元となった辞書の項目
strike
解説
1. 基本情報と概要
英単語: strike
品詞: 名詞 (verb の意味もありますが、ここでは名詞の用法を中心に扱います)
意味(英語・日本語)
- (1) A work stoppage or protest by workers.(労働者によるストライキ)
→ 労働者が何らかの抗議や要求を理由に仕事を止める行為です。主に「ストライキ」として使われます。 - (2) A hit or blow.(打撃、ヒット)
→ 何かに一撃を加える行為や物理的な打撃のことを指す場合もあります。 - (3) In bowling, knocking down all ten pins with one ball.(ボウリングでのストライク)
→ ボウリングで、1投目で全てのピンを倒すことを「ストライク」と呼びます。 - (4) In baseball, a pitched ball that is in the strike zone or that the batter swings at and misses.(野球でのストライク)
→ 野球では、打者が空振りしたり、決められたストライクゾーンに投げられた投球を指します。
「strike」は文脈によって、「ストライキ」「打撃」「ボウリングのストライク」「野球のストライク」など、意味が変わりますが、いずれも“衝突”または“何らかのアクションを起こす”イメージが核になっています。
活用形(名詞)
- 単数形: strike
- 複数形: strikes
他の品詞例
- 動詞: to strike(打つ、衝突する、ストライキを行う など)
- 例: “They decided to strike for better pay.”(彼らはより良い賃金のためストライキを行う決定をした)
- 例: “They decided to strike for better pay.”(彼らはより良い賃金のためストライキを行う決定をした)
- 名詞派生語: striker(ストライキを行う人、サッカーなどで前線を担う“ストライカー”)
CEFRレベルの目安
- B2(中上級): 「社会的な行動やスポーツ用語としての“strike”」を理解するには、比較的幅広い文脈で英語に触れる必要があるためB2レベル程度の難易度です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- strike は特に顕著な接頭語・接尾語を持たない語です。
- 元々動詞 “to strike” があり、同じ形 “strike” が名詞用法として派生し、さまざまな意味につながっています。
派生語・類縁語
- striker(名詞・ストライカー)
- striking(形容詞・人目を引く、印象的な)
- stroke(別単語ですが
strike
に近い綴りではあります。意味は「なでる、脳卒中、筆遣いなど」)
よく使われるコロケーション(10個)
- go on strike(ストライキを行う)
- call a strike(ストライキを呼びかける)
- strike action(ストライキ行動)
- lightning strike(落雷ストライキ:雷による一撃/比喩的に「突然の大打撃」)
- hunger strike(ハンガー・ストライキ)
- air strike(空爆)
- strike vote(ストライキ突入の是非を問う投票)
- strike zone(野球のストライクゾーン)
- strike price(株・オプション取引などで使われる「行使価格」)
- postal strike(郵便局員のストライキ)
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語の “strīcan” に由来し、「なでる、(軽く)打つ、触れる」といった意味を持っていました。のちに「打つ」「衝突する」というニュアンスが強まり、労働ストライキなどの用法に広がりました。
使用時の注意点・ニュアンス
- 「ストライキ」の意味合い:仕事を一時的に止めるという強い抗議手段や要求行動を意味するため、比較的フォーマルかつ大きな影響がある行為として扱われます。ニュースやビジネス文書でよく使われます。
- 「打撃」「一撃」の意味合い:カジュアルな日常会話からスポーツ実況まで幅広く使われます。
- 「野球用語」「ボウリング用語」としては、スポーツやレジャーの文脈でカジュアルに使われます。
4. 文法的な特徴と構文
可算名詞/不可算名詞: 「strike」は可算名詞として扱われます。
- “There were three strikes last month.”(先月は3回のストライキがあった)
- “He got three strikes in bowling.”(彼はボウリングで3回ストライクを出した)
- “There were three strikes last month.”(先月は3回のストライキがあった)
一般的な構文・イディオム
- go on strike: 「ストライキに突入する」
- be on strike: 「ストライキ状態である」
- hit a strike(ボウリングで): 「ストライクを出す」
- strike a balance(動詞フレーズ): 「バランスを取る」※こちらは動詞ですが、表現としてよく目にします。
- go on strike: 「ストライキに突入する」
フォーマル/カジュアル
- 労働ストライキの文脈はビジネスやニュースでフォーマルなニュアンス。
- スポーツや日常の打撃描写だと比較的カジュアル。
- 労働ストライキの文脈はビジネスやニュースでフォーマルなニュアンス。
5. 実例と例文
(A) 日常会話での例文
- “I heard there’s a bus strike today, so we might have to walk.”
(今日バスのストライキがあるらしいから、歩かないといけないかも。) - “He got a lucky strike in bowling and won the game!”
(彼はボウリングでラッキーなストライクを出して勝ったよ!) - “The sudden strike of thunder scared me!”
(突然の雷の一撃が怖かった!)
(B) ビジネスでの例文
- “Our union announced a 24-hour strike to protest the wage cuts.”
(私たちの組合は、賃金削減に抗議するための24時間ストライキを発表しました。) - “Negotiations have broken down, so a strike seems likely next week.”
(交渉が決裂したため、来週ストライキがありそうです。) - “The strike caused major delays in production and shipping.”
(ストライキにより、生産や出荷に大幅な遅れが生じました。)
(C) 学術的な文脈での例文
- “The history of labor strikes reflects social and economic transformations in the 20th century.”
(労働ストライキの歴史は、20世紀における社会的・経済的変容を反映している。) - “In geology, the term ‘strike’ also refers to the direction of a rock layer.”
(地質学では、「strike」という語は地層の走向を指すこともある。) - “Researchers examined how prolonged strikes impact industrial growth.”
(研究者たちは、長期化するストライキが産業の成長にどのように影響を与えるかを調査した。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- walkout(ウォークアウト)
- 従業員が職場を「歩いて出て行く」形の抗議行動
- 「ストライキ」とほとんど同義だが、ややカジュアルな響きがある
- 従業員が職場を「歩いて出て行く」形の抗議行動
- work stoppage(ワーク・ストッページ)
- 「仕事を止める」行為で「ストライキ」の丁寧な表現として使われる
- 「仕事を止める」行為で「ストライキ」の丁寧な表現として使われる
- protest(プロテスト)
- 広い意味での「抗議」。ストライキだけでなくデモ・集会など多様な形態を含む。
- 広い意味での「抗議」。ストライキだけでなくデモ・集会など多様な形態を含む。
反意語
- (明確な一語の反意語はありませんが)“return to work”(職場に復帰する)や“resume work”(仕事を再開する)などがストライキ解除を表す反意的な動きと言えます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /straɪk/
- アクセントの位置: 「一音節語」なので、語頭の “str-” から全体にかけて発音し、母音 “ai” がはっきり聞こえます。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: ほとんど同じ発音です。わずかにイギリス英語のほうが “r” の巻き舌が弱い程度です。
- よくある間違い: “i” の部分を短音にして “strick” のように発音してしまうこと。正しくは “ai” と二重母音で発音します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: strick, strik などと書き間違えないようにしましょう。
- 動詞との混同: “strike” は名詞でも動詞でも使われるため、文脈によって役割をしっかり見分ける必要があります。
- 他の単語との混同: “stroke” と似たスペリングですが、意味は大きく異なります。
- 試験対策: TOEICや英検などでは労働問題や労使交渉の文脈でニュース文などに登場することがあります。スポーツの話題(ボウリングや野球)でも目にする可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「ボウリングのストライク」をイメージすると、すべてのピンを“一気に”倒すイメージが生まれ、何かを“打ち砕く”流れから労働者が一斉に職場を離れる“ストライキ”につなげて考えると記憶しやすいです。
- スペルは “S + TR + IKE”。“アイク”と伸ばす二重母音に注意することで発音と綴りがリンクします。
- 勉強テクニックとして、ニュース記事やスポーツ中継を観る際に “strike” がどのように使われているかさらにチェックしてみると習得が早いでしょう。
以上が、名詞 “strike” の詳細な解説です。文脈によって労働ストライキやスポーツの意味などに多岐にわたるため、ぜひ場面に注意しながら使い分けてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
ストライキ
意味(2)
(野球で)ストライク
意味(3)
(金鉱・石油などの)掘当て;大もうけ
意味(4)
功撃,(特に)航空攻撃 空襲