元となった辞書の項目
banking
解説
1. 基本情報と概要
英単語: banking
品詞: 名詞 (不可算名詞)
意味(英語): The business or service of a bank, involving activities like managing money, offering loans, and handling financial transactions.
意味(日本語): 銀行業や金融サービスのこと。銀行が行う資金管理、貸し出し、取引などの総称です。ビジネスや経済、日常の金融サービスで使われる単語です。
- 「banking」は、銀行が提供するサービスや金融取引全般を指します。日常的な“お金を預ける・引き出す”という動作から、ビジネスの資金調達や投資に関わる銀行業務のすべてを含む、少し専門的な文脈で使われることが多いです。
活用形(一例)
- 「banking」は名詞形のため、単数形で使われる(不可算名詞)。
- 動詞としての「bank」(お金を預ける、取引する)の場合、活用形は以下のとおりです:
- 原形: bank
- 三人称単数現在形: banks
- 現在分詞: banking
- 過去形・過去分詞: banked
- 原形: bank
他の品詞例
- banker (名詞): 銀行家
- bank (動詞): 預ける、銀行と取引する
CEFRレベル目安: B2(中上級)
- 「banking」は日常生活にとどまらず、金融やビジネスの場面で使う単語なので、やや専門用語寄りのレベルになります。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- bank + -ing
- bank:銀行、または(動詞として)資金を銀行に預ける
- -ing:動作や行為を表す接尾語
- bank:銀行、または(動詞として)資金を銀行に預ける
「banking」は、銀行が行う業務やサービスの総称を指す名詞として機能します。
派生語・類縁語
- bank (名詞/動詞): 銀行、預金する
- banker (名詞): 銀行家
- bankbook (名詞): 通帳
- banking sector (名詞フレーズ): 銀行業界
- investment banking (名詞フレーズ): 投資銀行業務
コロケーション・関連フレーズ(10個)
- online banking(オンラインバンキング)
- mobile banking(モバイルバンキング)
- retail banking(小売銀行業務)
- corporate banking(法人銀行業務)
- investment banking(投資銀行業務)
- banking industry(銀行業界)
- banking services(銀行サービス)
- private banking(プライベートバンキング)
- offshore banking(オフショアバンキング)
- central banking(中央銀行業務)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「bank」はイタリア語の「banco」(ベンチ、両替商の台)に由来すると言われ、ヨーロッパ中世に両替商や金貸しがベンチに座って取引したことが背景にあります。
- そこから英語の「bank」となり、さらに行為を表す「-ing」がついて「banking」となりました。
ニュアンス
- 「banking」はビジネス寄りの用語で、比較的フォーマルな文脈でも使われます。
- お金を扱う厳密なプロセスと、組織としての銀行業務を指すため、やや堅い印象です。
- 日常会話でも「I need to do some banking.(銀行で用事を済ませないと)」のように口語的にも使われますが、ビジネス文書などでも幅広く用いられます。
4. 文法的な特徴と構文
不可算名詞としての使い方
- a banking, bankings とは言わず、単純に「banking」を使います。
- 「the banking industry」のように定冠詞とともに使われる場合があります。
- a banking, bankings とは言わず、単純に「banking」を使います。
一般的な構文
- do some banking: 銀行でいくつかの用事をする(口語)
- engage in banking: 銀行業務に従事する(ややフォーマル)
- do some banking: 銀行でいくつかの用事をする(口語)
イディオム
- 「bank on...」とは別物(これは動詞の「bank」のイディオム“頼りにする”)であり、「banking」とは文法的に異なります。
- 「banking」自体はイディオムというより、「banking on something」と混同しやすいので注意です。
- 「bank on...」とは別物(これは動詞の「bank」のイディオム“頼りにする”)であり、「banking」とは文法的に異なります。
フォーマル / カジュアル
- フォーマル:corporate banking, bank regulations など、ビジネスや公的文書
- カジュアル:I have some banking to do this afternoon.(銀行でやる事がある)
- フォーマル:corporate banking, bank regulations など、ビジネスや公的文書
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文(3例)
- I’m going out to do some banking. Do you need me to deposit anything for you?
- (ちょっと銀行に用事を済ませに行くけど、何か預けておくものある?)
- (ちょっと銀行に用事を済ませに行くけど、何か預けておくものある?)
- Online banking is so convenient; I rarely visit the bank anymore.
- (オンラインバンキングはとても便利で、もうほとんど銀行に行かないよ。)
- (オンラインバンキングはとても便利で、もうほとんど銀行に行かないよ。)
- I have to set up mobile banking on my phone before traveling abroad.
- (海外に行く前に、スマホでモバイルバンキングを設定しなくちゃ。)
(2) ビジネスシーンでの例文(3例)
- Our firm specializes in investment banking for tech start-ups.
- (当社はテック系スタートアップ向けの投資銀行業務を専門としています。)
- (当社はテック系スタートアップ向けの投資銀行業務を専門としています。)
- The company’s board is discussing a shift in banking policies to expand overseas.
- (その企業の取締役会は、海外進出を拡大するために銀行取引方針の変更を検討しています。)
- (その企業の取締役会は、海外進出を拡大するために銀行取引方針の変更を検討しています。)
- Before signing the contract, we reviewed the regulations in the banking sector.
- (契約に署名する前に、銀行業界の規制を確認しました。)
(3) 学術的・専門的文脈での例文(3例)
- Recent studies in international banking suggest stricter capital requirements reduce systemic risk.
- (国際銀行業務の最新の研究では、より厳しい自己資本規制がシステミックリスクを減らすと示唆しています。)
- (国際銀行業務の最新の研究では、より厳しい自己資本規制がシステミックリスクを減らすと示唆しています。)
- The conference on sustainable banking drew academics and financial experts from all over the world.
- (持続可能な銀行業務に関する会議には、世界中から学者や金融の専門家が集まりました。)
- (持続可能な銀行業務に関する会議には、世界中から学者や金融の専門家が集まりました。)
- Digital transformation in banking continues to evolve with advancements in AI and blockchain technology.
- (AIやブロックチェーン技術の進歩に伴い、銀行業務のデジタル改革は進化し続けています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
finance (ファイナンス)
- 銀行業務だけでなく、資金管理や投資、証券など財務全般を広く包含します。
- 「banking」は「銀行業務」にフォーカスしている点が異なります。
- 銀行業務だけでなく、資金管理や投資、証券など財務全般を広く包含します。
financial services (金融サービス)
- 銀行業務だけでなく、保険や証券などさまざまな金融関連サービスを含むより広い概念です。
banking industry (銀行業界)
- 「banking」よりも「産業全体」という文脈で使われる表現。
反意語
- 「banking」の明確な反意語は存在しませんが、強いて挙げるなら以下のような概念が対比される場合があります。
- cash-only transactions (現金オンリーの取引)
- barter system (物々交換)
- cash-only transactions (現金オンリーの取引)
これらは、銀行を介さない取引システムとして、金融機関を利用しない形態をイメージさせます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈbæŋ.kɪŋ/
- アメリカ英語 (AE) / イギリス英語 (BE) 共に大きな差はなく、アクセントは最初の「bæŋ」の部分に置かれます。
- 「bank」と発音するときの /æ/ は口を少し縦に開いて言うアメリカ英語特有の母音です。
- よくある間違いは「バンキング」とカタカナに引きずられて /bəŋ/ や /bɑːŋ/ のように発音することです。/æ/ (アとエの中間音) に注意してください。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- 「bancking」や「backing」と間違えやすいですが、「banking」はbank + ingです。
- 同音異義語との混同
- 「banking」と「bunking」はまったく別(bunking=寝泊りする、 bunk bedなど)。
- 動詞の“bank on”と名詞の“banking”を混同しないように注意。
- 「banking」と「bunking」はまったく別(bunking=寝泊りする、 bunk bedなど)。
- 試験対策
- TOEICやビジネス英語の試験などでは、“banking services”や“online banking”などの熟語として登場しやすいです。
- 金融関連の資料を読む際に重要な語彙です。
- TOEICやビジネス英語の試験などでは、“banking services”や“online banking”などの熟語として登場しやすいです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「bank + ing」で「銀行がしていること全部」というイメージで覚えるとわかりやすいです。
- 「お金を預けるbank+行為のing」として捉えれば、「銀行関連の用事や業務全般」だと思い出しやすいでしょう。
- 豚の貯金箱やATMを思い浮かべて、「お金を扱う部門」としてセットでイメージするのもおすすめです。
以上が名詞「banking」の詳細解説です。銀行や金融分野に携わる英語学習者には必須の単語ですので、しっかり押さえておきましょう。
意味のイメージ
意味(1)
銀行業務(経営)