に関しては創作的・芸術的な響きが生まれます。
使用される場面:
- 口語: ピクニックやホームパーティーで肉を取り分ける時に「carve the roast」などのフレーズが使われます。
- 文章: 彫刻家の作業や、“carve out one’s own path” のように比喩的に使われる表現は、やや文語的・フォーマルな印象もあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞 (transitive verb): 目的語が必要。「何を彫るのか」「何を切り分けるのか」を明確にする。
- 例: “He carved the statue.” (“彼は像を彫った。”)
- 例: “He carved the statue.” (“彼は像を彫った。”)
- 自動詞 (intransitive usage): あまり一般的ではありませんが、「ひたすら彫る行為に集中する」という文脈では“carve”だけで表現されることもあります。
一般的な構文やイディオム
- carve (something) out of (material)
- “木や石などの素材から何かを彫る”
- 例: “He carved a small figure out of wood.”
- “木や石などの素材から何かを彫る”
- carve out (something)
- 「(努力して)自分の道や地位を切り開く」
- 例: “She carved out a successful career in journalism.”
- 「(努力して)自分の道や地位を切り開く」
- carve up (something)
- 「何かを切り分ける、分割する」
- 例: “He carved up the roast chicken for everyone at the table.”
- 「何かを切り分ける、分割する」
5. 実例と例文
(1) 日常会話で使われる例文
- “Could you help me carve the turkey for dinner?”
- 晩ごはん用の七面鳥を切り分けてくれる?
- 晩ごはん用の七面鳥を切り分けてくれる?
- “I like to carve pumpkins for Halloween every year.”
- 毎年ハロウィンにはカボチャをくり抜くのが好きなんだ。
- 毎年ハロウィンにはカボチャをくり抜くのが好きなんだ。
- “She carved my name into the wooden bench.”
- 彼女は私の名前を木のベンチに彫ったんだよ。
(2) ビジネスで使われる例文
- “He managed to carve out a reputation as a reliable consultant.”
- 彼は信頼できるコンサルタントとして評判を確立した。
- 彼は信頼できるコンサルタントとして評判を確立した。
- “Our team aims to carve a larger market share by innovating new products.”
- 当社のチームは新製品を開発することで、より大きな市場シェアを切り開こうとしている。
- 当社のチームは新製品を開発することで、より大きな市場シェアを切り開こうとしている。
- “We need to carve up the project tasks among all team members.”
- プロジェクトのタスクをチーム全員で割り振る必要があります。
(3) 学術的・専門的な文脈
- “To carve detailed sculptures requires meticulous planning and expert craftsmanship.”
- 細密な彫刻を作るには、綿密な計画と熟練の技術が必要だ。
- 細密な彫刻を作るには、綿密な計画と熟練の技術が必要だ。
- “Archaeologists discovered ancient tools used to carve stone tablets.”
- 考古学者たちは石板を彫るのに使われた古代の道具を発見した。
- 考古学者たちは石板を彫るのに使われた古代の道具を発見した。
- “Many cultures carve symbolic figures to represent their deities or mythological stories.”
- 多くの文化では神や神話を表すために象徴的な彫刻を彫る。
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- sculpt (彫刻する)
- carveと同様に「彫刻する」意味を持つが、芸術性を強調する場合に使われることが多い。
- carveと同様に「彫刻する」意味を持つが、芸術性を強調する場合に使われることが多い。
- engrave (刻む)
- 石や金属などに文字を彫り込む感じ。より浅く文字や模様を入れるイメージ。
- 石や金属などに文字を彫り込む感じ。より浅く文字や模様を入れるイメージ。
- chisel (彫る/彫刻する)
- ノミで彫る際に使われる表現。道具に注目した言い回し。
- ノミで彫る際に使われる表現。道具に注目した言い回し。
反意語
- destroy (破壊する), erase (消す)
- carveが「形を作る」「切り分ける」行為に対し、destroyやeraseは「形を壊す」「消去する」行為。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /kɑːrv/ (米国英語), /kɑːv/ (英国英語)
- アメリカ英語では “r” をはっきり発音し、「カーヴ」に近い音になります。
- イギリス英語では “r” が弱まり、「カーヴ」あるいは「カー(ヴ)」のように聞こえる場合もあります。
- アメリカ英語では “r” をはっきり発音し、「カーヴ」に近い音になります。
強勢 (アクセント) の位置:
- 1 音節の単語なので、特にアクセントの場所で迷うことはありませんが、母音を伸ばして “kɑːr-” と発音することがポイントです。
よくある発音の間違い
- 短い “a” として発音してしまうと “carve” ではなく “carv” のように聞こえてしまうことがあります。しっかりと “ar” を伸ばす意識を持ちましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: “carv” や “carvee” などの誤綴り。
- 同音異義語との混同: 特になし。 “carve” に近い音の語はあまり多くないが、“curve (カーブ)” と混同しないように注意。
- 文脈による意味の違い: 「彫る」と「切り分ける」の両方を表すが、どちらの意味で使われているかは文脈で判断。
- 試験対策 (TOEIC・英検など):
- ビジネス的に “carve out a career” や “carve up the market” などのイディオムが出題される可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージ: ハロウィンのカボチャを「くり抜く」感じや、七面鳥を「切り分ける」手つき。
- 記憶のコツ: “carve” は “curve (カーブ)” の綴り違いに似ているが、意味は「切り開く」こと—カーブしながら何かを切り抜いて形を作るイメージで覚えると良い。
- 勉強テクニック:
- 実際に木片や消しゴムなどを削る体験をしてみると単語の印象が強くなる。
- “carve out + 抽象名詞” (キャリア・道・ポジション) という比喩表現を一緒に覚えておくと便利です。
- 実際に木片や消しゴムなどを削る体験をしてみると単語の印象が強くなる。
以上が “carve” の詳細解説です。実際に「彫る」「切り分ける」という行為をイメージしつつ、比喩的にも使える点を押さえておくと、より自然な英語表現が身につきます。
意味のイメージ
意味(1)
…'を'刻んで作る,彫る,彫刻する
意味(2)
(食べやすいように)〈肉〉'を'切り分ける
意味(3)
肉を切り分ける