remark
1. 基本情報と概要
単語: remark
品詞: 動詞 (主に「発言する」「言及する」などの意味)
※同形の名詞もあります: “a remark”(「意見」「コメント」)
意味(英語):
- to say something, especially as a comment or observation about something.
意味(日本語):
- 何かについて「言及する」「気づいたことを言う」という意味です。ちょっとしたコメントや観察結果を口に出すというニュアンスを含みます。「発言する」「コメントする」などと訳せます。
「remark」は誰かの意見に対してちょっと付け足すように言う場面や、会話の合間に一言述べるような場面でよく使われます。フォーマルでもカジュアルでも使えますが、あくまで「一言コメントする」というニュアンスなので、長々とスピーチするイメージではありません。
活用形:
- 現在形: remark
- 過去形: remarked
- 過去分詞形: remarked
- 現在分詞形: remarking
- 三人称単数現在形: remarks
他の品詞への変化例:
- 名詞: (a) remark (「コメント」「発言」)
- 形容詞: remarkable(「注目に値する、驚くべき」)
CEFRレベル目安: B2(中上級)
- B2: 中上級レベルの語彙。ある程度幅広いトピックで会話したり文章を読んだりする際に出てくることが多い語彙です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- re-: もともとは「再び」や「強調」を表す接頭辞。ただし「remark」の場合、古いフランス語由来の “re-” は単に強調の意味合いを持ちます。
- mark: 「印をつける」「気づく」「注意する」を意味する部分。
「mark」に「再び(または強調)」の意味が加わり、「気づいて言う」「指摘する」といったイメージが生まれました。
関連表現・コロケーション(10個)
- make a remark(コメントをする)
- remark on something(何かについて述べる)
- casual remark(何気ないひと言、雑談レベルでのコメント)
- offhand remark(ぶっきらぼうなコメント、軽率な発言)
- significant remark(重要な発言)
- a passing remark(ついでの一言、さりげないコメント)
- remark critically(批判的にコメントする)
- without remark(コメントなしで、言及なく)
- polite remark(礼儀正しいコメント)
- a witty remark(機知に富んだコメント)
3. 語源とニュアンス
「remark」はフランス語の “remarquer” (re + marquer) を経由して英語に入ったとされています。“remarquer” は「再び印をつける」「しっかりと注意して見る」といった意味。同時に、観察して何かを言葉にするというニュアンスが生まれました。
現代英語においては「ふと口に出してコメントする」「指摘する」といった意味で使われます。上品な印象もありますが、日常的にも使われる単語です。書き言葉では「述べる」というフォーマルな雰囲気を出すことができますが、日常会話でも「ふとコメントする」ようなシーンでよく使われます。
4. 文法的な特徴と構文
自動詞 / 他動詞の使い分け
- 他動詞として「(人・物・事)についてコメントする(to remark on/upon...)」
例: She remarked that it was getting late. (彼女は遅くなってきたと言及した) - 自動詞的にも使われる場合があり、その場合は目的語が省略されやすいです。
例: He just remarked out of nowhere. (彼は突然コメントしただけだった)
- 他動詞として「(人・物・事)についてコメントする(to remark on/upon...)」
構文例
- “remark on + 名詞”
- “remark that + 節”
- “remark + 直接話法” (She remarked, “This is so interesting.”)
- “remark on + 名詞”
使用シーン:
- フォーマル: ビジネス文書やスピーチで、発言を引用するときによく使われます。
- カジュアル: 何気ない日常会話の一部として “He remarked that...” と使うことも可能です。
- フォーマル: ビジネス文書やスピーチで、発言を引用するときによく使われます。
5. 実例と例文
日常会話
“She remarked, ‘That dog is adorable!’ and kept walking.”
- 「彼女は『あの犬かわいいね!』とひとこと言って、そのまま歩き続けた。」
- 「彼女は『あの犬かわいいね!』とひとこと言って、そのまま歩き続けた。」
“I noticed him remark on the new menu at the café.”
- 「彼はカフェの新メニューについてコメントしているのに気づいたよ。」
- 「彼はカフェの新メニューについてコメントしているのに気づいたよ。」
“Don’t take it personally; he just likes to remark on everything.”
- 「気を悪くしないで。彼は何にでもコメントしたがる人なんだ。」
ビジネス
“The CEO remarked that the quarterly results were better than expected.”
- 「CEOは四半期の業績が予想より良かったと述べました。」
- 「CEOは四半期の業績が予想より良かったと述べました。」
“Please feel free to remark on any issues during the meeting.”
- 「ミーティング中、何か問題があれば遠慮なくコメントしてください。」
- 「ミーティング中、何か問題があれば遠慮なくコメントしてください。」
“He remarked how the new policy could affect our international clients.”
- 「新しい方針がどのように海外顧客に影響を及ぼすか、彼は言及した。」
学術的・フォーマル
“In his paper, the researcher remarked on the limitations of the current model.”
- 「研究者は論文の中で、現在のモデルの限界について指摘した。」
- 「研究者は論文の中で、現在のモデルの限界について指摘した。」
“Several experts have remarked upon the validity of the experiment.”
- 「複数の専門家が、その実験の妥当性に言及している。」
- 「複数の専門家が、その実験の妥当性に言及している。」
“The professor remarked that the historical significance of the event had long been underestimated.”
- 「教授は、その出来事の歴史的な意義が長らく過小評価されていたと述べた。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- comment(コメントする)
- より一般的に「意見を言う」。ややカジュアル。
- より一般的に「意見を言う」。ややカジュアル。
- note(述べる、指摘する)
- フォーマル。文章での使用も多い。
- フォーマル。文章での使用も多い。
- observe(観察する/述べる)
- ややフォーマルで、慎重に意見を述べる印象。
- ややフォーマルで、慎重に意見を述べる印象。
反意語
- (単純な反意語の設定は難しいですが、あえて挙げるなら)
- ignore(無視する)
- コメントや意見を言わない。
- コメントや意見を言わない。
- keep silent(沈黙を保つ)
- 何も言及しない、という意味合い。
- 何も言及しない、という意味合い。
- ignore(無視する)
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA):
- アメリカ英語: /rɪˈmɑːrk/
- イギリス英語: /rɪˈmɑːk/
強勢(アクセント)の位置:
- 「re-MARK」のように、第2音節 “mark” にアクセントが強く置かれます。
発音時の注意:
- “r” の音はアメリカ英語の場合しっかりと舌を巻くイメージで発音します。
- イギリス英語の場合はそこまで巻き舌にせず「あまり強くない r」で発音します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペル: “remark” は“re + mark” と分解しやすいですが、まれに “remak” などとスペルミスをする人がいます。
- comment との混同: どちらも「コメントする」ですが、“remark” のほうが若干フォーマル、または「少し観察したうえでの発言」を表すニュアンスが強いです。
- TOEIC・英検など試験対策: ビジネスやフォーマルな文脈での使用、またはリスニングで “He remarked that…” のようにサラッと言われる可能性があります。聞き逃さないように注意しましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- re + mark: 「もう一度強調して印に気づく→それについて口にする」とイメージすると覚えやすいです。
- イメージ: 「ちょっとした意見やコメントを言う」感じなので、いきなり長いスピーチをするイメージではありません。
- スペリングのポイント: “remark” の“re”と“mark”をしっかりセットで覚えるとミスしにくいです。
- 語感テクニック: “re” は「再び、強調」、 “mark” は「印をつける」で、「大事だと思ったから声に出した」と覚えると良いでしょう。
以上が「remark」の詳しい解説です。何かに気づいて発言するときにとても便利な動詞ですので、ぜひ会話や文章で活用してみてください。
《remark+that節》〈…である〉‘と'言う,意見(感想)を述べる
…‘に'気付く(notice)
(…について)言う,感想を述べる《+on(upon)+名》