(…に対して…の)借金(負債)がある《+『to』+『名』+『for』+『名』》 / (…に対して…の)恩義を受けている《+『to』+『名』+『for』+『名』》
indebted
1. 基本情報と概要
単語: indebted
品詞: 形容詞 (adjective)
意味(英語): owing gratitude or financial debt to someone or something
意味(日本語): 「借りがある」「恩義を受けている」「負債がある」などを表します。主に誰かにお世話になったり借りを作ったりして、「その人に感謝や義理を感じている」状態を示します。人間関係において「お返しをしなければならない(と思っている)」ニュアンスで使われることも多いです。
活用形: 形容詞のため、基本的には比較変化(indebted, more indebted, most indebted)はあまり用いられず、そのまま「indebted」として使用されます。
他の品詞形:
- 「indebtedness」 (名詞): 借り・負債・恩義
- 「debt」 (名詞): 借金・負債
- 「indebt」 (動詞形としては稀な使われ方; “借金させる”、“負債を負わせる”的な古風・文語的用法)
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
・多少複雑な文脈で登場しやすい単語で、ややフォーマルなニュアンスを伴います。中上級レベルの読解力が求められるかもしれません。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語: “in-” (ここでは「中に」「~へ」という意味合いの接頭語ではなく、ラテン語起源で「義務(debitum)を負う」状態を作る意味合いとして機能)
- 語幹: “debt” (借り、負債)
- 接尾語: なし(語尾が “-ed” になっているのは形容詞化・過去形由来ですが、語源的にはフランス語を経たラテン語が基礎となっています)
- 接頭語: “in-” (ここでは「中に」「~へ」という意味合いの接頭語ではなく、ラテン語起源で「義務(debitum)を負う」状態を作る意味合いとして機能)
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- be indebted to someone (誰かに借りがある、恩義を感じる)
- feel indebted (恩を感じる)
- deeply indebted (深く借りがある・深く感謝している)
- remain indebted (いまだ借りを負っている)
- financially indebted (金銭的に負債がある)
- morally indebted (道徳的・精神的に借りがある)
- indebted for one’s help (助けを得たことで借りがある)
- be indebted to a bank (銀行に借金がある)
- indebted to past generations (先人たちに恩恵を受けている)
- express indebtedness (恩義を表現する)
- be indebted to someone (誰かに借りがある、恩義を感じる)
3. 語源とニュアンス
- 語源
- ラテン語の “debitum”(借り)を経て、古フランス語の “endetté” に由来します。現在の「in- + debt + -ed」の形で、「負債がある状態」として定着しました。
- ラテン語の “debitum”(借り)を経て、古フランス語の “endetté” に由来します。現在の「in- + debt + -ed」の形で、「負債がある状態」として定着しました。
- 歴史的背景
- 中世の文書などでは「負債で縛られている状態」を示すほか、宗教上や封建社会での借りや義務を表すのにも用いられました。
- 中世の文書などでは「負債で縛られている状態」を示すほか、宗教上や封建社会での借りや義務を表すのにも用いられました。
- 特定の状況での微妙なニュアンス
- 人に対して使う場合、「感謝で頭が上がらない感じ」を表し、ややフォーマル寄り。
- 金銭面の場合は、単に「借金がある」だけでなく、「返済義務を負っている」ことを強調します。
- 人に対して使う場合、「感謝で頭が上がらない感じ」を表し、ややフォーマル寄り。
- 使用時の注意点
- フォーマルな文脈や書面上で見られることが多いですが、日常会話でも「誰かに借りがある」気持ちをカジュアルに伝える際に使われることもあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 一般的な構文
- 「be + indebted + (to 人) + (for 物・行為)」
- 例: I am indebted to my teacher for all her guidance.
- 「be + indebted + (to 人) + (for 物・行為)」
- イディオム的な使い方
- 「I owe you.」と近い表現ですが、よりフォーマルに「I am indebted to you.」と言うと「あなたに借りがある」「心から感謝している」ニュアンス。
- 「I owe you.」と近い表現ですが、よりフォーマルに「I am indebted to you.」と言うと「あなたに借りがある」「心から感謝している」ニュアンス。
- 使用シーン
- 硬い文書やスピーチで相手への感謝を強調するときに多用します。
- 日常会話では「I feel indebted to my parents.」のような言い方もしますが、ややかしこまった印象を与えます。
- 硬い文書やスピーチで相手への感謝を強調するときに多用します。
- 語法上のポイント
- 形容詞なので、人、銀行、組織などへの「対象」を表す時は “to + 人(組織等)” が一般的です。
- 金銭的な負債に使う場合はよく “I’m indebted to the bank.” のような形をとります。
- 形容詞なので、人、銀行、組織などへの「対象」を表す時は “to + 人(組織等)” が一般的です。
5. 実例と例文
以下では、日常会話・ビジネス・学術的文脈それぞれで3例ずつ示します。
5.1 日常会話
“I’m truly indebted to you for watching my kids while I was away.”
- 「留守の間子どもを見ていてくれたこと、本当に借りがあるよ。」
“I feel indebted to my grandparents for all their support over the years.”
- 「長年の支援に対して、祖父母には本当に恩義を感じている。」
“She cooked dinner for me last night, so I’m a bit indebted to her now.”
- 「彼女が昨晩夕飯を作ってくれたから、ちょっと恩を感じてるよ。」
5.2 ビジネス
“Our company is deeply indebted to our loyal customers for their continued patronage.”
- 「当社は継続的にご愛顧いただいているお客様に深く感謝しております。」
“I am indebted to my mentor for guiding me through this challenging project.”
- 「この困難なプロジェクトを指導してくれたメンターに対して恩義を感じています。」
“We remain indebted to the investors who believed in our vision from the start.”
- 「私たちのビジョンを当初から信じてくれた投資家の方々に引き続き感謝の念を抱いております。」
5.3 学術的文脈
“The researcher stated she was indebted to previous scholars for laying the foundation of the theory.”
- 「その研究者は、理論の基礎を築いてくれた先行研究者に恩義を感じていると述べた。」
“Many current linguistic theories are indebted to the pioneering works of 20th-century scholars.”
- 「今日の言語学理論の多くは、20世紀の先駆的な学者たちの業績に負うところが大きい。」
“In his paper, he acknowledges being indebted to various grant institutions for their financial support.”
- 「彼の論文では、複数の助成機関からの財政支援に対し感謝を示している。」
6. 類義語・反意語と比較
- 類義語 (Synonyms)
- obliged (義理を負っている、感謝している)
- grateful (感謝している)
- thankful (ありがたく思っている)
- owing (借りがある)
- obligated (やや法的・義務感が強いニュアンスの「義務づけられている」)
- obliged (義理を負っている、感謝している)
「indebted」は感謝や借りがあることをより強く表す傾向があります。特に個人間の感謝では「obliged」「grateful」とよく似ていますが、「indebted」は借金や金銭面でも使える点が特徴です。
- 反意語 (Antonyms)
- debt-free (借金のない)
- unbound (義務に縛られていない)
- debt-free (借金のない)
金銭的文脈では「debt-free」が、「精神的・道徳的負い目がない」というニュアンスでは「unobliged」「unbound」などが考えられます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA):
- アメリカ英語: /ɪnˈdɛtɪd/
- イギリス英語: /ɪnˈdɛtɪd/
- アメリカ英語: /ɪnˈdɛtɪd/
- アクセントの位置: “in-DEB-ted” のように、第2音節「deb」に主アクセントがあります。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: あまり大きな発音の違いはなく、どちらもほぼ同じですが、母音の響きが微妙に異なる可能性あり。
- よくある発音の間違い:
- 「b」の音を入れて誤って「in-deb-ted」と発音しすぎるケース。実際には「b」の音は意識しすぎず「ɪnˈdɛtɪd」と滑らかにつなげます。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “indebted” は “t” が二つ続く点に注意(“indebtted” や “indetted” などと書き間違えないように)。
- 同音異義語との混同: “indebted” と “debt” は綴りに “b” があるのに、発音しない点が共通。 慣れないと混乱しやすいです。
- 試験対策: TOEICや英検の読解問題や英作文で、「借金がある」や「恩義を感じる」文脈が出た場合に書き換え表現として出題される可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 音とスペリングのポイント: もともと “debt” が「デット」と発音し、 “b” は発音しない。そこに “in-” + “-ed” が付いている形、と考えると覚えやすいです。
- イメージストーリー: 「誰かに ‘借金 (debt)’ を背負って ‘イン(in)’ してしまった状態」が “indebted”。「借金を背負っているだけでなく、その人に義理がある状態」と覚えるとイメージしやすいです。
- 勉強テクニック: “I’m indebted to … for …” のフレーズを定型文として覚えておくと、感謝や借りを表すときにすぐ使えます。
以上が形容詞 “indebted” の詳細な解説です。感謝や負債をよりフォーマルに表現したいときなど、状況に応じてぜひ活用してみてください。
(…に対して…の)恩義を受けている《+to+名+for+名》
(…に対して…の)借金(負債)がある《+to+名+for+名》