元となった辞書の項目
wizard
解説
以下では、英単語 “wizard” を形容詞としてできるだけ詳しく解説します。マークダウン形式でまとめていますので、必要に応じてご参照ください。
1. 基本情報と概要
単語: wizard
品詞: 形容詞 (もともとは名詞としての用法が中心)
意味(英語): exceptionally skilled or excellent
意味(日本語): ものすごく優れている、非常に巧みな
“wizard” はもともと「魔法使い」を指す名詞として有名ですが、形容詞として「非常に優れている」「巧みな」というニュアンスを表すことがあります。口語的で、やや古風・スラングに近い響きもあるため、くだけた場面で使われやすいです。
活用形
- 原形: wizard (形容詞の場合、変化形はなくそのまま使う)
- 名詞形: wizard (魔法使い)、形容詞的に派生して「素晴らしい、見事な」の意味で使われる
- 副詞形: “wizardly” は比較的まれですが、名詞に “-ly” がついて「魔法使いのように上手に」や「魔法的に」のニュアンスを持ちます。
- 同じ語からの品詞転換例:
- 名詞: a wizard at chess (チェスの達人)
- 形容詞: a wizard programmer (すご腕のプログラマー)
- 名詞: a wizard at chess (チェスの達人)
難易度 (CEFR レベルの目安)
- B2 (中上級): 日常会話でもある程度習熟が進んだ学習者が知っていてもおかしくない単語ですが、ややカジュアル・スラング寄りのため必須単語というよりは表現力として身につけておくレベルです。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: “wizard”
- もともと「賢い人」や「魔法使い」を意味する名詞として使われます。
- もともと「賢い人」や「魔法使い」を意味する名詞として使われます。
- 形容詞としては、「卓越した」「とてもすごい」という意味を比喩的に与えられています。
他の単語との関連性
- wizardly (形容詞/副詞): 「魔法使いのような(に)」「巧みに」
- wizardry (名詞): 「魔法、魔術」、また「驚くべき技能」という比喩的意味でも使われる
コロケーションや関連フレーズ(10個)
- a wizard programmer → すご腕のプログラマー
- a wizard musician → 驚くほど巧みな音楽家
- wizard skills → 素晴らしい技能
- wizard technique → 超絶技巧
- absolutely wizard at something → 何かにおいて完全に天才的な
- wizard idea → 素晴らしいアイデア
- perform wizard tricks → 見事な芸当を披露する
- wizard-level performance → 神業レベルの演技/パフォーマンス
- wizard effect → 驚異的な効果
- wizard-like agility → 魔法使いのような(驚異的な)敏捷性
3. 語源とニュアンス
語源
- 中英語の “wysard” から来ており、「賢い(wise)人」という意味が込められています。古くは「魔法使い」を表す名詞で、そこから派生的に「非常に上手い」「不思議なくらいに優れた」という形容詞の用法が生まれました。
ニュアンス
- 形容詞として使う場合は、少しくだけた響きがあり、現代英語では口語的またはスラング的に用いられることが多いです。フォーマルなレポートやビジネス文書ではあまり使用されません。カジュアルな会話や、親しい仲間内で「すごいね!」と褒めるようなシーンに向いています。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞 (wizard) は限定用法で名詞を修飾する形が多いです。
例: “He is a wizard pianist.” (彼は魔法のように上手いピアニストだ) - 本来の名詞用法 (“He is a wizard.”) から派生して、形容詞的に “He is wizard at playing the guitar.” のように名詞を修飾する形など、やや特殊な用法として用いられることもあります。
- ビジネスやフォーマルシチュエーションではあまり使わない点に注意してください。
5. 実例と例文
5.1 日常会話での例文 (3つ)
- “My brother is wizard at solving puzzles; he finishes them in minutes!”
(うちの兄はパズルを解くのがめちゃくちゃ上手くて、数分で終わらせちゃうよ!) - “That cake you baked is absolutely wizard—it tastes divine!”
(あなたが焼いたケーキは本当にすごくおいしいよ――神がかってる味だね!) - “She’s wizard with kids, they all adore her.”
(彼女は子どもの扱いがものすごく上手で、みんな彼女が大好きなんだ。)
5.2 ビジネスシーンでの例文 (3つ)
※ ビジネスで使われるのは稀ですが、カジュアルな職場であれば以下のように使われる例も考えられます。
- “He is a wizard accountant; he saved us thousands in just one quarter.”
(彼は経理の達人で、この四半期だけで数千ドルも節約してくれたよ。) - “Our new designer has wizard skills when it comes to user interfaces.”
(新しいデザイナーはUIデザインで驚異的な腕前を持っています。) - “She’s wizard at negotiating contracts, so we always let her handle the tough deals.”
(彼女は契約交渉が驚くほど上手だから、難しい案件はいつも彼女に任せているんだ。)
5.3 学術的な文脈での例文 (3つ)
※ 学術的文脈ではフォーマル度が高いため、使用はまれですが、あえてクリエイティブな表現として見られる例を示します。
- “The professor is wizard in computational linguistics, having published several groundbreaking papers.”
(その教授は計算言語学の分野で非常に秀でた存在で、いくつもの画期的論文を発表している。) - “She demonstrated wizard proficiency in data analysis techniques during the conference.”
(彼女は学会でデータ分析技法における非常に優れた熟練ぶりを示した。) - “His wizard approach to problem-solving has inspired a new generation of researchers.”
(彼の魔法のように卓越した問題解決手法は、新世代の研究者に大きな影響を与えている。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “expert” (エキスパート): 一般的に「熟練者」を指す、よりフォーマル
- “masterful” (マスタフル): 「巧みな、熟練した」
- “brilliant” (ブリリアント): 「とても優れた、見事な」
- “genius” (ジーニアス): 「天才的な、非常に優れた」
- “outstanding” (アウトスタンディング): 「抜きんでた、すぐれた」
これらはフォーマルな場面でも使いやすい表現です。“wizard” はよりカジュアルで、誉め方としては親しみや冗談めかした印象を与える場合があります。
反意語
- “incompetent” (無能な)
- “unskilled” (未熟な)
- “inept” (下手な)
これらは肯定的な意味を持つ “wizard” の対極にある表現です。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈwɪz.ərd/ (米国英語・英国英語でほぼ同じ)
- アクセント: 最初の音節 “wiz-” に強勢があります。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: わずかに “ərd” (米) と “əd” (英) の発音の違いがありますが、ほぼ同じ。
- よくあるミス: “wizard” の “za” を “s” のように発音して “wiz-sard” のようになるミスが起きがち。
- 正しくは “wiz-ard” のように /z/ の音をしっかり発音します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “wizard” の “a” を “e” にして “wizerd” と書いてしまったりするミス。
- 形容詞用法と名詞用法の混同: “He is wizard.”(形容詞的に「彼はすごく上手い」)はくだけすぎる表現です。たいていは “He is a wizard at something.” と言うか、形容詞的には “He is wizard at something.” として名詞の形をうっかり落とさないよう注意。
- 試験対策: TOEIC や英検など、ビジネスやアカデミック要素に寄った試験では、あまり頻出しません。ただし読解問題で一度出る可能性はあります。あくまでスラング気味の形容詞という認識です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “魔法使い (wizard) はスゴ技を持っている” → そこから「驚くほど巧みな」というイメージ。
- スペリングの中に “wiz” が含まれているので、「ウィズ」→「技(わざ)」と日本語的に音で結びつけて覚えると忘れにくいかもしれません。
- 形容詞で使う際の楽しさ・カジュアルさをイメージして、「すごい・やったね!」感を出す表現だと捉えてみてください。
以上が、形容詞 “wizard” の詳しい解説です。もともとは名詞用法が中心ですが、カジュアルな場面や親しい間柄で「とても優れた・天才的な」というニュアンスを伝えたいときに便利な表現です。少し砕けた響きをもつ点に注意しつつ、創造的な褒め言葉として活用してみてください。
意味のイメージ