元となった辞書の項目
volunteer
解説
1. 基本情報と概要
単語: volunteer
品詞: 動詞 (ほかに名詞としても使われます)
意味(簡潔な英語): to offer to do something freely and willingly without being asked or paid.
意味(簡潔な日本語): 誰かに頼まれたり、お金をもらったりするのではなく、自分の意思で進んで何かを引き受けること。
「ボランティアをする」というイメージで、「自分から進んで行動を申し出る・無償で手伝う」というニュアンスがあります。仕事やコミュニティ活動など、あらゆるシーンで使われる、ややカジュアルにもフォーマルにも使いやすい単語です。
動詞の活用形
- 原形: volunteer
- 三人称単数現在形: volunteers
- 現在進行形: volunteering
- 過去形: volunteered
- 過去分詞形: volunteered
他の品詞としての例
- 名詞: a volunteer(ボランティアに参加する人、志願者)
例) He is a volunteer at the local animal shelter. - 形容詞(rare / 古い用法): volunteer(「志願の」「志願してやる」などの意味で形容詞として使われることがありますが、一般的にはあまり見かけません)
CEFRレベルの目安: B1(中級)
- B1: 日常的な話題についてある程度自信を持って話せるレベル。Volunteerは比較的よく出てくる語なので、日常会話や簡単なビジネスシーンでも使われる。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- volun-: 「意志・意思」を表すラテン語の“voluntas”に由来
- -teer: もともとフランス語「volontaire(自発的な)」からきており、英語では後ろの音部分が「-teer」として残っています
派生語・類縁語
- Volunteerism (名詞): ボランティア精神、ボランティア活動
- Voluntary (形容詞): 自発的な、任意の
よく使われるコロケーション(10個)
- volunteer for an event → イベントに自発的に参加する
- volunteer to help → 助けることを進んで申し出る
- volunteer information → 情報を自主的に提供する
- volunteer one’s time → 時間を無償で提供する
- volunteer at a hospital → 病院でボランティアをする
- volunteer overseas → 海外でボランティア活動をする
- volunteer program → ボランティア・プログラム
- volunteer opportunity → ボランティアの機会
- volunteer as a tutor → チューターとしてボランティア活動をする
- volunteer in the community → 地域社会でボランティアをする
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の“voluntarius”(意思による、自発的な)に由来し、そこからフランス語を経て英語に取り入れられました。もとは「志願兵」の意味もありましたが、徐々に「自発的に何かを引き受ける」という一般的な意味に広がりました。
ニュアンス・使用時の注意点
- 「無償で引き受ける」「自分からすすんで申し出る」という肯定的なイメージをもたらします。
- 口語でも書き言葉でも幅広く使える語ですが、カジュアルというよりは、少しフォーマル・丁寧な響きがあります。
- 「人やコミュニティのために役立つ行動を進んでやる」という含意があるため、相手に好感の持たれる表現です。
4. 文法的な特徴と構文
他動詞としての使われ方
- volunteer + 名詞(行為またはオブジェクト)
例)I volunteered my services to the charity. - 「〜を提供する、〜を申し出る」の感覚
- volunteer + 名詞(行為またはオブジェクト)
不定詞とセットになる構文
- volunteer + to + 動詞
例)I volunteered to organize the event.
- volunteer + to + 動詞
名詞用法との使い分け
- 動詞: “I will volunteer.”(進んで申し出る)
- 名詞: “I am a volunteer.”(志願者 / ボランティアをやる人)
- 動詞: “I will volunteer.”(進んで申し出る)
フォーマル / カジュアルの違い
- フォーマルでもカジュアルでも使えるが、文章で使うときは「自発的に申し出る」というポジティブで丁寧な印象を与えます。日常会話でも自然に使える便利な単語です。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “I decided to volunteer at the local library this weekend.”
(週末に地元の図書館でボランティアすることにしたよ。) - “She volunteered to help me move my furniture.”
(彼女は私の家具の移動を手伝ってくれると申し出てくれた。) - “Why not volunteer at the school festival if you have free time?”
(時間があるなら、学校のお祭りでボランティアしてみたら?)
ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “John volunteered to take on the extra project to help the team.”
(ジョンはチームを助けるため、追加のプロジェクトを進んで引き受けた。) - “Could anyone volunteer for weekend customer support?”
(週末の顧客サポートに志願してくれる人はいますか?) - “I volunteered to represent our department at the conference.”
(私はその会議で私たちの部署を代表することを進んで申し出ました。)
学術的/フォーマルな文脈での例文(3つ)
- “Several students volunteered to participate in the research study.”
(研究調査に参加するために何人かの学生が自発的に申し出た。) - “Participants were asked if they would volunteer additional feedback.”
(参加者は追加のフィードバックを提供してもらえるかどうか尋ねられた。) - “We rely on individuals who volunteer their expertise to support this project.”
(このプロジェクトを支援するために専門知識を提供してくれる個人の自発的な申し出に私たちは依存している。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語(Synonyms)
- offer(提供する)
- 意味合い: 一般的に何かを相手に差し出す。ボランティアの場合とは異なり、有償無償に関わらず使われる
- 意味合い: 一般的に何かを相手に差し出す。ボランティアの場合とは異なり、有償無償に関わらず使われる
- step forward(名乗り出る)
- 意味合い: 人がいないところに自分から進んでやりましょうと言うイメージ
- 意味合い: 人がいないところに自分から進んでやりましょうと言うイメージ
- contribute(貢献する)
- 意味合い: お金や労力などを提供すること。必ずしも自発的/無償というニュアンスとは限らない
- 意味合い: お金や労力などを提供すること。必ずしも自発的/無償というニュアンスとは限らない
- sign up(申し込む)
- 意味合い: イベントやタスクに登録するときに使う表現。volunteerよりは単に応募するだけのイメージ
- 意味合い: イベントやタスクに登録するときに使う表現。volunteerよりは単に応募するだけのイメージ
反意語(Antonyms)
- be forced to do(〜することを強制される)
- refuse(拒否する)
ニュアンスや使い方の違い
- “offer”は状況に応じて、必ずしも無償ではないが、自分の意思で何かを差し出すこと。
- “volunteer”は基本的に無償(または見返り無し)で自発的に働きかけるイメージ。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA)
- 米: /ˌvɑːlənˈtɪr/
- 英: /ˌvɒl.ənˈtɪər/
- 米: /ˌvɑːlənˈtɪr/
- アクセントの位置: 最後の「-teer / -tier」の部分に強勢があります。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い
- アメリカ英語: 「ヴァーランティア」
- イギリス英語: 「ヴォランティア」
- アメリカ英語: 「ヴァーランティア」
- よくある発音ミス
- 「vo-lun-teer」のように真ん中の「lun」を軽く発音しすぎたり、「tiar」の部分を「tie-er」と二音節のように分けてしまうことがありますが、実際は「ティア(tier)」に近い音になります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “volunteer” は “volunter” とよく綴りを間違えやすいので注意。
- 同音異義語との混同: 同じ発音を持つ単語は特にありませんが、“voluntary”と混同してしまうことがあります。“volunteer”は動詞や名詞で、“voluntary”は形容詞。
- 試験対策: TOEICや英検などでも、職場のチームワークシーンや社会・地域活動を問う文脈で登場することが多いです。文法的には“volunteer to do 〜”の形を覚えておくと便利です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源の“voluntas” (ラテン語) = “will”(意志、意思) と関連付けて「自分の意思で進んでやる」というイメージを持つと覚えやすいです。
- スペリングは “volun” + “teer” と区切って覚えるとミスを防げます。
- 「やりたい → Willing → volunteer」という連想で覚えるとよいでしょう。
- 実際にボランティア活動に参加したり、友人の手助けを「I’ll volunteer!」と言って申し出るなど、体験と一緒に覚えると定着しやすくなります。
以上が、動詞「volunteer」の詳細な解説です。ぜひ、自ら進んで行動を申し出る際に、ナチュラルに使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
(…を)自発的にやろうとする,(…に)志願する《+for+名(doing)》
意味(2)
…‘を'自発的に申し出る