元となった辞書の項目
reprove
IPA(発音記号)
解説
1. 基本情報と概要
英単語: reprove
品詞: 動詞 (他動詞)
意味(英語): to criticize or correct (someone) gently or kindly but seriously; to express disapproval of someone’s words or actions
意味(日本語): 「叱る」「非難する」「たしなめる」という意味です。通常、相手に対して優しく、しかし真剣に注意や訂正をするようなニュアンスがあります。「reprove」は相手のミスや望ましくない行為を改めさせるために、丁寧かつ穏やかに注意する、という印象の単語です。
活用形:
- 現在形: reprove, reproves
- 現在分詞(動名詞): reproving
- 過去形: reproved
- 過去分詞: reproved
関連品詞例:
- 名詞形: reproof (叱責・非難)
- 形容詞形: reprovable (非難されるべき)
- 副詞形: reprovably (非難されるべき方法で) …ただし使用頻度は高くありません。
CEFR レベル: C1 (上級)
「reprove」は日常会話でも聞く単語ではありますが、ややフォーマルまたは文語寄りの表現です。上級レベルの英語学習者向けの単語といえます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語: なし
- 語幹: prove (「証明する」「示す」)
- 接尾語: re- (ここでは「再び」や「強調」の意味というよりも、ラテン語由来で「逆に・非難して」というニュアンス)
「reprove」は古フランス語やラテン語にさかのぼり、「正しくないものを指摘して正す」という含意を持っています。
派生語や類縁語
- reproof (名詞): 叱責、非難
- reprovable (形容詞): 非難されるべき
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- reprove someone for their mistakes
(誰かのミスをたしなめる) - gently reprove
(穏やかに非難する) - severely reprove
(厳しく叱る) - reprove a child
(子どもを叱る) - reprove wrongdoing
(不正行為を非難する) - reprove misconduct
(不品行をたしなめる) - self-reprove
(自分自身をたしなめる) - reprove an employee
(従業員を注意する) - reprove in kindness
(優しい態度でたしなめる) - reprove harshly
(きつく叱る)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の “reprobare(拒絶・非難する)” に由来し、古フランス語に由来する “reprover” が変化して現代英語の “reprove” となりました。
ニュアンスと使用上の注意点
- 「reprove」は日常会話でも使われますが、やや改まった響きがあります。
- 「たしなめる」「批判する」という意味合いを持つため、状況によっては相手を不快にさせる恐れがありますが、叱り方が「gentle・kindly」というニュアンスなので、強い非難よりは「忠告」や「説諭」に近いイメージです。
- フォーマルなスピーチや文章、または教師や上司などの立場の人が部下や生徒を注意する場面で用いられやすいです。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞であり、「reprove + 人(目的語)」という形が基本です。
例: She reproved him for being late. - 「for + ...」を続けて、何に対して叱られたのかを明確にする構文がよく使われます。
例: He was reproved for his careless mistake. - フォーマルな文脈で使われやすい単語です。カジュアルな場面では「scold」や「tell off」など別の語が使われることが多いです。
5. 実例と例文
日常会話 (3例)
- “Mom reproved me gently for not cleaning my room.”
(母は、部屋を掃除しなかった私を穏やかに注意しました。) - “He reproved his friend for interrupting others during the conversation.”
(彼は、友人が会話の最中に人の話を遮るのをたしなめました。) - “I had to reprove my roommate for constantly leaving dishes in the sink.”
(ルームメイトがいつもシンクに食器を放置するので注意せざるを得ませんでした。)
ビジネス (3例)
- “The manager reproved the staff for missing the deadline.”
(マネージャーは、締め切りを守らなかったスタッフを注意しました。) - “Our team leader reproved us for not double-checking the final report.”
(チームリーダーは、最終レポートを再確認しなかったことを私たちに注意しました。) - “She was reproved for making an inappropriate comment during the conference call.”
(彼女は、電話会議で不適切な発言をしたことで叱責されました。)
学術的・フォーマル (3例)
- “The professor reproved the student for submitting plagiarized work.”
(教授は盗用を含む課題を提出した学生を叱責しました。) - “The committee reproved the researcher for improper data handling.”
(委員会は、不適切なデータの取り扱いをした研究者を非難しました。) - “He was formally reproved by the ethics board for violating professional conduct.”
(彼は職業上の規範に反したことで倫理委員会から正式にたしなめられました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- rebuke (厳しく叱る)
- 「reprove」に比べ、やや強めの叱責。
- 「reprove」に比べ、やや強めの叱責。
- admonish (忠告する)
- 「reprove」よりフォーマルで、相手に改善を促すニュアンスが強い。
- 「reprove」よりフォーマルで、相手に改善を促すニュアンスが強い。
- reprimand (公式に叱責する)
- ビジネスや公式の場面での厳しい叱責を指すことが多い。
反意語 (Antonyms)
- praise (褒める)
- commend (称賛する)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /rɪˈpruːv/
- アクセント: 「re-prove」の prove に強勢があります。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: 大きな違いはほとんどありませんが、アメリカ英語では /rɪˈpruːv/、イギリス英語も同様に /rɪˈpruːv/ と発音されます。
- よくある間違い: “reprove” の最後は “-ve” で終わることを忘れがちなので、スペルミスに注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミスで「reprove」ではなく「reproove」と書いてしまうことがあります。
- 「approve(承認する)」とスペルが似ているため混同しやすいですが、意味は正反対なので注意が必要です。
- 「reproof」という名詞形を「proof(証拠)」と混同しないようにしましょう。
- TOEICや英検など、ビジネス文脈の文章やフォーマルなレターなどで出題される可能性があります。強く叱る言葉と区別して理解しておきましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “re” + “prove” で「再度証明して正す」というイメージを持つと、相手に正しい行動をもう一度示させるために「注意する」という意味合いを覚えやすくなります。
- 同じ “re–” が付く動詞に “repent (後悔する)” や “reject (拒否する)” などがありますが、いずれも「再び」「繰り返し」というよりも、「相手や内容を否定する」というラテン語の印象を含んでいると考えると便利です。
- スペルを覚えるときは “prove” の前に “re” がついているイメージで、 approve/ reprove / disprove / improve などの “-prove” 系動詞とあわせて覚えると覚えやすいでしょう。
以上が、動詞「reprove」の詳細解説です。叱責するニュアンスでも、「強く怒る」というよりは「ややフォーマルな注意、言い聞かせ」のようなイメージで使われることが多い単語です。上級レベルの単語ではありますが、ビジネスシーンや改まった場面などで目にする・耳にする可能性のある単語なので、ぜひ覚えておいてください。
意味のイメージ
意味(1)
(…の理由で)〈人〉‘を'非難する,しかる《+名+for+名(do*ing*)》