exit
以下では、動詞「exit」を、できるだけ詳細に解説します。
1. 基本情報と概要
英単語: exit
品詞: 動詞 (主に自動詞・他動詞両方で使われる)
- 自動詞用法: 「外に出る」「退出する」
- 他動詞用法: 「〜から退出する」「〜を出る」
意味(英語): to go out of or leave a place
意味(日本語): 「外に出る」「退出する」という意味です。何かの場所から出るときや、システムやプログラムから抜けるときなどに使う単語です。日常会話からビジネスシーンまで幅広く使われる、シンプルで便利な動詞です。
活用形:
- 現在形: exit / exits
- 現在分詞: exiting
- 過去形: exited
- 過去分詞: exited
他の品詞形:
- 名詞形: an exit → 「出口」
例) “Use the emergency exit.” (非常口をお使いください)
CEFRレベルの難易度目安: B1 (中級)
- 短い動作や指示を示すシンプルな単語ですが、他の動詞表現と組み合わせることも少なくありません。中級レベルのシーンで頻繁に登場します。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- ex- : 「外へ」「離れて」などの意味を持つ接頭語 (ラテン語由来)
- -it : ラテン語の ire (行く) が変化した形
- したがって、語源的には「外へ行く」というイメージです。
関連表現や派生語
- exit (名詞): 出口
- exist (動詞): 存在する(つづりが似ていますが語源は異なります)
- excise (動詞): 切り取る(ex + cise = 切り離す)
よく使われるコロケーション・関連フレーズ (10個)
- exit the building → 建物から出る
- exit a highway → 高速道路を降りる
- exit the program → プログラムを終了する
- exit the stage → 舞台を退場する
- emergency exit → 非常口
- exit interview → 退職面談
- exit poll → 選挙の出口調査
- exit strategy → (ビジネスや投資の) 撤退戦略
- no exit (sign) → 「出口なし」の標識
- exit ramp → (高速道路の) 出口ランプ
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の “exire” (ex + ire) = “to go out” に由来し、「外へ行く」という意味合いをもっています。
- 英語では16世紀頃から「退場する」「退去する」という意味で使われ始めました。
微妙なニュアンス・使用時の注意
- 文章・口頭の両方で広く用いられますが、「退出する」「出て行く」といった直線的な動作に焦点があります。
- 比較的フォーマルな文脈でも使われますが、カジュアルにも対応できる便利な単語です。
4. 文法的な特徴と構文
自動詞としての用法
“Someone exits (from somewhere).”
例) The students exited from the classroom.- ※「from somewhere」はしばしば省略されます。
他動詞としての用法
“Someone exits something.”
例) The driver exited the highway at the next off-ramp.名詞としての用法
“an exit”: 出口、退場
例) Please find the nearest exit in case of emergency.
フォーマル/カジュアルの使い分け
- ビジネスや報道、更には舞台など、やや正式なニュアンスの文脈で使う機会が多いです。
- カジュアルには “leave” や “go out” を使うほうが自然な場合もありますが、カジュアルでも “exit” は問題なく通じます。
5. 実例と例文
日常会話での例文 (3つ)
- “I’m going to exit the app now, talk to you later.”
(アプリを終了するね、またあとで話すよ。) - “Could you exit the game so I can use the computer?”
(私がパソコンを使いたいから、ゲームを終わらせてくれる?) - “Let’s take that door to exit the theater.”
(あのドアから映画館を出よう。)
ビジネスでの例文 (3つ)
- “Please exit all open programs before installing the new software.”
(新しいソフトウェアをインストールする前に、すべてのプログラムを終了してください。) - “Our company is developing an exit strategy for the failing market.”
(当社は失敗しつつある市場からの撤退戦略を検討しています。) - “After you exit the conference room, don’t forget to turn off the lights.”
(会議室を出たら、電気を消すのを忘れないでください。)
学術的な文脈での例文 (3つ)
- “Participants were instructed to exit the laboratory upon completing the survey.”
(参加者はアンケート用紙に記入し終えたら実験室から退出するよう指示されました。) - “The algorithm ensures that the program exits only when the data is fully processed.”
(このアルゴリズムにより、データが完全に処理されるまでプログラムが終了しないようになっています。) - “Students must exit their research site by 6 p.m. for security reasons.”
(学生は安全上の理由から、午後6時までに研究施設を退出しなければなりません。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- leave (去る)
- よりカジュアルで、幅広い状況で使われる。
- 例) “Let’s leave the room.”
- よりカジュアルで、幅広い状況で使われる。
- depart (出発する, 発つ)
- より形式的、または旅立ちのニュアンスが強い。
- 例) “The train departs from platform 3.”
- より形式的、または旅立ちのニュアンスが強い。
- go out (外へ出かける)
- 日常会話で一般的に使われる表現、単に「出かける」という意味。
- 例) “I’m going out for dinner.”
- 日常会話で一般的に使われる表現、単に「出かける」という意味。
反意語 (Antonyms)
- enter (入る)
- 「出る」と「入る」で対になる基本語。
- 例) “Please enter the office quietly.”
- 「出る」と「入る」で対になる基本語。
7. 発音とアクセントの特徴
IPA発音記号:
- 米: /ˈɛksɪt/ または /ˈɛgzɪt/
- 英: /ˈɛksɪt/ または /ˈɛgzɪt/
- 米: /ˈɛksɪt/ または /ˈɛgzɪt/
アクセント(強勢): 先頭音節 “ex” に強勢があります。
よくある間違い: “egg-zit” のように “ex” を “eg” と発音することがありますが、米音では “egg-zit” も存在し得ます。カタカナで無理に表記すると「エグジット」でも「エクジット」でも、正確には伝わりにくいので注意が必要です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: つづりが短いので間違いは少ないですが、“exist” (存在する) と混同しないように気をつけます。
- 同音/類似音: “except” (〜を除いて) とは綴りも発音も違いますが、母音と子音が似ているため混乱しやすいです。
- 試験対策: TOEICや英検での出題としては “exit strategy,” “emergency exit,” “exit the program” といったフレーズを見かける場合があります。グラフや図を説明する際に「出口の位置を示す」といった形で出てくることもあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “ex-” は「外へ」のイメージ: “export,” “expand,” “exhale” など、外へ出す感覚の単語と関連させて覚えておくといいでしょう。
- 道標の「EXIT」サインを連想: 建物にある「EXIT」という緑や赤の標識をイメージすると、「退出する」「出る」という意味を思い出しやすいです。
- “ex + it” で “外へ行く” の感覚: スペリングを短く分解すると、イメージしやすくなります。
以上が、動詞「exit」の詳細解説です。日常・ビジネス・学術など幅広い場面で役立つ表現ですので、ぜひ覚えて活用してみてください。
退去する,退出する,退場する
立ち去る
(台本のト書きで)退場する