mind
1. 基本情報と概要
単語: mind
品詞: 動詞(他にも名詞としての用法がありますが、ここでは動詞を中心に扱います)
活用形:
- 現在形: mind / minds
- 過去形: minded
- 過去分詞: minded
- 現在分詞: minding
意味(英語): to be bothered by something; to pay attention to something; to care about or object to something
意味(日本語): 「気にする」「注意を払う」「嫌だと思う」「意見を持つ(反対する)」などのニュアンスがあります。
「Do you mind if I…?(…してもいいですか?)」のように、相手の許可を求めるときによく使われます。「I don’t mind.(気にしないよ)」という表現では、「私にとっては問題ないよ」という気持ちを伝えられます。日常会話でもフォーマルな場面でも広く使われる便利な単語です。
CEFRレベル: B1(中級)
- B1(中級)レベルは、日常会話や少し複雑な内容でもある程度理解し、やり取りができる段階を指します。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語・接尾語: 直接的な接頭語・接尾語はありませんが、
- 「remind」(思い出させる)、
- 「mindful」(注意深い)、
- 「mindless」(無思慮な)、
などの形で関連する語が生まれています。
- 「remind」(思い出させる)、
- 語幹: “mind” がそのまま語幹です。
主な派生語や類縁語
- noun: mind(心、精神)
- adjective: mindful(注意深い)、mindless(考えのない)
- verb: remind(思い出させる)
よく使われるコロケーション(10個)
- mind the gap(すき間に注意する)
- mind your step(足元に気をつける)
- never mind(気にしないで)
- do you mind?(いいですか? / 失礼ですが?)
- would you mind ~?(~していただけませんか?)
- mind your manners(マナーに気をつける / 行儀よくする)
- mind your head(頭上注意)
- I don’t mind(気にしない / 嫌ではない)
- mind what you say(言うことに気をつける)
- mind your own business(余計な口出しはしない / 自分のことに専念する)
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語の “gemynd”(記憶・精神)が由来とされ、思考や記憶など「心」にまつわる意味を長らく持ってきました。
- 16世紀頃より「~に注意を払う」「気にする」という動詞用法が一段と定着し、現在に至ります。
ニュアンス
- 「気にする」「嫌だと思う」といった感情的なニュアンスがあるため、相手の意向を尋ねたりする表現としてとても便利です。
- 口語・文章ともによく使われるオールラウンドな単語ですが、「Would you mind... ?」「I don’t mind...」など形式的に丁寧な言い回しとしても使われます。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞/自動詞: 主に 他動詞 として使われ、「何を気にする(object to something)」や「何を注意する(pay attention to something)」の対象が伴います。
例: “Mind the door.”(ドアに気をつけて) - ただし定型表現「I don’t mind.」「Never mind.」は目的語なしで使われることも多いです。
一般的な構文・イディオム
- Would you mind + [動名詞 / if節]?
- Would you mind closing the window?(窓を閉めてもらえますか?)
- Would you mind if I used your phone?(あなたの携帯を使ってもよろしいですか?)
- Would you mind closing the window?(窓を閉めてもらえますか?)
- Do you mind if ~ ?
- Do you mind if I sit here?(ここに座ってもいいですか?)
- Do you mind if I sit here?(ここに座ってもいいですか?)
- I don’t mind + [名詞 / 動名詞].
- I don’t mind waiting.(待つのは嫌ではないよ)
- I don’t mind waiting.(待つのは嫌ではないよ)
- Never mind.(気にしないで / 何でもない) - 会話を打ち切るときなどに使われる。
5. 実例と例文
ここでは使用シーンごとに3つずつ例文を紹介します。
日常会話
- “Do you mind if I turn on the TV?”
(テレビをつけても大丈夫?) - “I don’t mind going out for dinner tonight.”
(今夜外食に行くのは嫌じゃないよ。) - “Never mind. It’s not that important.”
(気にしないで。そんなに重要じゃないから。)
ビジネス
- “Would you mind sending me the updated report by noon?”
(正午までに更新されたレポートを送っていただけますか?) - “Please mind the deadline for the project.”
(プロジェクトの締め切りに注意してください。) - “We need to mind the budget constraints this quarter.”
(今四半期の予算制約を念頭に置く必要があります。)
学術的・フォーマルな文脈
- “Researchers must mind the ethical implications of their studies.”
(研究者は自らの研究がもたらす倫理的影響を気に留めなければならない。) - “Please mind that the conference schedule may change without prior notice.”
(会議のスケジュールは事前告知なしに変更される場合があることに注意してください。) - “We must mind the historical context when analyzing literary works.”
(文学作品を分析する際には、歴史的背景を考慮する必要があります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- care(気にかける)
- 「世話をする」「関心を持つ」のニュアンスが強く、「個人的な感情による面倒見のよさ」を表す場合によく使われる。
- 「世話をする」「関心を持つ」のニュアンスが強く、「個人的な感情による面倒見のよさ」を表す場合によく使われる。
- notice(気づく / 注意を向ける)
- 「見たり聞いたりして気づく」ことに重点が置かれる。
- 「見たり聞いたりして気づく」ことに重点が置かれる。
- pay attention to(注意を払う)
- 行動として「注意を向ける」の意味。
- 行動として「注意を向ける」の意味。
- object to(反対する)
- 「嫌だと思う・反対意見を唱える」のニュアンスが強い。
反意語
- ignore(無視する)
- 「意図的に気に留めない」ことを意味する。
- 「意図的に気に留めない」ことを意味する。
- disregard(軽視する / 無視する)
- 重要だと思わずに考慮しないことを意味する。
「mind」は「気にする」という意味合いを強調し、「ignore」や「disregard」はその逆の、気にしない・無視する感覚を表します。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /maɪnd/
- アクセント: “mind” の1音節ですので、特にアクセントの位置は問題になりませんが、/aɪ/ (アイ) の二重母音が重要です。
- アメリカ英語とイギリス英語での差: 大きな違いはほとんどなく、両者とも /maɪnd/ と発音します。
- よくある間違い: “mined” /maɪnd/(採掘した)や “mint” /mɪnt/ などと混同しないように注意してください。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “mind” を “mide” や “mint” と綴らないように注意。
- 同音異義語: “mined” は過去形・過去分詞(採掘する)の意味で綴りが似ていますが、文脈が全く異なります。
- 熟語表現: 「Would you mind... / Do you mind if...」の構文は丁寧表現としてよく出題されます。TOEICや英検でも応答文として出ることが多いので、「No, I don’t mind.(いいですよ)」=許可の意味になる点に注意が必要です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「mind(心・気持ち)」と覚えれば、そこから派生して「心が気にする」というイメージを持ち、動詞としての「気にする」「注意する」を思い出しやすくなります。
- 「Would you mind...?」=「あなたの心は気にしてしまわないかな?」とイメージすると、相手の許可を丁寧に尋ねる表現だと捉えられます。
- スペリングは「m + in + d」で「心 (in) を囲むイメージ」として覚えるなど、自分なりの連想を使うと定着しやすくなります。
以上が、動詞としての “mind” の詳細解説です。日常からビジネス、学術に至るまで幅広く使える便利な単語なので、例文やコロケーションを参考にしながらぜひ活用してください。
《しばしば命令文で》…‘に'注意する,用心する
…‘の'番をする,世話をする(look after)
〈人,助言など〉‘の'言うことを聞く,‘に'従う
《否定・疑問・条件文で》…‘を'気にする,気にかける,いやだと思う
《疑問文・否定文で》気にする,心配する,いやに思う