最終更新日:2025/02/25
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その熊は木に登っています。

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元となった辞書の項目

bear

動詞

《しばしば受動態で》(子)を産む / 〈花〉をつける,〈実〉を結ぶ / 〈重さ〉を支える / 《通例否定構文で》をがまんする,をこらえる / 《文》 を運ぶ / 《副詞を伴って》《…の》方向にある

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解説

1. 基本情報と概要

英単語: bear

品詞: 動詞 (ただし、「クマ」を意味する名詞“bear”も存在しますが、ここでは動詞として取り上げます)

意味(英語・日本語)


  • 英語: to carry, to endure, to produce, or to give birth

  • 日本語: 「運ぶ・負担する」「耐える」「生み出す」「(子供を)産む」などを意味します。

「bear」は、「ある重みや責任を抱えて持ち運ぶ」「困難を耐える」といったニュアンスで使われるほか、「果実や実りをもたらす」「子供を産む」といった意味でも使われます。文脈によって大きく意味が変わるため、注意が必要です。

活用形


  • 原形: bear

  • 過去形: bore

  • 過去分詞: borne/born


    • 「産む」という文脈では、しばしば “born” を使います (例: She was born in Tokyo.)

    • 「支える、耐える」の文脈では、しばしば “borne” を使います (例: The cost was borne by the company.)


他の品詞


  • bear (名詞): クマ


    • 例: The bear hibernates in winter.


  • adjective や副詞形: 直接的な形容詞・副詞はありません。ただし、派生表現として “bare” (形容詞: 裸の) がありますが、スペル・意味ともに異なるので注意が必要です。

CEFRレベル


  • B2 (中上級) 〜 C1 (上級)


    • 「bear」は複数の意味や熟語表現があり、上級者レベルや文脈理解が求められるため、このあたりのレベルと考えられます。



2. 語構成と詳細な意味

「bear」は古英語から来ている単語で、はっきりした接頭語や接尾語を持ちません。

ただし、“be-” の部分が接頭語のようにも見えますが、語源としてはそういう形ではありません。

派生語・関連語


  1. bearing (名詞): 態度、関連、方位などの意味を持つ

  2. bearable (形容詞): 耐えられる、我慢できる

  3. unbearable (形容詞): 耐えられない

  4. forbear (動詞): 差し控える、我慢する

  5. overbear (動詞): 威圧する、圧倒する

コロケーション(共起表現)10選


  1. bear responsibility


    • 責任を負う


  2. bear the cost


    • 費用を負担する


  3. bear fruit


    • 実を結ぶ(成果が出る)


  4. bear in mind


    • 心に留める、覚えておく


  5. bear a grudge


    • 恨みを抱く


  6. bear witness


    • 証言する


  7. bear the consequences


    • 結果を受け止める


  8. bear the pain


    • 苦痛に耐える


  9. bear with someone


    • (人に)我慢する、(人の言動を)大目に見る


  10. bear the burden


    • 負担を担う



3. 語源とニュアンス

「bear」は古英語 “beran” に由来し、「運ぶ」「支える」「産む」という意味をもっていました。歴史的に、人や物を支えたり運んだりする行為と、結果として何かを“もたらす”ニュアンスが含まれています。


  • ニュアンス:


    • 「無理やりでも責任や重荷を担う」といった、重みを感じさせる表現になります。

    • 「子供を産む」ではより生物学的・公式な響きがあり、日常会話で直接的に「産む」という表現をするときは “give birth” のほうが一般的です。


  • 使用上の注意点:


    • 口語・文章どちらでも使われますが、特に「責任を負う」という文脈ではビジネスやフォーマルな文書でもよく登場します。

    • 「bear with me」は口語でも丁寧な言い回しとして使われますが、意味は「(ちょっとの間)我慢して待ってください」というニュアンスです。



4. 文法的な特徴と構文


  • 他動詞 (transitive): 「~を耐える」「~を運ぶ」「~を産む」といった意味では目的語が必要。

    例: “She bears a heavy responsibility.”

  • イディオム・一般的な構文


    1. bear in mind: 「心に留める」

    2. bear witness (to …): 「(~に)証言する」

    3. bear (something) out: 「~を裏付ける、証拠だてる」

    4. cannot bear: 「~に耐えられない」


  • 可算・不可算: 動詞なので数えられる/数えられないの区別はありません。

  • 使用シーン:


    • フォーマル: “bear responsibility,” “bear the cost”

    • カジュアル: “bear with me for a second”



5. 実例と例文

日常会話での例文 (カジュアル)


  1. “Can you bear with me while I find my wallet?”


    • ちょっと財布を探す間、待っていてもらえる?


  2. “I can’t bear the noise any longer!”


    • この騒音にはもう耐えられないよ!


  3. “Please bear in mind that the store closes early today.”


    • お店は今日早く閉まるから、その点を覚えておいてね。


ビジネスシーンでの例文 (よりフォーマル)


  1. “We must bear the cost of this project if we want to move forward.”


    • このプロジェクトを進めたいなら、私たちが費用を負担しなければなりません。


  2. “All team members bear responsibility for meeting the deadline.”


    • すべてのチームメンバーが納期を守る責任を負っています。


  3. “Please bear in mind the guidelines when drafting the report.”


    • レポートを作成するときは、ガイドラインを忘れないようにしてください。


学術的な文脈での例文 (論文や学会など)


  1. “The data bear out our initial hypothesis on climate change.”


    • そのデータは、気候変動に関する当初の仮説を裏付けています。


  2. “These results bear significant implications for future research.”


    • これらの結果は、今後の研究に重要な示唆を与えます。


  3. “Many theories have been borne out by new experimental evidence.”


    • 多くの理論が新しい実験結果によって裏付けられています。



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. endure (耐える)


    • ニュアンス: 肉体的/精神的苦痛に耐える。よりフォーマルな印象。

    • 例: “He endured the pain for hours.”


  2. tolerate (我慢する)


    • ニュアンス: ある状況・行為を渋々受け入れる。社会的・文化的な許容のニュアンスが強い。

    • 例: “She won’t tolerate any disrespect.”


  3. carry (運ぶ)


    • ニュアンス: 物理的に物を運ぶ。抽象的には責任を「担う」というイメージにも使われる。

    • 例: “They carried the boxes upstairs.”


反意語


  • avoid (避ける)


    • 「負担や責任を負う」の反対は「責任や負荷を回避する」のイメージになります。

    • 例: “They tried to avoid all responsibility.”



7. 発音とアクセントの特徴


  • IPA (イギリス英語): /beə(r)/

  • IPA (アメリカ英語): /ber/

  • アクセントは一音節の単語なので強勢は “bear” 全体にあります。

  • よくある発音間違い:


    • “bare” (/beər/ or /ber/) とよく混同されますが、実際には同音です。ただし意味が全く異なるので文脈で区別する必要があります。スペルを間違えないように注意しましょう。


  • イギリス英語では [ɛə] と少し伸ばすような発音になることがあります。アメリカ英語では [eər] に近い音になることが多いです。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “bear” と “bare” を混同しがち。「裸の」を意味する“bare”とは意味がまったく違うので注意。

  • 同音異義語: “bear” (耐える・クマ) と “bare” (裸の) は発音がほぼ同じですが、スペリングと意味が違います。文脈と綴りで区別する必要があります。

  • TOEIC/英検などでの出題傾向:


    • 「複数の意味を持つ動詞(多義語)」として、書き換え問題や穴埋め問題になりやすい。

    • 「bear fruit」「bear in mind」などのイディオム形式で問われることも多いです。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「クマ(bear)」が“重たい荷物を背負って耐えるイメージ” と紐づけると「耐える」「負担する」と覚えやすいかもしれません。

  • スペルの違いを覚えるコツ: 「bear」は“ear (耳)”を含んでいる → 「耳をすませて“耐える/運ぶ”」と連想するとヒントになるかも。

  • 長文読解やリスニングで “bear in mind” や “cannot bear” が出やすいので、イディオムや慣用句ごと覚えておくのもおすすめです。


以上が、動詞「bear」の詳細な解説です。複数の意味をしっかり区別し、文脈に応じて使い分けられるように練習してみてください。

意味のイメージ
bear
意味(1)

《通例否定構文で》〈物事が〉…‘に'ふさわしい,‘の'価値がある

意味(2)

(語源は、「重みに耐えて運ぶ」)

意味(3)

《しばしば受動態で》〈子〉'を'産む

意味(4)

〈花〉'を'つける,〈実〉'を'結ぶ;〈利子など〉'を'生む

意味(5)

〈重さ〉'を'支える,‘に'耐える;〈物〉'を'載せている

意味(6)

〈義務・責任など〉'を'負う,負担する;〈罰など〉'を'受ける,こうむる

意味(7)

《文》…'を'運ぶ,持って行く,連れて行く

彼はその重いスーツケースを空港まで運ばなければならなかった。

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意味(8)

〈情報・うわさなど〉'を'伝える,広める

意味(9)

〈力など〉'を'与える,提供する

意味(10)

〈武器・紋章など〉'を'身につけている,帯びている

意味(11)

〈ある性質・特徴〉'を'示す,持っている

意味(12)

〈ある感情〉…'を'心にいだく,持つ

意味(13)

《副詞[句]を伴って》…'を'押す,突く

意味(14)

《副詞[句]を伴って》(…の方に)向く,進む《+toward+

意味(15)

《副詞[句]を伴って》(…の)方向(位置)にある

意味(16)

子を産む;実を結ぶ

意味(17)

…に向かって努力する

意味(18)

…にぐっと押し寄せる

意味(19)

《通例否定構文で》〈人が〉…'を'がまんする,こらえる

英和例文問題 / 基礎英単語(CEFR-J A2)

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