最終更新日:2025/09/13

全く,すっかり, 完全に / 終わって / 《米》(通話が)済んで / 《英》(電話が)《…と》つながって《to ...》

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元となった辞書の項目

through

IPA(発音記号)
副詞

全く,すっかり, 完全に / 終わって / 《米》(通話が)済んで / 《英》(電話が)《…と》つながって《to ...》

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解説

副詞 “through” の徹底解説


1. 基本情報と概要

意味(英語・日本語)


  • 英語: “through” (adverb)

  • 日本語: 「通しで」「はじめから終わりまで」「完全に」

「through」は副詞として使われると、「物事を通しで行う」「最初から最後までしっかりやる」といったニュアンスを持ちます。

たとえば「He read the book through.(彼はその本を最初から最後まで通して読んだ)」というように、「最後まできちんと(あるいは徹底的に)」という意味合いです。

品詞


  • 副詞 (adverb)


    • 他に前置詞 (preposition) や形容詞 (adjective) の用法もありますが、ここでは副詞用法に注目します。


活用形


  • 副詞に活用形はありません。スペルは常に “through” です。

他の品詞になったときの例


  • 前置詞: “He walked through the tunnel.”(彼はトンネルを通り抜けた)

  • 形容詞: “The through train goes directly to London.”(直通列車はロンドンへ直行する)

  • 副詞(本トピック): “She read the letter through.”(彼女は手紙を通して読んだ)

難易度(CEFR レベル)


  • B1(中級)レベル程度


    • ある程度基礎単語は習得しており、時制や基本的な前置詞を学習している学習者が、より柔軟に使いこなすと便利なレベルの単語です。



2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • “through” は1語であり、特に接頭語・接尾語が単体で付いているわけではありません。

詳細な意味


  • 副詞としては「通しで」「最後まで」「完全に」といった意味が中心です。

    例: “He stayed up all night and worked through.”(彼は徹夜してずっと作業を続けた)。

よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)


  1. go through (何かを通過する/経験する)


    • 例: “He had to go through a lot of obstacles.”(彼は多くの障害を乗り越えなければならなかった)


  2. read through (通読する)


    • 例: “I read through the engine manual.”(エンジンのマニュアルを通読した)


  3. work through (問題を処理する/乗り越える)


    • 例: “Let’s work through this problem together.”(この問題を一緒に解決していこう)


  4. get through (何とか切り抜ける/通り抜ける)


    • 例: “We managed to get through the crisis.”(私たちは何とか危機を乗り切った)


  5. see through (見抜く)


    • 例: “I can see through your lies.”(あなたの嘘は見抜いている)


  6. pull through (困難を切り抜ける)


    • 例: “He pulled through after the surgery.”(彼は手術を経て回復した)


  7. live through (経験して生き延びる)


    • 例: “They lived through tough times.”(彼らは困難な時代を生き延びた)


  8. go right through (まっすぐ突き進む)


    • 例: “The spear went right through the target.”(槍は標的をまっすぐ貫いた)


  9. sleep through (…の間ずっと寝ている)


    • 例: “I slept through the whole afternoon.”(午後いっぱい寝てしまった)


  10. pass through (通過する)


    • 例: “We passed through several towns on our way.”(道中、いくつもの町を通り過ぎた)



3. 語源とニュアンス

語源


  • 古英語 “þurh” (thurh) に由来し、「~を通して」「突き抜ける」という意味を持つゲルマン祖語系の言葉です。

ニュアンス・使用時の注意


  • 「through」は「完遂」「徹底的」「中を通る」というニュアンスを持ちます。

  • 主に口語でも文書でも幅広く使われます。カジュアルからフォーマルまで、どちらでも通用する語です。

  • 強調のために使う場合はややカジュアル寄りになることがあります。


4. 文法的な特徴と構文

一般的な構文やイディオム


  • “read something through”: 「一通り読む」

  • “see it through”: 「やり遂げる、最後まで見届ける」

  • “browse through”: 「ざっと目を通す」

  • “through and through”: 「完全に、徹底的に」

フォーマル/カジュアル


  • 状況に応じてどちらにも使用可能。

  • “through and through” は会話でも文章でもよく使われるフレーズ。

名詞・動詞などとは異なる、副詞の特徴


  • 副詞としては「どのように行うか」を説明する語として使われます。

    例: “He read the contract through carefully.”(彼は契約書をしっかり最後まで読んだ)

  • 前置詞(“through the tunnel”)や接続表現とは異なるため、文中での役割を見極めることがポイント。


5. 実例と例文

ここでは、副詞的用法に焦点を当て、さまざまな場面での例文を示します。

日常会話(3文)


  1. “I watched the movie through last night without taking breaks.”

    (昨夜、その映画を休憩なしで最後まで観たよ。)

  2. “She read the letter through and burst into tears.”

    (彼女は手紙を通しで読んで、わっと泣き出した。)

  3. “Could you please check it through once more?”

    (もう一度最後までチェックしてもらえますか?)

ビジネス(3文)


  1. “After reading the report through, I have some suggestions.”

    (レポートを一通り読んだ後、いくつか提案があります。)

  2. “We need to go through the contract carefully for any loopholes.”

    (抜け穴がないか慎重に契約書を精査する必要があります。)

  3. “Let’s work through the weekend to meet the deadline.”

    (締め切りに間に合わせるため、週末を通して働きましょう。)

学術的文脈(3文)


  1. “I studied the research paper through to fully understand the methodology.”

    (研究論文を方法論までしっかり読み込んだ。)

  2. “You should read through the entire textbook before starting the assignment.”

    (課題に取りかかる前に、教科書を通読するべきです。)

  3. “The data was analyzed through to confirm its reliability.”

    (データは信頼性を確認するために綿密に分析された。)


6. 類義語・反意語と比較

類義語


  • “fully” (完全に)


    • 「全部を終える、全部を行う」という意味合いで共通する。

    • “He fully read the manual.” / “He read the manual through.”


  • “completely” (完全に)


    • 「すべて終わらせる」といったニュアンスで似ているが、“through” は物理的/比喩的な「通過」「徹底」を含む。


  • “thoroughly” (徹底的に)


    • 「しっかり隅々までやる」という点で近い。

    • ただし “thoroughly” は「注意深く」「きちんと」と強調するニュアンスがやや強い。


反意語


  • “partially” (部分的に)


    • 「途中までしか」「部分的に」という点で “through” の「最後まで」と対立する。


  • “incompletely” (不完全に)


    • “through” と比べると、「最後まで終わらせていない」ニュアンスをもつ。



7. 発音とアクセントの特徴

発音記号 (IPA)


  • アメリカ英語: /θruː/

  • イギリス英語: /θruː/

アクセント・強勢の位置


  • 常に単音節語(1音節)なので、単語全体をやや強めに発音します。

よくある発音の間違い


  • /s/ や /z/ に聞こえるように言ってしまうケース。正しくは無声音の /θ/ (舌を歯の間に軽く挟んで出す音)に注意しましょう。

  • /r/ をしっかり発音すべきところをあいまいにしがち。唇を丸め、母音を引き伸ばして「スルー」ではなく “θruː” と発音するのがポイント。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス


    • “though” (だけど) や “thorough” (徹底的な) との混同。

    • “threw” (throwの過去形) との混同。


  2. 前置詞と副詞の区別


    • “He walked through the park.” → 前置詞 (the park の中を通る)

    • “He walked through.” → 副詞(「最後まで進んだ」など文脈で示す場合)


  3. 短縮形 “thru”


    • 非公式な表記なので、正式な文書では使わないのが一般的。


  4. 試験対策


    • TOEICや英検などで前置詞と副詞の使い分けが問われる可能性あり。

    • スペリングや書き取り問題でよく出題される単語のひとつ。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “Through” のつづり “t-h-r-o-u-g-h” は、一見すると “thoro-” や “throu-” のようにも見え、スペリングミスがよく起こります。

  • “through” は “th + rough”(「荒い」と同じスペリングを含む)と覚えると記憶しやすい場合もあります。

  • 物事を「通して」進むイメージ。「トンネルを貫通する」ような絵を思い浮かべると理解しやすくなります。


以上が副詞 “through” の詳細解説です。文脈によっては前置詞・形容詞などさまざまに形を変える柔軟な単語ですが、副詞用法では「最後まで通して行う」「徹底的にやり遂げる」というニュアンスが鍵となります。ぜひ実践で使ってみてください。

意味のイメージ
through

和英選択問題 / 中級英単語(CEFR-J B1)

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