元となった辞書の項目
cooker
解説
1. 基本情報と概要
単語: cooker
品詞: 名詞 (device noun)
意味 (英語): A device or appliance used for cooking food.
意味 (日本語): 調理に使う機器や装置のことを指します。オーブンやコンロなど、一体型で「料理をするための装置」を表します。イギリス英語でよく使われ、アメリカ英語では主に“stove”や“oven”などを用います。
「キッチンにある『料理用の装置』全体」を表すときに使われる単語です。イギリス英語寄りのニュアンスをもつ点に注意しましょう。
- 活用形: 名詞なので規則的な活用形はありませんが、複数形は “cookers” となります。
- 他の品詞形: 主に “cook” (動詞「料理する」、または名詞「料理人」) との関連が挙げられます。動詞 “cook” の派生として“cooker”が生まれたわけではなく、別の名詞として独立しています。
CEFRレベル目安: A2 (初級)
→ 日常生活で使う単語ですが、特にイギリス英語圏で多用されるため、初級~中級レベルで覚えておくと便利です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成:
- 語幹 “cook” + 接尾語 “-er”
- “cook” は 「料理をする」という動詞/名詞。(ただし “cooker” は独立した名詞として扱われる)
- “-er” は「〜する人・もの」を意味する接尾語ですが、ここでの “cooker” は「人」ではなく「もの(装置)」の意味で使われています。
- “cook” は 「料理をする」という動詞/名詞。(ただし “cooker” は独立した名詞として扱われる)
派生語や類縁語:
- cook (v./n.) – 料理する/料理人
- cooking (n.) – 料理(行為・工程)
- cookery (n.) – 料理術、調理法(ややフォーマル/イギリス英語で使われやすい)
よく使われるコロケーション・関連フレーズ (10例)
- pressure cooker(圧力鍋)
- rice cooker(炊飯器)
- slow cooker(スロークッカー/煮込み用調理器)
- electric cooker(電気式のコンロまたは調理器)
- gas cooker(ガスコンロ)
- cooker hood(換気扇付きのレンジフード)
- multi-cooker(多機能調理機)
- cooker switch(コンロ用スイッチ)
- built-in cooker(ビルトインタイプのコンロ・オーブン)
- induction cooker(IH調理器)
3. 語源とニュアンス
語源:
- “cook” + “-er” という語形成に基づきます。もともと「料理する人」を意味しうる形ですが、語源的に「装置」を指す用法が定着しています。
歴史的背景:
- イギリス英語では、オーブンやストーブが一体型の設備を “cooker” と呼ぶ習慣が長く続いています。また、現代では電気式・ガス式・IH式など、さまざまなバリエーションの“cooker”が存在します。
微妙なニュアンスや使用時の注意点:
- イギリス英語で “cooker” はごく一般的ですが、アメリカ英語では “stove” や “range” を使うのが主流です。同じ単語でもイギリス英語の感覚で使うときは “cooker” で通じますが、アメリカでは “cooker” は炊飯器など特定の調理器を示す印象もあります(ただしアメリカでも「圧力鍋」= “pressure cooker” は一般的)。
カジュアルかフォーマルか:
- キッチン用語としてはどちらでも使われますが、あまりフォーマル/文語的というよりは日常的に用いる単語です。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞:
- 可算名詞です。個々の調理器具として数えることができます。例: one cooker / two cookers
- 可算名詞です。個々の調理器具として数えることができます。例: one cooker / two cookers
- 一般的な構文:
- “I got a new cooker last week.”
- “This cooker is very efficient.”
- “We installed a gas cooker in the new kitchen.”
- “I got a new cooker last week.”
- イディオム:
- 動詞 “cook” を用いたイディオムは多いですが、“cooker” そのものを使ったイディオムはあまりありません。ただし “pressure cooker” が文字通りの圧力鍋の意味だけでなく、「重圧のかかった状況」を比喩的に表すフレーズとして使われる場合があります。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “We replaced our old cooker with a new electric one.”
(古いコンロを新しい電気式のものに買い替えたんだ。) - “My cooker broke down, so I can’t make a proper meal tonight.”
(コンロが壊れちゃって、今夜はちゃんとしたご飯が作れないわ。) - “Do you have a rice cooker? I want to make sushi rice.”
(炊飯器ある? お寿司用のご飯を炊きたいんだけど。)
(2) ビジネスシーンでの例文
- “Our catering business invests in high-quality cookers to ensure efficiency.”
(うちのケータリング事業は効率を保証するために高品質の調理器具に投資しています。) - “We need a demonstration of how this commercial cooker works before purchasing.”
(購入前にこの業務用コンロがどう動くか実演してもらう必要があります。) - “The cooker in our office kitchen isn’t functioning properly; please call maintenance.”
(オフィスのキッチンのコンロがちゃんと動かないので、メンテナンスを呼んでください。)
(3) 学術的/専門的な文脈での例文
- “The pressure cooker significantly reduces cooking time by trapping steam under high pressure.”
(圧力鍋は高圧下で蒸気を閉じ込めることで、調理時間を大幅に短縮する。) - “Most cookers today are designed with energy efficiency in mind.”
(今日の調理器具の多くは、省エネを考慮して設計されている。) - “Our study compares the energy consumption of induction cookers and gas cookers.”
(私たちの研究は、IH調理器とガスコンロのエネルギー消費量を比較しています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語:
- stove(ストーブ、加熱調理台、主にアメリカ英語)
- イギリス英語で使う場合もありますが、暖房用の「ストーブ」と混同することがあるため注意。
- oven(オーブン)
- 「オーブン」部分のみを指す単語。クッキングトップとは別の意味で使われることが多い。
- 「オーブン」部分のみを指す単語。クッキングトップとは別の意味で使われることが多い。
- range(レンジ/調理器具の総称、アメリカ英語)
- コンロとオーブンが一体型になったものなど、総合的な調理設備を指す。
- コンロとオーブンが一体型になったものなど、総合的な調理設備を指す。
- stove(ストーブ、加熱調理台、主にアメリカ英語)
反意語:
- 特に明確な反意語はありませんが、「調理しない機器(冷蔵庫:fridge/refrigerator)」など、対比的なキッチン機器を挙げることはできます。
ニュアンスの違い:
- “cooker” はイギリス英語で「調理器全体」を漠然と示しやすい。
- “stove”/“range” はアメリカ英語で主流。
- “oven” は焼く機能、内部空間を強調する場合。
- “cooker” はイギリス英語で「調理器全体」を漠然と示しやすい。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈkʊk.ər/ (イギリス英語), /ˈkʊk.ɚ/ (アメリカ英語)
- アクセント(強勢): 最初の “cook” の部分に強勢が来ます。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い:
- 母音の発音が微妙に異なることがあります。特に語尾の “-er” がイギリス英語では「ア」音(非巻き舌)、アメリカ英語では巻き舌気味になる。
- 母音の発音が微妙に異なることがあります。特に語尾の “-er” がイギリス英語では「ア」音(非巻き舌)、アメリカ英語では巻き舌気味になる。
- よくある発音ミス:
- “cook” と区別がつかなくなることがありますが、“cook” /kʊk/ に “-er” /-ər/ が加わるイメージで発音します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “cooker” を “cooker*r*” と重ねてしまったり、“coocker” のように o を重ねてしまう間違いが時々あります。
- 同音異義語との混同: “cooker” と同じ発音をする単語はあまりありませんが、動詞 “cook” とごっちゃにして「料理する人」の意味と誤解しがちです。
- 試験対策:
- TOEICや英検などではあまり頻出単語ではありませんが、イギリス英語表現として出題されることがあります。特に「イギリス英語とアメリカ英語の違い」に関連して問われる可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージ: “cook” (料理する) + “-er” (〜するもの) と捉えて、「料理をするためのもの(装置)」というイメージを持つと覚えやすいです。
- 覚え方のコツ:
- アメリカ英語で「コンロ」は “stove” なのに、イギリス英語では “cooker” がよく使われる、という違いをセットで覚えると混乱しにくいでしょう。
- “pressure cooker” は「圧力(をかけて料理する)装置」とつなげるなど、機能を連想すると語感をつかみやすいです。
- アメリカ英語で「コンロ」は “stove” なのに、イギリス英語では “cooker” がよく使われる、という違いをセットで覚えると混乱しにくいでしょう。
以上が名詞 “cooker” の詳細な解説です。イギリス英語中心の単語であることを意識し、アメリカ英語との使い分けを覚えておくと便利です。
意味のイメージ
意味(1)
料理用電気(ガス)器具
意味(2)
《英》(焼いたり煮たりする)料理用果物