最終更新日:2025/11/17

〈U〉(形・動作などの) 優雅さ / 《…する》思いやり, 親切《to do》

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元となった辞書の項目

grace

名詞

〈U〉(形・動作などの) 優雅さ / 《…する》思いやり, 親切《to do》

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解説

以下では、英単語 “grace” をできるだけ詳しく解説します。マークダウンを用いて書きますのでご参照ください。


1. 基本情報と概要

単語: grace

品詞: 名詞 (動詞や形容詞形など、他の品詞もあり)

意味(英語と日本語)


  • 英語: “grace” generally means elegance, politeness, or a kindly manner. It can also refer to goodwill or divine favor in a religious context.

  • 日本語: 「優美さ」「気品」「礼儀正しさ」、あるいは宗教的文脈では「神の恵み」として使われます。

「grace」は、上品さや優雅さ、あるいは謙虚で温かい態度を表すときに使われる単語です。また、キリスト教圏では「神の恩寵」や「神の恵み」という宗教的な意味も持ちます。丁寧さや優しさを表現するときに用いられます。

活用形

名詞には直接的な活用形はありませんが、下記のように他の品詞の形があります:


  • 動詞形: grace(“~に優美さを与える”、“栄誉を与える” など)

    例: “She graced the event with her presence.”

  • 形容詞形: graceful(優雅な)

    例: “She is a graceful dancer.”

※「graceful」は名詞 “grace” に -ful が付いた形容詞です。

CEFR レベル

“grace” は日常会話だけでなく宗教的文脈など幅広く使われるため、B2(中上級)程度と考えられます。


  • A1: 超初心者

  • A2: 初級

  • B1: 中級

  • B2: 中上級 ← 対象

  • C1: 上級

  • C2: 最上級


2. 語構成と詳細な意味

接頭語・接尾語・語幹


  • この単語は、接頭語や接尾語が明確に分かれる構成ではありません。“grace” そのものが語幹としての役割を持っています。

他の単語との関連性(派生語・類縁語)


  • graceful (形容詞): 優雅な

  • disgrace (名詞・動詞): 不名誉、恥辱 / 恥をかかせる

  • gracious (形容詞): 丁寧な、親切な、上品な

よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)


  1. “the grace of God” — 神の恵み

  2. “with grace” — 優美に、上品に

  3. “fall from grace” — 恩寵を失う、不興を買う

  4. “in someone’s good graces” — ~の気に入られている

  5. “a grace period” — 猶予期間

  6. “social grace(s)” — 社交マナー

  7. “to say grace” — 食前のお祈りをする

  8. “comport oneself with grace” — 上品に振る舞う

  9. “show grace under pressure” — プレッシャー下で優雅さ(落ち着き)を保つ

  10. “move with grace” — 優雅に動く


3. 語源とニュアンス

語源


  • ラテン語の “gratia”(好意、恩寵)に由来し、中世フランス語の “grace” を経て英語に取り入れられました。

歴史的背景


  • キリスト教では「神の恩寵(神が与えてくれる無償の恵み)」という意味で長く使われてきました。現代では宗教的意味合いに限らず、「洗練」「優雅」「礼儀正しさ」を指す場合が多いです。

注意点


  • “grace” はカジュアルな会話でも使われますが、特に宗教的コンテクストではフォーマル寄りの響きを持ちます。

  • 「神の恩寵」を強調したい場合は、宗教的・ややフォーマルな場面で使われることが多いです。

  • 「優雅さ」や「洗練さ」を表す場合は日常会話やビジネスシーンでも使えます。


4. 文法的な特徴と構文


  • 可算・不可算: “grace” は基本的に不可算名詞(数えられない名詞)として扱われることが多いですが、「祈り(感謝の祈り)=a grace」として可算名詞的に使われる用法もまれに見られます。

  • 一般的な構文:


    • “have the grace to do something”

    • 例: “He had the grace to apologize for his mistake.”(きちんと謝罪する礼儀をわきまえていた)

    • “fall from grace”

    • 例: “He fell from grace after the scandal.”(スキャンダル後、名声を失った)



5. 実例と例文

日常会話での例文(3つ)


  1. “She always speaks with such grace and kindness.”

    (彼女はいつもとても上品で優しい口調で話します。)

  2. “Could you say grace before we eat?”

    (食事の前にお祈りをしてくれませんか?)

  3. “I admire the grace with which he handled the conflict.”

    (彼がその対立を上品に対処する様子に感心しました。)

ビジネスシーンでの例文(3つ)


  1. “We want our spokesperson to address the public with grace and confidence.”

    (私たちは、報道官が優雅かつ自信をもって大衆に対応することを望んでいます。)

  2. “Having social graces can be a big advantage in networking.”

    (社交マナーを身につけていると、人脈作りに大きな利点があります。)

  3. “He gave a speech that was filled with grace and professionalism.”

    (彼のスピーチは優雅さとプロらしさにあふれていました。)

学術的な文脈(3つ)


  1. “The concept of grace is pivotal in many theological discussions.”

    (神の恩寵という概念は、多くの神学的議論で中心的役割を担っています。)

  2. “In analyzing Renaissance art, the depiction of grace is a central theme.”

    (ルネサンス美術を分析する際、優美さの表現が中心的なテーマとなります。)

  3. “The philosophical discourse around ethical grace has evolved over centuries.”

    (倫理的な恩寵についての哲学的議論は、何世紀にもわたって発展してきました。)


6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. elegance(エレガンス): 上品さ、優雅さ


    • 「grace」とほぼ同じ「優雅さ」を表しますが、物事や動作の洗練度に焦点を当てるニュアンスが強いです。


  2. charm(チャーム): 魅力、愛嬌


    • 「grace」と似ていますが、より「惹きつける魅力」や「愛嬌」の要素が強いです。


  3. refinement(リファインメント): 洗練、上品


    • 「grace」よりも「洗練度」「完成度」に焦点がある言葉です。


反意語


  1. clumsiness(不器用): 優雅さの反対


    • 動作や立ち居振る舞いに優雅さが感じられない様子


  2. disgrace(不名誉 / 恥辱): 名誉を失わせること


    • 「恩寵」を失う、または「不名誉状態」を示す



7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA): /ɡreɪs/

  • アメリカ英語もイギリス英語も基本的に同じ発音です。

  • アクセント: 1音節の単語なので、「grace」の “gra” の部分に自然に強勢があります。

  • よくある発音上の間違い: “greys” と似た音ですが、“g-r” と母音をはっきり発音する必要があります。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルのミス: “grace” を “graice” や “gris” などと誤記しないように注意。

  2. 動詞と名詞の混同: “to grace someone with something” と「grace(恩寵、優美さ)」の使い分けに注意。

  3. 同音異義語: “grays”(灰色の複数形)と混同する可能性。スペリングと文脈をよく確認しましょう。

  4. 試験対策: TOEIC や英検などでは、「飾る」「優雅さ」「神の恵み」のいずれの意味でも出題される場合があります。文脈から意味を判断しましょう。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “grace” は「優雅に“踊る”バレリーナのイメージ」を思い浮かべると覚えやすいかもしれません。

  • スペルも短く、「g」+「race」と覚えるとシンプルです。「レースのように繊細で美しい」イメージを連想させる方法もあります。

  • 宗教的文脈では「神の恵み」を意味すると覚えると、キリスト教的な言葉としての使い方も理解しやすくなります。


以上が名詞 “grace” の詳細な解説です。日常会話からフォーマルな文脈、宗教的文脈まで幅広い意味合いを持つため、文脈に応じて使い分けるとよいでしょう。

意味のイメージ
grace
意味(1)

〈U〉(形・動作などの)優雅さ,洗練

意味(2)

〈U〉〈C〉食前(食後)の短い祈り

意味(3)

〈U〉(…する)思いやり,親切《+todo》

意味(4)

〈U〉恩恵,恩典;猶予,(特に負債などの)支払い猶予

意味(5)

《複数形で》(人の)美点,長所,魅力

意味(6)

〈C〉《G-》《Your,His,Herを伴って》閣下,閣下夫人

意味(7)

〈U〉(神の)恩ちょう,恵み

意味(8)

《the Graces》(ギリシア神話の)美の三女神

和英選択問題 / 基礎英単語(CEFR-J A2)

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