元となった辞書の項目
frantically
解説
1. 基本情報と概要
単語: frantically
品詞: 副詞 (adverb)
意味(英語)
- In a hurried, excited, or disorganized manner, often because of anxiety or fear.
意味(日本語)
- 取り乱したように、慌てて、必死になって、やみくもに行動する様子を表す言葉です。「不安・恐れ・焦りなどから、とにかく急いで何とかしようとする」ニュアンスがあります。
「すごく焦って、何かを必死にやっている場面で使う言葉です。とても切羽詰まったイメージがあります。」
活用形
副詞であるため、動詞のような時制変化や形容詞の比較級・最上級のような活用形はありません。
- 原形: frantically
他の品詞例
- 形容詞: frantic (例: “He was frantic with worry.”)
- 名詞形はあまり一般的ではありませんが、”franticness”という形で使われることもあります(非常にまれ)。
CEFRレベルの目安
- B2 (中上級): 理由…「frantic / frantically」は、日常会話でも出ることがありますが、少しレベルの高い単語で、緊急・焦りなどの強い感情を表現するときに使われるからです。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- frantic (形容詞) + -ally(副詞化する接尾辞)
「奔走するような」・「取り乱したような」を意味する形容詞“frantic”に、副詞を作る“-ally”をつけて“frantically”となっています。
派生語や類縁語
- frantic (形容詞): 取り乱した、慌てふためいた
- frenzied (形容詞): 狂乱した、熱狂した
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- frantically search → (慌てふためいて探す)
- frantically run → (必死に走る)
- frantically call → (取り乱して電話をかける)
- frantically wave → (必死に手を振る)
- frantically shout → (慌てて叫ぶ)
- frantically look around → (焦ってあたりを見回す)
- frantically attempt → (死に物狂いで試みる)
- frantically press buttons → (慌ててボタンを押す)
- frantically try to escape → (必死に逃げようとする)
- frantically pack → (取り乱すように荷造りをする)
3. 語源とニュアンス
語源
- “frantic”は、中英語で「頭がおかしくなる」や「狂乱状態」を意味する“frentik”ないし“phrenetik”に由来します。
- もともとはギリシャ語の「心・精神」を意味する“phrēn”や、ラテン語の“phreneticus”が由来とされています。
ニュアンス
- 感情的な焦りや混乱、動揺が強く、コントロールを失いながら行動している様子を表します。
- 日常会話では「焦っている」状況に、文章や物語などでは「パニック状態」を印象づけたいときに使われます。
- カジュアルな会話からフォーマルな文章表現まで幅広く使われますが、場面自体がややドラマチックな印象を伴います。
4. 文法的な特徴と構文
- 副詞: 動詞を修飾して「どのように行動するか」を表します。
- フォーマル、カジュアルともに使用可能です。
- 文中では通常、動詞の前後または文末に来て、動詞の動作・行動の仕方を強調する働きをします。
よくある構文例
- “He ran frantically down the street.”
- “She searched frantically for her keys.”
- “They are frantically trying to finish the project.”
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “I was running frantically to catch the last train.”
(終電に乗ろうと必死で走ってたんだ。) - “We looked frantically for the car keys we lost.”
(失くした車の鍵を慌てて探したんだ。) - “She called me frantically, asking for help.”
(彼女は助けを求めて、取り乱した様子で電話してきた。)
ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “Our team worked frantically to meet the deadline.”
(チーム全員が締め切りに間に合うように必死で働いた。) - “He was frantically sending emails to resolve the issue.”
(問題を解決しようと、彼は慌ててメールを送りまくっていた。) - “They called suppliers frantically when the shipment got delayed.”
(出荷が遅れたとき、彼らは必死にサプライヤーに連絡していた。)
学術的・フォーマルな文脈での例文(3つ)
- “Researchers frantically reviewed the data in response to the unexpected findings.”
(研究者たちは予想外の結果に対応するため、慌ててデータを再検証した。) - “Medical staff frantically sought alternative solutions during the crisis.”
(医療スタッフは危機の際に、必死に代替策を探した。) - “During the earthquake, the team frantically evacuated the laboratory equipment.”
(地震の間、チームは実験室の機材を慌てて避難させた。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- desperately (必死に)
- 「希望を失いつつも何とかしようとする」切羽詰まった感じ。
- 「希望を失いつつも何とかしようとする」切羽詰まった感じ。
- wildly (乱暴に、むやみに)
- 「秩序を欠いて無茶苦茶な」ニュアンス。
- 「秩序を欠いて無茶苦茶な」ニュアンス。
- frenziedly (狂乱状態で)
- より激しく無秩序なニュアンス。
- より激しく無秩序なニュアンス。
- madly (気が狂ったように)
- より極端なくらい狂ったイメージ。
- より極端なくらい狂ったイメージ。
反意語
- calmly (落ち着いて)
- 「静かに落ち着いた状態で行動する」という真逆の動きを表す。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˈfræn.tɪ.kli/
- アメリカ英語: [frán-ti-klee](「フランティクリー」)
- イギリス英語: [frán-ti-klee](ほぼ同じ強勢・発音)
- アクセントの位置: 最初の音節“fran-”に強勢があります。
- よくある間違い: “fla-”や“fan-”になってしまうことがありますが、正しくは“fran-”です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- つづり: “franticaly”のように“a”や“l”のスペルをしばしば間違えることがあります。
- 語尾の“-ally”: “-ic” 形容詞に“-ally”をつけて副詞にするパターンが多いため、ほかの単語と混同しないように注意してください。
- 同音異義語との混同: 特になし。ただし“frantic”と“franticly”など、形容詞と副詞を取り違えやすいので注意。
- TOEIC・英検などでの出題傾向: 強調された行動描写をするための副詞として、読解問題で選択肢に出ることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「フランティックリー」と響きから、“慌てて何かしている”印象を思い浮かべると覚えやすいです。
- “frantic”の語源が「頭がおかしくなるほど動揺している」というイメージなので、“frantically”は「頭がぐちゃぐちゃになるくらい慌てている」と関連づけてイメージするとよいでしょう。
- スペルを覚えるときは、“frantic + ally”を意識して「フランティック・アリー」と区切って練習するとスペルミスを防ぎやすいです。
以上が、副詞“frantically”の詳細解説です。焦りや panic のイメージを強調したいときに、とても便利な単語です。ぜひ使いこなしてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
狂気のように,死にもの狂いで