unreasonable
1. 基本情報と概要
単語: unreasonable
品詞: 形容詞 (adjective)
意味(英語): not guided by or based on good sense; beyond what seems fair or realistic
意味(日本語): 不合理な、道理に合わない、理屈に合わない
「unreasonable」は、物事や要求が常識や道理を超えている様子を表す単語です。相手が納得しづらい要求をしてきたり、言動が理屈に合わなかったりする場合に使われます。
活用形: 形容詞のため、厳密な動詞のような活用はありませんが、比較級・最上級の表現には “more unreasonable / most unreasonable” が用いられます。
他の品詞形:
- 名詞: “unreasonableness” (不合理さ)
- 副詞: “unreasonably” (不合理に、度を越して)
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
B2レベルは、抽象的な話題や複雑な情報をある程度理解できる段階で、より自然なコミュニケーションができるようになるレベルです。
2. 語構成と詳細な意味
語構成:
- 接頭辞: “un-” 「〜でない」「反対の」の意味。
- 語幹: “reason” 「理性、道理」
- 接尾辞: “-able” 「〜できる、〜に値する」
“un-” + “reason” + “-able” で、「理にかなっていることができない(=不合理な)」という意味を作っています。
派生語や類縁語:
- “reason” (名詞/動詞): 理由、理性/論理的に考える
- “reasonable” (形容詞): 合理的な、道理に適った
- “unreasonableness” (名詞): 不合理さ
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個):
- unreasonable demand(不合理な要求)
- unreasonable complaint(不合理な苦情)
- unreasonable behavior(不合理な振る舞い)
- unreasonable price(法外な価格)
- be unreasonable to do(〜するのは不合理である)
- find something unreasonable(〜を不合理だと感じる)
- appear unreasonable(不合理に見える)
- sound unreasonable(不合理に聞こえる)
- unreasonable expectations(常識はずれの期待)
- completely unreasonable(まったく理にかなわない)
3. 語源とニュアンス
語源:
- “un-” は古英語由来で、「否定」や「反対」を意味する接頭辞。
- “reasonable” は “reason”(理性)から派生し、フランス語経由でラテン語 “ratio”(計算、理性)に由来します。
- それに「~able」がつき、「〜できる」という意味を付与。つまり「理にかなっていることができる (reasonable)」の反対が “unreasonable” です。
ニュアンス:
- やや否定的・批判的なニュアンスを伴います。相手に「そんなことは理屈に合わない」と言うときは、直接的で強い印象を与える可能性があります。
- 日常会話・ビジネス両方で使われますが、あまりに相手を批判する文脈では失礼になりやすい表現でもあるため、トーンに注意が必要です。
使用場面とカジュアル/フォーマル:
- カジュアル: 友人同士の「おかしくない?」「それは変だよ」といった軽い非難。
- フォーマル: ビジネスの場や公式な場で、「不合理である」「根拠がない」と礼儀正しく批判する際。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞: 「不合理な」「筋が通らない」という性質を表す。
- ほとんどの場合、叙述用法 (SVC) か限定用法 (名詞を修飾) で使われます。
- 可算・不可算などの区別は不要(名詞ではないため)。
- フォーマルな文章でも日常的な会話でも使用頻度が高いです。
よくある構文:
- “It is unreasonable to + 動詞の原形”
- 例: It is unreasonable to expect him to finish the work in one day.
- 例: It is unreasonable to expect him to finish the work in one day.
- “be unreasonable in + 名詞/動名詞”
- 例: She was unreasonable in demanding an immediate reply.
イディオム:
- 特に決まったイディオムはありませんが、上記のように “to expect” と組み合わせたり、 “unreasonable about...” と表現する場合があります。
5. 実例と例文
日常会話での例文
“Don’t you think it’s unreasonable to pay so much for a simple T-shirt?”
- (普通のTシャツにそんな高額を払うのはおかしくない?)
“It’s unreasonable for him to blame you for the problem.”
- (彼がその問題に対してあなたを責めるのは筋が通らないよ。)
“She can be a bit unreasonable when she’s stressed.”
- (彼女はストレスが溜まると少し不合理な言動をすることがある。)
ビジネスシーンでの例文
“It would be unreasonable to reject the proposal without reviewing it thoroughly.”
- (十分に検討せずに提案を却下するのは不合理です。)
“Demanding a refund without providing a reason seems unreasonable.”
- (理由を示さずに返金を求めるのは理屈に合いません。)
“Our client’s expectations are quite unreasonable, given the current budget.”
- (現在の予算を考えると、顧客の期待はかなり非現実的です。)
学術的・フォーマルな文脈での例文
“It is unreasonable to disregard all conflicting evidence in scientific research.”
- (科学研究において、すべての矛盾する証拠を無視するのは不合理です。)
“The policy was criticized as being unreasonable and lacking transparency.”
- (その政策は不合理で不透明であるとして批判を受けました。)
“Assuming absolute compliance from all participants without proper incentives is unreasonable.”
- (適切なインセンティブを設けずに、すべての参加者が完全に従うと想定するのは理にかなっていません。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms):
- irrational(非合理的な)
- illogical(非論理的な)
- exorbitant(法外な、値段や要求が度を越えた)
- ridiculous(ばかげた)
- 「irrational」や「illogical」は、論理・理性が欠如しているニュアンス。
- 「exorbitant」は、特に価格や要求が法外に高い・大きいという意味合いで使われることが多い。
- 「ridiculous」は、強めに「ばかげている」という意味を強調したいときに使われる。
反意語 (Antonyms):
- reasonable(合理的な)
- rational(理性的な)
- logical(論理的な)
- 「reasonable」は、物事が理性や常識にかなっている様子を表します。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA):
- アメリカ英語: /ʌnˈriːzənəbl/
- イギリス英語: /ʌnˈriːzənəbl/
いずれの発音でも、reá の部分に強勢が置かれます。
- “un-REAS-on-able” のようなイメージ。
- “-able” は [əbl] のように軽く発音される点に注意。
よくある発音の間違い:
- “unreasonable” の「un-」部分を過度に強く読んでしまう。
- 語尾 “-ble” が “ブル” ではなく “ボー” のように聞こえる発音になってしまう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “unreasonable” の “-able” を “-ible” と間違えやすい。
- “unreasonable” と “irrational” の混同: どちらも「不合理」ですが、 “irrational” は特に「理性を欠く」ニュアンスが強い。
- 資格試験での出題: TOEICや英検などで、契約条件が「不合理である」や「法外な要求」など、ビジネス文脈の設問に登場する可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “un-” + “reasonable” → 「合理的じゃない」という構成を頭にイメージすると覚えやすいです。
- 「アンリズナブル」と日本語発音で言われることもあるので、響きで記憶できます。
- スペルの末尾 “-able” を覚えるコツとして、“able” = 「能力がある、できる」と関連づけ、「理にかなったことができる」= “reasonable” の反対とすることで思い出しやすいでしょう。
以上が、形容詞“unreasonable”の詳細な解説です。日常会話からビジネス、フォーマルな文脈まで幅広く使われる便利な単語なので、用法をマスターしてみてください。
(人・行為などが)理性を欠く,無分別な
法外な,けたはずれの