beautify
以下では「beautify」という語をできるだけ詳細に解説します。ただし、最初に重要な点としてお伝えしたいのは、「beautify」は英語では“動詞”として使われる単語であり、“副詞”としては用いられない、ということです。もし「~をより美しくする」という意味を副詞的に表す場合には「beautifully(美しく)」という別の単語が使われます。以下の解説は「beautify」を“動詞”として取り上げたものになりますので、その点にご留意ください。
1. 基本情報と概要
意味・品詞
- 品詞: 動詞 (to beautify)
- 意味(英語): “to make something look more beautiful”
- 意味(日本語): 「何かをさらに美しくする・より美しい状態にする」
「beautify」という単語は、外見や雰囲気などを“美しくする(より良い状態にする)”ときに使う動詞です。普段は、自分の部屋や庭などをおしゃれに整えるシーンでも使われますし、美容関連の文脈でも用いられます。
活用形
- 原形: beautify
- 3人称単数現在形: beautifies
- 過去形: beautified
- 過去分詞: beautified
- 現在分詞(動名詞を含む): beautifying
他の品詞形
- 形容詞 “beautiful”:「美しい」という形容詞
- 副詞 “beautifully”:「美しく」という副詞
(“beautify”の副詞形ではなく、形容詞“beautiful”が副詞形に変化したものです)
難易度(CEFR目安)
B2(中上級)程度
意味自体は分かりやすいですが、日常会話や文章の中ではややフォーマルだったり文語的に響く場合があり、基本表現よりも少しレベルが高めの印象です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: “beauty” (美しさ)
- 接尾辞: “-fy” (~にする、~を引き起こす)
“beauty”+“fy”(~にする)が合わさった形で、「~を美しくする」という意味を形成しています。
関連する派生語・類縁語
- beauty(名詞): 美しさ
- beautiful(形容詞): 美しい
- beautifully(副詞): 美しく
- beautification(名詞): 美化
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10例)
- beautify a garden(庭を美しくする)
- beautify one’s appearance(容姿を美しくする)
- beautify the surroundings(周囲を美しくする)
- beautify the city(町を美しくする)
- beautify a website(ウェブサイトをより魅力的にする)
- beautify one’s home(家の中を美しく飾る)
- beautify the environment(環境を美化する)
- beautify the text(文章を整えて見栄えを良くする)
- beautify a resume(履歴書の見た目を良くする)
- beautify one’s resume(履歴書の内容を盛って「美しく」書く、というややネガティブなニュアンスでも使われる)
3. 語源とニュアンス
語源
- “beautify”は、中世フランス語の“beaute”を起源とする“beauty”と、ラテン語由来の“-fy” (~にする)が組み合わさって生まれました。
ニュアンスや使用上の注意点
- 「より美しくする」という肯定的でポジティブな印象の強い動詞です。
- 普段の会話で軽く使うというよりは、少し文語的またはフォーマルな響きがある場合もあります。日常会話なら “make (something) look nicer” と言うほうがくだけた印象になります。
- 美容関連やデザイン、都市開発など、何かを“美しくする・改善する”シーンで頻繁に使われます。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な文法・構文
他動詞として用いられる
例: “He beautified the garden.”(彼は庭を美しくした。)目的語を取り、「…を美しくする」という形になります。
イディオム
- “beautify oneself”:「(身なりなどを)美しく整える」
主に美容やファッションの文脈で使われやすい表現です。
フォーマル/カジュアル度
- 「beautify」はどちらかというとフォーマル寄り。カジュアルには “make something pretty” や “make something look better” などを使うことが多いです。
5. 実例と例文
ここでは日常会話、ビジネス、学術的な文脈ごとに3つずつ例文を示します。
① 日常会話
- “I want to beautify my room with some new curtains.”
- (新しいカーテンをつけて部屋をきれいにしたいんだ。)
- “She spent the weekend beautifying her garden.”
- (彼女は週末を庭いじりに費やして、美しく整えたんだ。)
- “We should beautify our home for the party tonight.”
- (今夜のパーティーに向けて、家を飾り付けしようよ。)
② ビジネス
- “The company aims to beautify its brand image through modern design.”
- (その会社はモダンなデザインを通じてブランドイメージを向上させることを目指している。)
- “We hired a professional to beautify the website layout.”
- (私たちはウェブサイトのレイアウトを美しくするためにプロを雇いました。)
- “We plan to beautify the lobby area to make a better impression on clients.”
- (クライアントにより良い印象を与えるため、ロビーエリアを美しく整える予定です。)
③ 学術的/公的文脈
- “Urban planners often discuss how to beautify public spaces in an environmentally friendly manner.”
- (都市計画担当者は、どのように環境に配慮しながら公共スペースを美しくするか、しばしば議論します。)
- “Several non-profit organizations collaborate to beautify the local community.”
- (いくつかの非営利団体が協力して地域を美しくする活動を行っています。)
- “This research examines the psychological effects of efforts to beautify residential neighborhoods.”
- (本研究は、住宅街を美化しようとする取り組みが心理面に与える影響を調査するものです。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- decorate(飾る)
- beautifyよりも「装飾する」という行為に焦点がある。
- enhance(高める, 強化する)
- 必ずしも美的要素だけに限らず、性能や特徴を高める場合にも使う。
- adorn(飾り付ける)
- decorateよりもフォーマルあるいは文語的。宝石や装飾品などをつけるニュアンスが強い。
反意語
- deface(外観を損なう)
- 文字通り外見を台無しにする、汚す。
- spoil(台無しにする)
- 広い意味で「ダメにする、台無しにする」を表す。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˈbjuːtɪfaɪ/
- アクセント: 第1音節に強勢が来ます(BEAU-ti-fy)。
- アメリカ英語とイギリス英語の大きな違いはありませんが、/juː/ の部分がアメリカ英語ではやや /uː/ に近く発音されることもあります。
- しばしば /ˈbjuː.tɪ.faɪ/ のようにカタカナ英語でいう「ビューティファイ」「ビュータファイ」となることが多いです。
- よくある間違いとして、/bjuːˈtɪfaɪ/ とアクセントをずらしてしまうケースがありますが、正しくは最初の音節“BEAU”に強勢を置きます。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- “beautify”を“beautifully”と混同しない
- “beautifully”は副詞で「美しく」と言う意味。動詞として使えないので要注意。
- “beautifully”は副詞で「美しく」と言う意味。動詞として使えないので要注意。
- スペルの間違い
- “beautify”のスペルは「beauty + fy」ですが、「beutyfy」「beautyfy」などと間違えやすいです。
- “beautify”のスペルは「beauty + fy」ですが、「beutyfy」「beautyfy」などと間違えやすいです。
- 他動詞であるため、目的語が必要
- “He beautified the garden.” のように “何を美しくしたか”を明確にする。
試験対策(TOEIC・英検など)
- TOEICなどのリーディングパートや広告文面で目にする可能性がありますが、頻出度はそこまで高くありません。
- エッセイ・ライティングなどで、話を盛り上げるために用いられる場合があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “beautify”は「beauty(美しさ)」+「-fy(~にする)」という組み合わせでできている、と覚えましょう。
- 「beautyを付与する」イメージで「美しくする」という意味を想起できます。
- 「beau」はフランス語由来で「美しい」というイメージを持ちやすいため、語源をイメージすると覚えやすいです。
まとめ
「beautify」は“副詞”ではなく“動詞”であり、「~を美しくする」という意味を持ちます。同じ語根から派生した語には名詞“beauty”や形容詞“beautiful”、副詞“beautifully”があり、それぞれの役割で使い分けることがポイントです。何かを意図的に彩ってきれいにするときに使われるため、フォーマルな場面や文書表現でやや用いられやすい動詞だと押さえておきましょう。
…'を'美しくする,美化する