最終更新日:2025/12/06

なくても済む,必ずしも必要ではない

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元となった辞書の項目

dispensable

形容詞

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解説

1. 基本情報と概要

英単語: dispensable

品詞: 形容詞 (adjective)

意味(英語): Not necessary; capable of being omitted or done without.

意味(日本語): 必要ではない、なくても問題ない、代わりがきく。

「何かを省いても大丈夫、あるいはあまり重要ではないといったニュアンスの形容詞です。人や物事がそこまで不可欠ではない、取り替え可能である、というニュアンスをもっています。」

CEFRレベル: B2(中上級)~C1(上級)

(例:B2は中上級レベルで、複雑な事柄をある程度の正確さで理解・議論できる段階です。C1は上級レベルで、高度な文脈でも柔軟に自分の意見や情報を表現できる段階です。)

活用形


  • 形容詞なので、動詞のような時制による活用はありません。

  • 比較級・最上級の場合は、通常は形容詞が長いため “more dispensable” “most dispensable” の形を取ります。

他の品詞形


  • 動詞形: “dispense”(~を分配する、施す、免除する 等)

  • 否定形容詞: “indispensable”(不可欠な、絶対に必要な)


2. 語構成と詳細な意味


  • 接頭辞: なし

  • 語幹: “dispens” (「分配する・免除する」という意味を含む“dispense”に由来)

  • 接尾辞: “-able” (「~できる」という意味を持つ形容詞化の接尾辞)

「dispensable」は「要らないわけではないが、無くなっても問題がない」「別のもので代用可能である」というニュアンスを持ちます。

関連する派生語や類縁語


  • dispensary(名詞): 処方室・薬局

  • dispensation(名詞): 特免、免除、配剤

  • dispense(動詞): 分配する、施す、免除する

よく使われるコロケーション(共起表現)10選


  1. “dispensable asset” – 不要な資産

  2. “dispensable resource” – 代わりがきく資源

  3. “consider someone dispensable” – 誰かを不要とみなす

  4. “render something dispensable” – 何かを不要にする

  5. “prove dispensable” – 不要であると判明する

  6. “regard A as dispensable” – Aを不要と見なす

  7. “dispensable staff” – いてもいなくてもいいスタッフ

  8. “make oneself dispensable” – 自分を不要にする(大抵はネガティブな文脈)

  9. “become dispensable” – 不要になる

  10. “treat as dispensable” – 不要として扱う


3. 語源とニュアンス


  • 語源: ラテン語 “dispensare”(分配する、秩序づける)に由来し、それがフランス語を経由して英語の “dispense” となりました。そこから形容詞化したのが “dispensable” です。

  • 歴史的変遷: 主に要否を問う文脈で「なくても問題ない」「省くことができる」という意味合いで使われてきました。

  • 使用時の注意点:


    • ややフォーマルまたは文章でよく使われますが、カジュアルな会話でも「なくてもいい」「大して重要ではない」という意味を込めて使用されることがあります。

    • 「indispensable(不可欠な)」と正反対の意味ですので混同しないよう注意が必要です。

    • 人に対して使うと、「あまり重要ではない人、いつでも切り捨てられる人」といったネガティブな響きになります。



4. 文法的な特徴と構文


  • 形容詞なので、名詞を修飾するか、補語として使われることが多いです。

    例: “He is dispensable.”(彼はいてもいなくてもいい存在だ。)

  • 可算・不可算: 形容詞なので該当しません。

  • 主にフォーマル/準フォーマルな文章で使用されることが多いですが、人や物事が「必須ではない」ことをカジュアルに指摘したいときにも使われます。

一般的な構文例


  • “(Subject) is dispensable.”

  • “(Subject) is not dispensable.”

  • “(Subject) seems dispensable.”

  • “We find (something) dispensable.”


5. 実例と例文

(1) 日常会話での例文


  1. “This old TV is dispensable now that we have a new one.”

    (新しいテレビを買ったから、この古いテレビはもうなくてもいいよ。)

  2. “I’ll just skip the introduction if it’s dispensable.”

    (導入部分が不要なら、飛ばしちゃおうかな。)

  3. “Are these decorations really dispensable for the party?”

    (この飾りつけって、本当にパーティーに必要ないの?)

(2) ビジネスシーンでの例文


  1. “Management deemed some positions dispensable.”

    (経営陣は一部の職を不要とみなした。)

  2. “You should never make your team feel dispensable.”

    (チームに対して、いつでも切り捨てられると思わせるべきではありません。)

  3. “This feature is deemed dispensable in the latest product update.”

    (その機能は最新の製品アップデートでは不要と判断されています。)

(3) 学術的/フォーマルな文脈での例文


  1. “According to the study, certain additives are dispensable under these experimental conditions.”

    (その研究によれば、この実験条件下ではある種の添加物は必要ないとされている。)

  2. “It was concluded that historical context is not dispensable to understand the text’s significance.”

    (そのテキストの意義を理解するうえで、歴史的背景は切り捨てられないと結論付けられた。)

  3. “Many argue that formalities in academic discourse are not always dispensable.”

    (学術的な議論において形式的な要素が常に不要とは限らないと、多くの人が主張している。)


6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)


  1. unnecessary(不要な)


    • もっとストレートに「必要がない」という意味


  2. expendable(消耗品のような扱いで、なくても問題ない)


    • どちらかというと「使い捨て」のニュアンスが強い


  3. nonessential(本質的でない)


    • “essential”の反対語として頻繁に使われる


  4. redundant(余分な、重複した)


    • データや情報、設備などが重複している場合に使われることが多い


反意語 (Antonyms)


  1. indispensable(不可欠な)

  2. essential(重要な・本質的な)

  3. necessary(必要な)

  4. critical / crucial(重大な・重要な)

ニュアンスの違いとしては、“expendable”は「いざとなったら容易に捨てられるもの」という意味合いが強く、対して“dispensable”は「使う必要のない」「そこまで重要ではない」というニュアンスで、捨てる/捨てないというよりは「無くても構わない」ことを指す場合が多いです。


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA): /dɪˈspɛnsəbl/

  • アメリカ英語(AmE)・イギリス英語(BrE)の発音差はほとんどありませんが、アメリカ英語では /dɪˈspɛnsəbl/、イギリス英語では /dɪˈspensəbl/ と母音の微妙な違い(ɛ と e)のように聞こえる場合があります。

  • アクセントは “-spen-”の部分に置き、[dɪ-SPEN-sə-bl] のようなリズムになります。

  • よくある発音ミス: “dis-pen-SAY-ble” のように強勢を後ろにずらす間違いがありますが、正しくは “di-SPEN-suh-bul” です。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス


    • “dispensible” と “dispensable” を混同する方が多いです。正しくは “dispensable” (後半が “-able”)。


  • 類似語との混同


    • “indispensable” と真逆の意味になるので注意してください。


  • 試験対策


    • TOEICや英検などで “indispensable (不可欠)” の反対語として問われることがあります。派生語のつながりを覚えておくと便利です。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • ヒント: “dispense” は「分配する」「省く」というイメージ。そこに “-able (できる)” が付くことで「省くことができる→なくてもいい」と覚えることができます。

  • イメージ: “ディスペンサー(dispenser)”には液体などを「出す」機能がありますが、要は「配って空にできるもの」→「無くてもOK」という連想をつけると覚えやすいかもしれません。

  • 勉強テクニック:


    • 反対語の “indispensable” とセットで覚えておくと試験勉強に役立ちます。

    • 自分の中で「これは dispensable、これは indispensable」と日々の生活の中で振り分けてみると自然に覚えられます。



以上が “dispensable” の詳細な解説です。ぜひ反意語である “indispensable” とあわせて覚えてみてください。

意味のイメージ
dispensable
意味(1)

なくても済む,必ずしも必要ではない

和英選択問題 / 準上級英単語(CEFR-J B2)

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