元となった辞書の項目
judge
解説
1. 基本情報と概要
単語: judge
品詞: 名詞(動詞としても使われます)
CEFRレベル: B2(中上級)
- B2(中上級):比較的複雑な文章や議論で理解・使用できるレベルです。
意味(英語)
- A person who has the authority to decide legal cases in a court.
- A person who makes decisions in competitions or who has the expertise to give an opinion on something.
意味(日本語)
- 法廷で訴訟案件を判断し、裁決を下す権限を持つ人。(裁判官)
- 競技やイベントなどで審査・判定を行う人、またはある分野において評価の権威をもつ人。
「judge」という名詞は、法廷などで結論や判決を下す“裁判官”を指すのが一番基本的な意味です。また、コンクールの審査員や、ある特定分野において権威ある判断・評価を下す人を指すときにも使われます。正式な場面(フォーマル)だけでなく、スポーツやコンテストなどのカジュアルな審査場面でも使われる単語です。
活用形
- 名詞なので主に複数形の形に注意します。
- 単数形: judge
- 複数形: judges
- 単数形: judge
他の品詞形
- 動詞: to judge (判断する、評価する)
- 例: “Don’t judge a book by its cover.”(見た目だけで判断してはいけない)
- 例: “Don’t judge a book by its cover.”(見た目だけで判断してはいけない)
- 派生語: judgment/judgement(名詞、判断・判決)、judicial(形容詞、司法の/裁判の)
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- judge は、もともとラテン語の “iūdex” (裁判官) が語源で、英語では中世フランス語を経由して取り入れられました。
- 「直接的な接頭語・接尾語・語幹」は含まれていませんが、語根として “jud-” (法や判断に関する語根)を含んでいます。
派生語や類縁語
- judgment / judgement(名詞): 判断、裁判所の判決
- judicial(形容詞): 司法の、裁判の
- prejudice(名詞): 偏見(pre- “前もって” + jud “判断”)
- adjudicate(動詞): 判決を下す、公判の判定をする
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- “federal judge”
- 連邦裁判官
- 連邦裁判官
- “chief judge”
- 主任裁判官
- 主任裁判官
- “appellate judge”
- 控訴裁判所の裁判官
- 控訴裁判所の裁判官
- “contest judge”
- コンテストの審査員
- コンテストの審査員
- “guest judge”
- ゲスト審査員
- ゲスト審査員
- “judge’s ruling”
- 裁判官の判決
- 裁判官の判決
- “sit as a judge”
- 裁判官として裁く/審理する
- 裁判官として裁く/審理する
- “presiding judge”
- 裁判長
- 裁判長
- “judge’s bench”
- 裁判官席
- 裁判官席
- “judge’s discretion”
- 裁判官の裁量
3. 語源とニュアンス
- 語源: 先述のように、ラテン語の “iūdex” (裁判官) に由来し、古フランス語 “juge” を通じて英語になりました。
- 歴史的使用: 中世ヨーロッパでは教会や王家の権威のもとに裁判官が存在し、その後、近代的な司法制度で“judge”という呼称が一般的に使われるようになりました。
- ニュアンス・注意点:
- 名詞として「審判・審査員」という意味でカジュアルに使われる一方、フォーマルな場面では「裁判官」として法律に則って権威ある判断を下す役職を表します。
- 口語では
Don’t judge me!
(私を批判しないで)などのフレーズでも使われます。
- 名詞として「審判・審査員」という意味でカジュアルに使われる一方、フォーマルな場面では「裁判官」として法律に則って権威ある判断を下す役職を表します。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞 (countable): 可算名詞ですので、複数形 “judges” となります。
- 文法上のポイント:
- “Judge” と “justice” は似ていますが、”justice” は「正義」「司法」「判事(正式な称号としての最高裁判事など)」を意味することもあります。
- 動詞 “to judge” は他動詞で “judge something/someone” の形を取ります(「〜を判断する」)。
- “Judge” と “justice” は似ていますが、”justice” は「正義」「司法」「判事(正式な称号としての最高裁判事など)」を意味することもあります。
イディオムや構文例
- “Be one’s own judge.”
- 自分でしっかり判断する(自己判断する)。
- 自分でしっかり判断する(自己判断する)。
- “Sit in judgment (on/over someone).”
- (他人の行動や業績について)裁く、批評する。
5. 実例と例文
日常会話
- “She was asked to be a judge at her friend’s baking contest.”
- 「彼女は友人のベーキングコンテストの審査員を頼まれた。」
- 「彼女は友人のベーキングコンテストの審査員を頼まれた。」
- “I try not to judge people by their appearance.”
- 「私は人を見た目で判断しないようにしています。」
- 「私は人を見た目で判断しないようにしています。」
- “Don’t be so quick to judge—I might have a good reason.”
- 「そんなに早く決めつけないで。ちゃんとした理由があるかもしれないよ。」
ビジネス
- “The CEO acted like a judge, deciding which project would proceed.”
- 「CEOはまるで裁判官のように、どのプロジェクトを進めるかを決定した。」
- “We invited an external judge to evaluate the startup pitches.”
- 「私たちはスタートアップのピッチを審査するため、外部の審査員を招きました。」
- “Before you judge the new policy, please review the data thoroughly.”
- 「新しい方針を評価する前に、データを十分に見直してください。」
学術的
- “A judge in a supreme court often sets legal precedents.”
- 「最高裁判所の裁判官はしばしば法的判例を確立します。」
- 「最高裁判所の裁判官はしばしば法的判例を確立します。」
- “Legal scholars study the rationale behind a judge’s decision.”
- 「法学者は裁判官の判決の根拠となる論拠を研究します。」
- “The role of a judge in constitutional interpretation is critical to shaping national laws.”
- 「憲法解釈における裁判官の役割は、国家の法律を形成する上で非常に重要です。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- justice (判事・司法)
- 通常は最高裁の判事や司法制度全体を指すことが多い。
- 通常は最高裁の判事や司法制度全体を指すことが多い。
- magistrate (治安判事)
- 地方裁判所での軽犯罪や予備審理を担当する判事を指す。
- 地方裁判所での軽犯罪や予備審理を担当する判事を指す。
- referee (レフェリー)
- スポーツの試合などで裁定を下す審判員。
- スポーツの試合などで裁定を下す審判員。
- arbiter / arbitrator (仲裁人)
- 法廷外での紛争解決において中立の立場で判断を下す人。
反意語 (Antonyms)
- defendant (被告人)
- plaintiff (原告)
「judge」が「裁く側」を示す単語なのに対し、「被告」「原告」は裁かれる側を表す単語です。
類義語との違いとしては、”judge” が一般的かつ公式の立ち位置で法的・権威的な判断を下すニュアンスをもっています。一方で、”referee” はスポーツなど限定的な場面での審判を意味することが多いなど、使用領域が異なります。
7. 発音とアクセントの特徴
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “judje”, “jugde” などと間違えることがあるので、スペルに注意。
- 同音異義語と混同: “judged” と “judged” (「judge」の過去形・過去分詞形) は同音だが、時制をしっかり認識する必要あり。
- 試験対策: TOEIC・英検などでは、裁判や評価に関する長文読解、または、意見を評価する文脈で出題される場合があります。法律的なトピック・審査システムなどの文脈で活用をチェックしておきましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「U」(あなた) が 「D」(決める) するイメージ: “J-U-D-G-E” = 「詰め込まれた情報を元に決断する」と覚えるとよいかもしれません。
- 耳で覚える: 「ジャッジ」という響きを意識して、短い /dʒʌdʒ/ の音を頭にたたき込みましょう。
- ストーリーで覚える: 何かを判定しなければいけない場面(スポーツの審判、オーディションの審査員、法廷の裁判官)を思い浮かべると、単語のイメージをつかみやすいです。
以上が名詞「judge」の詳細です。法廷での「裁判官」から、コンクールやコンテストの「審査員」に至るまで、幅広く「判断を下す人」を表すときに使う便利な単語です。覚えておくと、会話や文章で役立ちます。
意味のイメージ
意味(1)
裁判官,判事
意味(2)
(競技・コンテストなどの)審査員,審判
意味(3)
(…の)鑑定家,目のきく人,(物事の)よしあしの分かる人《+of+名》