cuff
以下では、名詞 “cuff” をできるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
英語: cuff
品詞: 名詞 (countable: 可算名詞)
日本語の意味: (シャツやズボンの)そで口、すそ、カフス など
「cuff」は、シャツの袖口部分やズボンのすその折り返し部分を指す単語です。たとえば「シャツの袖口」を指して “shirt cuff” と言います。日常生活では、ドレスシャツの袖口をはじめ、ズボンの裾を折り返している部分を表すときに使われる単語です。主に衣服に関する文脈に登場しますが、文脈によっては「手錠 (handcuffs)」や「小さな打撃(手で軽く叩くこと)※動詞用法時」などを連想させる場合もあります。
活用形(名詞):
- 単数形: cuff
- 複数形: cuffs
- 単数形: cuff
他の品詞例(動詞形など):
- to cuff (動詞) …(1)手錠をかける、(2)平手でたたく
- cuffed (形容詞) …「(ズボンや袖などが) 折り返しのある」「手錠をかけられた」
- to cuff (動詞) …(1)手錠をかける、(2)平手でたたく
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
シャツやズボンなどの衣服パーツに関する語なので、日常会話からファッションの文脈まで幅広く使われますが、初心者向けの単語としてはやや細かい部位を示すため、少し上のレベルとなります。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- “cuff” は接頭語・接尾語がつかない比較的短い語で、語幹は “cuff” そのものです。
詳細な意味
- (衣服の)そで口・カフス
シャツなど、袖を手首あたりできれいに締める部分。カフリンクス(cufflinks)を付ける場合もある。 - (ズボンの)すそ、折り返し部分
ズボンやジーンズの裾を折り返している部分を指す。 - 手錠(handcuffs)の略称として使われることもある
文脈によってはほとんど “handcuffs” を指す場合がありますが、一般的には “cuffs” と複数形で表されることが多いです(例: “He wore cuffs on his wrists.”)。
関連語・派生語
- cufflink (名詞) … カフリンクス、シャツの袖口を留めるアクセサリー
- handcuff (名詞/動詞) … 手錠、手錠をかける
よく使われるコロケーションやフレーズ(10個)
- shirt cuff → シャツの袖口
- cuff button → 袖口ボタン
- buttoned cuff → ボタン留めのカフス
- French cuff → フレンチカフス(カフリンクスを使うタイプのシャツ袖)
- cuff detail → 袖口のディテール(装飾や特徴)
- tailored cuff → 仕立てられたカフス・すそ
- cuff style → カフスのスタイル
- rolled-up cuffs → まくり上げた袖口/すそ
- turn-up cuffs → 折り返しのあるすそ
- off the cuff (表現) → ぶっつけ本番で、即興で(イディオム的用法)
3. 語源とニュアンス
語源:
- 14世紀頃からの中英語 “cuffe” などが起源とされますが、正確な由来ははっきりしていません。西欧圏で袖口を指す言葉として徐々に定着していったと考えられています。
ニュアンス:
- 主にファッション関連で使われるため、特にフォーマルなシャツやビジネスウェアなどの袖口を表す場合に頻出します。イメージとしては「折ってある端部分」という感じです。カジュアル・フォーマルどちらの文脈でも登場しますが、ややファッション寄りの単語として覚えるとよいでしょう。
- イディオム “off the cuff” は、文字通り「袖口から離れている」→転じて「その場で思いつき、ぶっつけ本番で」のニュアンスを持ちます。口語表現で比較的カジュアルに使われます。
4. 文法的な特徴と構文
- 数えられる名詞(加算名詞):
- a cuff / the cuff / cuffs など、単数・複数形をとれます。
- 使用シーンに応じて:
- フォーマル:「袖口」の意味でビジネススーツやドレスシャツの文脈など
- カジュアル:ジーンズのすそを折り返すとき など
- フォーマル:「袖口」の意味でビジネススーツやドレスシャツの文脈など
- イディオム観点:
- “off the cuff”: 「即興で」「準備なしで」
- 名詞の “cuff” の原義とは少し離れていますが、ネイティブもよく使う表現です。
- “off the cuff”: 「即興で」「準備なしで」
5. 実例と例文
(A) 日常会話での例文
“I love rolling up the cuffs of my jeans in the summer.”
(夏はジーンズの裾をまくるのが好きなんだ。)“Your shirt cuffs are a bit dirty. You might want to wash them.”
(シャツの袖口が少し汚れてるよ。洗ったほうがいいかも。)“Could you help me fasten my cuffs? The buttons are tricky.”
(袖口を留めるの手伝ってくれる? ボタンがやりづらいの。)
(B) ビジネスシーンでの例文
“Please make sure your shirt cuffs are neatly buttoned before the meeting.”
(会議の前にシャツのカフスをきちんと留めておいてください。)“He wore cufflinks on his French cuffs to match his suit.”
(彼はスーツに合わせて、フレンチカフスにカフリンクスをつけていた。)“The tailor recommended a tailored cuff for a more professional look.”
(仕立て屋はよりプロフェッショナルな印象を出すため、仕立てられたカフスを勧めてくれた。)
(C) 学術・フォーマルライティングでの例文
“Historically, shirt cuffs evolved to indicate social status among European nobility.”
(歴史的に見ると、シャツの袖口はヨーロッパ貴族の間で社会的地位を示すために発展した。)“The study of textile design often highlights subtle details like cuffs and collars.”
(テキスタイルデザインの研究では、袖口や襟のような細かなディテールがしばしば注目される。)“In formal dress codes, the appearance of the cuffs is considered a sign of personal grooming.”
(フォーマルなドレスコードにおいて、袖口の見た目は身だしなみを示す要素の一つとされる。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
hem (ヘム)
- 意味: 衣服のすそ、折り返し部分。裾全般を指す。
- 違い: “cuff” は特に袖口やズボンの折り返しを指すことが多いが、 “hem” は服全般の縁部分を指す。
- 意味: 衣服のすそ、折り返し部分。裾全般を指す。
sleeve end (袖の端)
- 意味: 袖口(やや説明的な言い方)
- 違い: 一般的にはあまり名詞として単独使用はないが、意味としては “cuff” とほぼ同じ箇所を指す。
- 意味: 袖口(やや説明的な言い方)
turn-up (英) / rolled-up (米)
- 意味: ズボンや袖を折り返した部分
- 違い: ズボンの裾を折り返すときに “turn-up” を主に英国英語で使う。 “cuff” 自体と類似しているが、こちらは動作や形状を強調する。
- 意味: ズボンや袖を折り返した部分
反意語 (Antonyms)
- 特定の反意語はあまりありませんが、「袖をまくり上げた状態」と「袖を下ろした状態」を対比させる場合は “rolled-up sleeves” vs. “long sleeves“ のように表現することがあります。
- 「手錠を外して自由になっている状態」も反意を想定できますが、 “cuff” 単体で反対の概念を示す単語は特にありません。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /kʌf/
- アメリカ英語 (AE) / イギリス英語 (BE): 両方とも大きくは変わりません。
- AE: [kʌf]
- BE: [kʌf]
- AE: [kʌf]
- 強勢(アクセント): “cuff” 単音節語なので、単語全体にアクセントがあります。
- よくある発音の間違い: “u” を “oo” (クーフ) と発音しないように注意。カタカナで書くと「カフ」となるイメージです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “cuf”, “cauff” など
- 短い単語ですが、母音と子音の位置を間違えやすいので注意しましょう。
- 動詞との混同:
- “to cuff someone” は「(平手で)叩く」や「手錠をかける」という意味になるので、名詞の意味だけで覚えていると混乱する場合があります。
- “off the cuff” の誤用:
- “off the cuff” は、即興で話すニュアンスを持つイディオム。服の袖口とは直接関係ありませんがイメージで結びつけると覚えやすいです。
- 試験での出題傾向:
- TOEICや英検などでは、ファッションや日常会話の話題で出題される可能性がありますが頻度はそれほど高くありません。イディオム “off the cuff” がビジネスシーンや会話表現として出ることもあるので覚えておくと便利です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「袖口をカフッ(“cuff”)と締めるイメージ」と関連付けて覚えると、スペルと発音を忘れにくくなります。
- ダジャレ的に「カフ(カッフ)」とシャツの端を「かぶせる」イメージを持つとよいかもしれません。
- イディオム “off the cuff” も「袖口から外れている」→「即興で」というふうにイメージ映像を結びつけましょう。
以上が、名詞 “cuff” の詳細解説です。普段の服装にも深く関わる単語ですので、ぜひこの機会に関連表現やイディオムも一緒に覚えておきましょう。
(服・ワイシャツの)ソデ口;(ワイシャツの)カフス
《米》(ズボンのすその)折り返し(《英》turn-up)
《複数形で》手錠