最終更新日:2025/10/06

〈C〉中間 / 媒体 / 《複数形mediaで》マスコミ機関 / 手段

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元となった辞書の項目

medium

名詞

〈C〉中間 / 媒体 / 《複数形mediaで》マスコミ機関 / 手段

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解説

以下では、名詞“medium”について、学習者の方にも分かりやすいよう、できるだけ詳しく解説していきます。


1. 基本情報と概要

英語/日本語での意味


  • 【英語】 “medium”

    ・コミュニケーションや情報伝達の手段・媒体

    ・芸術や表現活動において使用される素材や方法

    ・(霊的な文脈で)霊媒


  • 【日本語】 「媒体」「手段」「(芸術の)材料や方法」「霊媒」などの意味があります。

    たとえば「テレビは情報を伝える媒体だ」「油絵の具は絵画の一つのメディウムだ」というように、何かを伝達したり表現したりする “手段” や “ツール” を表すときに使われます。


品詞・活用形


  • 品詞: 名詞 (countable noun)

  • 単数形: medium

  • 複数形: media(一般的) / mediums(特定文脈、特に“霊媒”の意味などで使われる場合あり)

例:


  • “Television is still a significant medium of communication.”

  • “Many media are used to spread information.”

他品詞化した例


  • 形容詞: “medium” →「中くらいの」、例: “medium size(中くらいのサイズ)”

  • 動詞はありませんが、語幹として “med-” を持つ派生語に “mediate” (動詞、調停する)、 “intermediate” (形容詞/名詞、中間の/中間レベルの人) などがあります。

CEFRレベルの目安: B2(中上級)


  • B2: 会話や文章で多義的に使われる言葉を正しく理解・使用するレベル。

    “medium” は文章や会話だけでなく、学術的、ビジネス的な文脈でも登場することが多いため、B2程度の学習者にとってもしっかり理解しておきたい単語です。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 語源・語幹: ラテン語 “medius”(「中間の」)。

    ラテン語で「真ん中」「中間」を意味する “medius” が変化し “medium” となりました。

関連する派生語・類縁語


  • mediate (動詞): 調停する、中に入る

  • immediate (形容詞): 即時の、直接の

  • intermediate (形容詞): 中間の、(名詞として)中級程度の人

  • median (形容詞/名詞): 中央値の/中央値

10のよく使われるコロケーション(共起表現)


  1. “mass medium” → (マスメディア)

  2. “medium of communication” → (コミュニケーション手段)

  3. “artistic medium” → (芸術的な媒体や手法)

  4. “preferred medium” → (好まれる媒体/優先的に選ぶ手段)

  5. “medium of exchange” → (交換手段、お金など)

  6. “through this medium” → (この媒体を通して)

  7. “in the medium of film” → (映画という媒体において)

  8. “a powerful medium” → (強力な媒体・手段)

  9. “the medium of instruction” → (教授言語・教える手段)

  10. “medium for expression” → (表現手段)

これらのフレーズは特にビジネス文書や学術的な文章、また日常会話でも聞かれることがあります。


3. 語源とニュアンス

語源


  • 先述のとおりラテン語 “medius” = “middle”(真ん中)が由来。

    何かを伝える際、送り手と受け手の「間(中間)」をとりもつ存在としての意味合いを持ちます。

歴史的な使われ方


  • 中世には「霊媒」の意味でも使われ始め、19世紀頃からはモダンなコミュニケーションの道具(テレビ、新聞など)を指す意味でも盛んに使われるようになりました。

特定シチュエーションでの微妙なニュアンス


  • 「霊媒 (spiritual medium)」の文脈では超常的、神秘的なイメージを伴う場合が多いです。

  • ビジネスや学術分野で “medium” が出てくる場合は、どちらかというと「情報やアイデアを伝える手段・手法」という、フォーマルなニュアンスです。

カジュアルかフォーマルか


  • 一般の会話では、「メディウムサイズ」というように “medium” を形容詞で使うほうがカジュアルに聞こえます。

  • 名詞として使うときは、ややフォーマルまたは専門的な響きになることが多いです。


4. 文法的な特徴と構文


  • 名詞 “medium” は通常 可算名詞 です。


    • 複数形は “media” がもっとも一般的ですが、“mediums” も特定の文脈(霊媒など)では使われます。


  • “medium” は他の単語と組み合わせて複合的な意味をもつことが多いです(例: “art medium”, “news medium”).

一般的な構文やイディオム


  • “X is a medium for Y.”


    • 例: “Art is a medium for self-expression.”


  • “serve as a medium”


    • 例: “Social media serve as a medium for public discussion.”


フォーマル・カジュアルな度合いは、前後の文脈や対象のトピックによって変わります。


5. 実例と例文

日常会話での例文


  1. “I prefer texting as my medium of communication with friends.”

    (友達とのコミュニケーション手段としては、テキストメッセージが好きなんだ。)


  2. “Cooking is a great medium for sharing culture.”

    (料理は文化を共有するすばらしい媒体だよ。)


  3. “He claims to be a spiritual medium who talks to ghosts.”

    (彼は幽霊と話せる霊媒だと主張しているんだ。)


ビジネスシーンでの例文


  1. “Email remains an effective medium for official communication.”

    (Eメールは公式なコミュニケーション手段として依然有効です。)


  2. “Our company invests heavily in digital media as the primary medium for marketing.”

    (当社はマーケティングの主な媒体としてデジタルメディアに多額の投資を行っています。)


  3. “We should choose the right medium to reach our target audience more efficiently.”

    (ターゲット層により効率よくリーチするために、適切な媒体を選ぶべきです。)


学術的な場面での例文


  1. “Language can be viewed as the primary medium for shaping human thought.”

    (言語は人間の思考を形づくる主要な媒体と考えられる。)


  2. “Researchers rely on peer-reviewed journals as a credible medium to disseminate findings.”

    (研究者は、査読付きの学術誌を信頼できる成果発表の媒体として利用しています。)


  3. “In visual arts, oil paint has been a preferred medium for centuries.”

    (視覚芸術の分野では、油絵の具は何世紀にもわたり好まれるメディウムです。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語(Synonyms)


  1. “means” (手段)


    • フォーマル度合いはやや高めだが、抽象度が高い。


  2. “channel” (チャンネル・通路)


    • 情報を通す経路というニュアンスを強調したいときに使う。


  3. “vehicle” (伝達手段、媒介)


    • アイデアや意図を運ぶためのツールとしてのイメージ。


  4. “mode” (様式、方法)


    • 特に形式やスタイルを強調するとき。


  5. “method” (方法)


    • もう少し手順的、手法的なニュアンスが強い。


反意語(Antonyms)


  • “end” (終了、終点)

    厳密な反意語ではありませんが、“medium” が「間(中間)」を指すのに対し、「終わり」を表す言葉として対比的に見ることができます。


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA): /ˈmiːdiəm/

  • アクセント(ストレス): 第1音節 “mee-” に強勢があります。

  • アメリカ英語 / イギリス英語:


    • おおむね同じ発音ですが、アメリカ英語だと [ˈmiːdiəm]、イギリス英語でもほぼ同様です。


  • よくある発音ミス: セカンドシラブル “di” を [dʒ] のように発音したり、母音を間違えて “med-” としてしまうことがあるので注意しましょう。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス: “medium” を “mediam” と書いてしまうミス。

  2. 複数形: “media” と “mediums” のどちらを使うか迷うことが多いです。


    • 一般的には “media” が複数形として広く使われますが、霊媒の「medium」の複数形はときに “mediums” と書かれます。


  3. “median” との混同: 数学の中央値などを指す“median”と間違えないようにしましょう。

  4. 資格試験など: TOEICや英検などでは、“media” と “medium” の使い分けや “medium of communication” などのフレーズで出題される可能性があります。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「middle(真ん中)」→「間をとりもつ」イメージ

    “medium” はラテン語の “medius” (中間)から来ています。何かと何かの真ん中をとりもつ『媒体・手段』だと覚えるとイメージがしやすいです。

  • 複数形は “media” が一般的

    混同しやすいところなので、 “medium”→ “media” とセットで意識しましょう。

  • 覚え方の例: “Medi(真ん中) + um(存在)” → 何かを真ん中でつなぐ存在 → “媒体”!


以上が、名詞“medium”の詳細な解説です。いろいろな文脈で出会う単語ですので、ぜひ複数の用例に慣れて、正しく使いこなせるようにしてください。

意味のイメージ
medium
意味(1)

媒介物,媒体

意味(2)

《複数形mediaで》=mass media

意味(3)

手段,方法(means)

意味(4)

(芸術の)表現手段,手法

意味(5)

(動植物がそこで生存し機能を発揮する)環境;(細菌の)培地,培養基

意味(6)

霊媒者

和英選択問題 / 中級英単語(CEFR-J B1)

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