元となった辞書の項目
pal
IPA(発音記号)
解説
以下では、名詞「pal」について、学習者向けに丁寧に解説していきます。
1. 基本情報と概要
▷ 英語・日本語の意味
- 英語: pal → friend, buddy
- 日本語: 友だち、仲間、相棒
「相手を親しみを込めて呼ぶときに使う、カジュアルな言い方です。日常会話で“Hey, pal!”のように声をかけると、フレンドリーな響きがあります。」
▷ 品詞
- 名詞 (noun)
▷ 活用形
名詞なので、単数形は「pal」、複数形は「pals」になります。
例: one pal / two pals
▷ 他の品詞形
「pal」という語は、動詞として「to pal with (someone) / pal around with (someone)」というくだけた表現(仲良くする、つるむ)で使われることがあります。
- 例: I used to pal around with him in college. (大学時代は、よく彼とつるんでいました)
▷ CEFRレベル
- B1 (中級)
「“pal”は日常会話でよく耳にする言葉ですが、スラングやカジュアル用法に近いので、英語学習歴が少し進んでから自然に使いこなせる語彙といえます。」
2. 語構成と詳細な意味
▷ 語構成
「pal」は短い語で、特筆すべき接頭語や接尾語はありません。そのまま一語で「友だち」を意味する名詞です。
▷ 他の単語との関連性・派生語
- pal around (動詞句): 「一緒につるむ」「仲良く一緒に過ごす」
- pen pal: 「文通友だち」
- gal pal: 「女友だち」をくだけた言い方(“gal + pal”)
▷ よく使われるコロケーション・フレーズ(10個)
- best pal → 一番の仲良し
- old pal → 昔からの友だち
- childhood pal → 幼なじみ(子どもの頃の友だち)
- work pal → 仕事仲間・職場の友だち
- pen pal → 文通友だち
- cyber pal → ネット上の友だち
- pal of mine → 私の友だち
- lifelong pal → 一生の友だち
- “Hi there, pal!” → 「やあ、友よ!」というカジュアルな挨拶
- pal around with ~ → ~と仲良く過ごす
3. 語源とニュアンス
▷ 語源
「pal」は19世紀頃に英語に入ったとされ、ロマ語(ジプシー語)の「phral(兄弟)」が一つの起源といわれています。そこから「友だち」を指すカジュアルな呼称として定着しました。
▷ ニュアンスや使われ方
- 非常にカジュアルな表現で、ややくだけた響きがあります。
- 口語で使われることが多く、フォーマルな文章やビジネス文書にはあまり適しません。
- 「buddy」「mate」「dude」に近いフランクさを持ち、相手との親密さを示します。
4. 文法的な特徴と構文
▷ 一般的な構文
- “(someone) is my pal.” → 「(誰々)は私の友だち」
- “Hey, pal, how are you?” → 呼びかけとして使う
▷ イディオム・口語表現
- “to pal around with (someone)” → 「(誰か)と仲良くやる」「(誰か)と行動をともにする」
- “to make pals” → 「友だちになる」
▷ 名詞としての可算・不可算
- 可算名詞です。(1人の友だち→a pal、2人以上→pals)
▷ フォーマル/カジュアルの違い
- フォーマル: あまり使われません。丁寧な文書では「friend」が一般的。
- カジュアル: 日常会話や親しい間柄で相手を呼ぶのに有効。
5. 実例と例文
▷ 日常会話での例文 (3つ)
- “Hey, pal! Long time no see!”
→ 「やあ、元気?久しぶりだね!」 - “I’m meeting an old pal from high school tomorrow.”
→ 「明日、高校時代の友だちに会うんだ。」 - “Thanks, pal. You really helped me out today.”
→ 「助かったよ、ありがとう。今日は本当に助けてもらった。」
▷ ビジネスシーンでの例文 (3つ)
(※ ビジネスの場面ではあまり使わない方が無難ですが、親しい同僚とのカジュアルなやり取りとして)
- “Let’s grab lunch, pal. We need a break.”
→ 「ランチ行こうよ、相棒。ちょっと休憩が必要だね。」 - “My pal in accounting told me about that new policy.”
→ 「経理の友だちに、その新しい方針のことを聞いたんだ。」 - “He’s been my pal since we started this company.”
→ 「会社を立ち上げたときからの仲間だよ。」
▷ 学術的/フォーマルな文脈では
フォーマルなレポートや論文ではほぼ使いませんので、あえて例文は控えます。会話文の引用などに出てくる程度です。
6. 類義語・反意語と比較
▷ 類義語 (synonyms)
- friend (友だち)
- 一般的・フォーマルでもOK
- 一般的・フォーマルでもOK
- buddy (仲間、相棒)
- 砕けた響き。アメリカ英語でよく使われる
- 砕けた響き。アメリカ英語でよく使われる
- mate (友だち、同僚)
- イギリス英語圏でよく使われる
- イギリス英語圏でよく使われる
- chum (仲間)
- やや古い響きのスラング
→ “pal”はややカジュアルでフランクな呼びかけ的ニュアンスを含みます。一方、“friend”は最も一般的でフォーマルシーンでも使えるなど、使用場面が広いです。
▷ 反意語
- “stranger” (見知らぬ人)
- “enemy” (敵)
- “opponent” (対戦相手)
「“pal”自体に強い対義語はありませんが、意味的に相手がまったくの他人や敵という方向性で対比できます。」
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /pæl/
- アメリカ英語・イギリス英語ともに「パル」と、ほぼ同じ発音です。
- アメリカ英語・イギリス英語ともに「パル」と、ほぼ同じ発音です。
- 強勢(アクセント): 1音節語のため、特に強勢の位置差異はありません。
- よくあるミス: /pel/のように「ぺル」となりがちですが、正しくは「パル」と「æ」の音を意識しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- 「pal」はあくまでもカジュアルなスラング寄りの表現なので、フォーマルなスピーチやビジネス文章には不向き。
- スペリングミス: 「pall」と間違えないように注意。ちなみに「pall」は動詞で「退屈させる、うんざりさせる」などの別単語。
- 同音異義語: 類似した音の単語はあまりありませんが、発音を「pale (青白い)」と混同しないように。
- TOEICや英検などでは、リスニングやフレーズ選択肢に登場することがたまにあります。意味を知らないと文脈で推測がやや難しい場合があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「pal」は「パッと友だちを呼ぶ感じ」が由来、とイメージすると覚えやすいです。
- 「buddy」や「dude」などと同じ感覚で、「p」の音で始まる気軽な呼びかけ、として音感に注目すると覚えやすいでしょう。
- Flashcardsに「pal → 友だちや仲間と楽しく談笑しているイラスト」を描いておくとイメージが定着しやすくなります。
以上が、名詞「pal」の詳細解説です。カジュアルな場面やフランクな呼びかけで使ってみてください。普段から英語の映画やドラマを観るときに、“Hey, pal!”などのフレーズがどのタイミングで使われるか意識すると、自然な使い方が身につきます。
意味のイメージ
意味(1)
《話》友達,仲間,親友
意味(2)
(…と)仲よくなる《[up]with+名》