coherence
名詞 “coherence” を徹底解説
1. 基本情報と概要
単語: coherence
品詞: 名詞 (不可算名詞)
意味 (英語): The quality of being logical, consistent, and forming a unified whole.
意味 (日本語): 論理的に整合していて、一貫性があり、全体としてまとまりがある状態のこと。
「coherence」は、文章や議論、考え方などにおいて、筋が通っていてブレがない状況を表します。たとえば、文章を書くときは、文と文、段落と段落の内容がうまくつながっているかどうかが「coherence」になります。多くの場合、フォーマルな場面や学術的な論文などで使用されることが多い単語です。
- CEFRレベルの目安: C1(上級)
C1レベルはかなり高度な英語力を要するレベルで、議論や意見表明でしっかりとした論理や根拠を示す場合など、アカデミックな場面でも使用されます。
派生形・活用形
- coherence (名詞): 一貫性、筋が通っている状態
- coherent (形容詞): 筋の通った、一貫性のある
- coherently (副詞): 一貫して、支離滅裂でないように
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- “co-” (接頭語): 「共に」「一緒に」を表す
- “-her-” (語幹): ラテン語の「haerere(くっつく、接着する)」に由来
- “-ence” (接尾語): 名詞を形成する典型的なラテン語由来の要素
関連語・類縁語
- cohesion: 「粘着、結束、一貫性」(特に文章や物理的な対象での結束を強調)
- incoherence: 「一貫性のない状態」(反意語)
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- achieve coherence (一貫性を達成する)
- maintain coherence (一貫性を維持する)
- lose coherence (一貫性を失う)
- ensure coherence (一貫性を確保する)
- textual coherence (文章の一貫性)
- internal coherence (内的な一貫性)
- logical coherence (論理的一貫性)
- narrative coherence (物語やストーリーの一貫性)
- sense of coherence (一貫性の感覚)
- coherence in writing (文章における一貫性)
3. 語源とニュアンス
語源
“coherence”はラテン語の “cohaerēre” (co- + haerēre 「共に + くっつく」) に由来し、「一緒にくっつく」というイメージから「まとまり、一貫性」を表すようになりました。
ニュアンス・感情的響き
- より正式な文脈や、アカデミックな文脈で使われることが多い。
- カジュアルな会話では「makes sense(筋が通る)」などに置き換えられることが多いが、「coherence」の方が固い印象を与える。
使用時の注意点
- 主にフォーマルな文章や論文、プレゼンテーションで、議論が整合しているかを評価するときに使う。
- 日常会話ではやや硬い表現となるため、使うときは文脈に注意。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞 (不可算名詞)
「a coherence」とは言わず、単に “coherence” として扱います。
一般的な構文やイディオム
- “The coherence of the text is impressive.” (その文章の一貫性は素晴らしい)
- “We need more coherence in our arguments.” (私たちの主張にはもっと一貫性が必要だ)
- フォーマル/カジュアル: 主にフォーマルな文書やスピーチで使用。カジュアルシーンでは “makes sense” などに言い換えられやすい。
5. 実例と例文
日常会話での例文 (3つ)
“I’m trying to explain my ideas clearly, but I feel there’s a lack of coherence.”
(自分の考えをはっきり説明しようとしているんだけど、一貫性が足りない気がするんだ。)“Your story needs a bit more coherence; I got confused halfway through.”
(君の話はもう少し筋が通っていないとダメだね。途中で混乱しちゃったよ。)“I love how your speech had coherence from start to finish.”
(君のスピーチは最初から最後まで一貫性があっていいね。)
ビジネスでの例文 (3つ)
“The manager emphasized the importance of coherence across all departments.”
(部長は、すべての部署における一貫性の重要性を強調しました。)“To ensure coherence in our marketing strategy, we need to align the messaging in all channels.”
(マーケティング戦略に一貫性を持たせるためには、すべてのチャネルでメッセージをそろえる必要があります。)“Achieving coherence between different teams can be challenging, but it's crucial for success.”
(異なるチーム間で一貫性を実現するのは大変ですが、成功には不可欠です。)
学術的な文脈での例文 (3つ)
“The paper investigates how coherence influences the reader’s comprehension.”
(この論文では、一貫性が読者の理解にどのような影響を与えるかを調査しています。)“Lack of coherence in methodology undermines the reliability of the research.”
(研究手法に一貫性が欠けると、研究の信頼性が損なわれます。)“The coherence of theoretical frameworks is essential in academic discourse.”
(学術的な議論においては、理論的枠組みの一貫性が不可欠です。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- consistency (整合性)
- 意味合いが似ているが、より広範な文脈で「整合性」全般を指す。
- 意味合いが似ているが、より広範な文脈で「整合性」全般を指す。
- clarity (明快さ)
- 「明確さ」を表し、一貫性というよりは「わかりやすさ」にポイントを置く。
- 「明確さ」を表し、一貫性というよりは「わかりやすさ」にポイントを置く。
- unity (統一性)
- 「まとまり」の強調。意見や要素が一つにまとまっている状態。
- 「まとまり」の強調。意見や要素が一つにまとまっている状態。
反意語 (Antonym)
- incoherence (不整合、支離滅裂)
- 一貫性がなく、論理的筋が通っていない状態。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /koʊˈhɪrəns/ (アメリカ英語), /kəʊˈhɪərəns/ (イギリス英語)
- アクセント (強勢): 第二音節 “-her-” に強勢が置かれます。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い:
- アメリカ英語: /koʊ-/ のように「コウ」の音
- イギリス英語: /kəʊ-/ のように「カウ」「コウ」の中間的ニュアンス
- アメリカ英語: /koʊ-/ のように「コウ」の音
- よくある間違い: 語頭を「コヘアランス」と発音してしまう場合が多いが、実際は「コウヒアランス」や「カウヒアランス」に近い発音となる。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス:
- × “coherance” と綴ってしまう
- ○ “coherence”
- × “coherance” と綴ってしまう
- 同音異義語の混同:
- “coherence” と “cohesion” は似ているが、意味に微妙な違いがあるので要注意。
- “coherence” と “cohesion” は似ているが、意味に微妙な違いがあるので要注意。
- 試験対策:
- TOEICや英検などのビジネス・アカデミック系の長文問題で、「文全体の流れが論理的かどうか」を問う問題で重要なキーワードとして出ることがある。
- TOEICや英検などのビジネス・アカデミック系の長文問題で、「文全体の流れが論理的かどうか」を問う問題で重要なキーワードとして出ることがある。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “co-” + “here” + “-ence” = 「一緒に、ここに、存在する」といったニュアンス
- “co-” は「協力」や「共同」も連想させるので、「複数の要素がくっついている状態」とイメージすると覚えやすい。
- 文章を書くとき自分自身に「Is there coherence in my writing?」と問いかけるなどの学習テクニックもおすすめ。
以上が、名詞 “coherence” の詳細解説です。学術的な文章やビジネス文書での頻度も高い重要単語ですから、一貫性を示したいときに、ぜひ使ってみてください。
密着,,結合
(論理などの)首尾一貫性