元となった辞書の項目
sophisticated
解説
1. 基本情報と概要
単語: sophisticated
品詞: 形容詞 (adjective)
意味
- 英語: “sophisticated” means refined, polished, or highly developed.
- 日本語: 「洗練された」「高度に発達した」「教養のある」といった意味を表します。
「sophisticated」は、何かが上品で複雑、もしくは技術的に高度なレベルにある場合などに使われます。日常会話からビジネス、学術的な文脈まで幅広く使用される単語です。
活用形
形容詞なので、動詞のように時制による活用はありません。ただし、副詞形や名詞形などに派生するときは形が変わります。
- 副詞: sophisticatedly (あまり頻繁には使われません)
- 名詞: sophistication (洗練、教養、精巧さ)
他の品詞形の例
- 動詞形: sophisticate (古い用法では “誤魔化す” の意味や「世慣れさせる」の意味があるが、現代ではほとんど使われない)
- 名詞形: sophistication
CEFRレベルの目安
- B2 (中上級): “sophisticated”はやや上級寄りのボキャブラリーで、日常的に使われることもありますが、基本語彙というよりは説明的な文脈や論文、フォーマルな文脈で多用される単語です。上達した英語学習者が身に付けると効果的な表現といえます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語源・語幹: “soph” はギリシャ語の「知恵」(sophia) が由来とされ、「賢い」「知恵のある」という意味が背景にあります。
- 接尾語: “-ated” は形容詞化する語尾の一つです (例: complicated, fascinated)。
ディテール
- 主な意味:
- 洗練された、上品な
- 教養のある、世情を良く心得ている
- (システムや技術の) 非常に高度な、精巧な
- 洗練された、上品な
関連・派生語
- sophistication (名詞): 洗練、教養、精巧さ
- unsophisticated (反対の形容詞): 素朴な、未熟な、単純な
よく使われるコロケーション(10個)
- sophisticated taste(洗練された趣味)
- sophisticated approach(洗練されたアプローチ)
- highly sophisticated system(高度に洗練されたシステム)
- sophisticated technology(精巧な技術)
- sophisticated palate(洗練された味覚)
- sophisticated design(洗練されたデザイン)
- sophisticated manner(洗練された振る舞い)
- sophisticated argument(高度な議論)
- sophisticated style(洗練されたスタイル)
- sophisticated audience(見る目の肥えた観客/聴衆)
3. 語源とニュアンス
語源
- “sophisticated”は、ギリシャ語の「知恵」を意味する sophia に由来する “sophist” (ソフィスト) という言葉がベースです。古代ギリシャでは、ソフィストは弁論術に長けた教師や学者でしたが、しだいに「詭弁を弄する」というネガティブなイメージもつくようになりました。
- そこから派生した “sophisticate” は、元々は「不純物を混ぜる」「誤魔化す」などの意味も含みましたが、現在では「洗練させる」「高度になる」というポジティブなイメージへ変化しています。
ニュアンス・使用時の注意
- 「洗練」の度合いの高さを強調する場合に使われます。
- 技術的に「高度な」「精巧な」という文脈でも使われるため、文脈によってはエレガントな感じやハイレベルな感じを強く含みます。
- 口語でも使いますが、ややフォーマル・知的な響きがあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞として名詞を修飾し、名詞の前または補語(be動詞の補語など)として用います。
- 例: She is very sophisticated.
- 例: He presented a sophisticated solution.
- 例: She is very sophisticated.
- フォーマル/カジュアルなシーンの両方で使われるが、特に上品・知的・ビジネス的な場面との相性が良いです。
- 可算・不可算の区別はなし(形容詞なので対象外)。
- 他動詞/自動詞の使い分けなども対象外(形容詞なので対象外)。
よく使われる構文
- “(be) sophisticated about 〜” : 〜についてよく心得ている、理解が深い
- “become more sophisticated” : より洗練される / より高度になる
5. 実例と例文
日常会話 (3例)
- “I love your new outfit; it’s so sophisticated.”
(その新しい服すごく素敵ね。とっても洗練されているよ。) - “He has a sophisticated way of expressing himself.”
(彼はとても洗練された表現の仕方をするんだ。) - “This restaurant has a sophisticated vibe.”
(このレストランは洗練された雰囲気があるね。)
ビジネス (3例)
- “Our team needs a more sophisticated strategy to penetrate the market.”
(市場に参入するには、より洗練された戦略が必要です。) - “She delivered a sophisticated presentation that impressed all the stakeholders.”
(彼女は全ての利害関係者を感心させる、見事なプレゼンテーションを行いました。) - “We invested in sophisticated software to streamline our workflow.”
(業務手順を合理化するため、高度なソフトウェアに投資しました。)
学術的 (3例)
- “His research methodology is highly sophisticated and rigorous.”
(彼の研究方法論は非常に高度かつ厳密です。) - “A sophisticated analysis of the data reveals subtle trends in consumer behavior.”
(データを洗練された分析で深掘りすると、消費者行動における微妙な傾向が明らかになる。) - “The proposed model is too simplistic; we need a more sophisticated theoretical framework.”
(提案されたモデルは単純すぎます。より高度な理論的枠組みが必要です。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- refined(洗練された)
- 「上品な」というニュアンスが強め。
- 「上品な」というニュアンスが強め。
- cultured(教養のある)
- 主に人の教養や芸術面での洗練度を強調。
- 主に人の教養や芸術面での洗練度を強調。
- polished(磨き上げられた)
- 態度やスキルが「磨き」がかかって完成度が高いイメージ。
- 態度やスキルが「磨き」がかかって完成度が高いイメージ。
- elegant(優雅な)
- ビジュアルや所作を褒めるときに多用。
- ビジュアルや所作を褒めるときに多用。
- advanced(進んだ)
- 技術やアイデアが「先進的」と強調するときに使われる。
- 技術やアイデアが「先進的」と強調するときに使われる。
反意語 (Antonyms)
- unsophisticated(未熟な、素朴な)
- naive(世間知らずの、単純な)
- crude(粗野な、雑な)
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- アメリカ英語(AmE): /səˈfɪs.tə.keɪ.tɪd/
- イギリス英語(BrE): /səˈfɪs.tɪ.keɪ.tɪd/
アクセントと発音の違い
- アクセントは “-fis-” の部分に置かれ、「ソ・フィス・ティ・ケイ・テッド」のように聞こえます。
- 大きな発音の違いはないものの、アメリカ英語では “t” がやや弾く音に近くなることがあります (フラップT)。
- スペルが長いため、「sophi-」の箇所が
so-fi-
にならないよう注意してください。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “sophosticated” や “sophiticated” などと間違えやすいので注意。
- “sophisticated” は長い単語のため、途中を省略してしまうミスも起こりやすいです。
- 同音異義語: 類似語で混同しやすいものはあまりありませんが、“sophistry” (詭弁) と混同しないように。
- 試験 (TOEIC・英検など) では「洗練された、複雑な」といった意味を問う問題や、ビジネス系の文脈で登場することが多いです。文脈上で「(技術的に) 高度な」という訳が必要な場合もある点に注意してください。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “sophisticated” は「知恵 (sophia)」から派生したと覚えると、“知恵がある→洗練されている” というイメージにつながります。
- スペルが長いので、「sophi (ソフィ) + sti (スティ) + ca (カ) + ted (テッド)」のように区切って覚えるのも有効です。
- 日常生活で「上品」や「洗練」にまつわるシーンをイメージすると記憶に残りやすいでしょう(例えば、おしゃれなカフェ、美術館、最新のテクノロジーなど)。
洗練されていて品のある印象を与えたい時、あるいは高度に発達した技術や理論を指し示す時に幅広く使える便利な形容詞です。ぜひ活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
世慣れた,世間ずれした,純真でない
意味(2)
洗練された,気のきいた
意味(3)
(機械・方式などが)極めて複雑な,精巧な