最終更新日:2025/11/19

〈他〉〈ある金額〉がかかる / (物事が)…を犠牲にさせる /

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元となった辞書の項目

cost

動詞

〈他〉〈ある金額〉がかかる / (物事が)…を犠牲にさせる /

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解説

1. 基本情報と概要

英語の意味: “to cost” = “to require payment or expenditure for something”

(何かを手に入れたり行ったりするために、お金や労力などの支払いを必要とすること)

日本語の意味: 「(お金や労力などが)かかる」「~の費用が必要になる」

「この品物を買うためにはいくらかかる」「ある行動の代償としてどれだけ払わなければならない」という場面で使われます。費用のみならず、時間や労力といった「支払い(犠牲)」を表すニュアンスも含むことがあります。


  • 品詞: 動詞 (Verb)

  • 活用形:


    • 原形: cost

    • 過去形: cost

    • 過去分詞形: cost


※ 不規則動詞で、原形・過去形・過去分詞形がすべて同じ形です。


  • 他の品詞形:


    • 名詞 “cost” : 「費用」「経費」「代償」

    • 例: “The cost of living is rising.” (生活費が上がっている)


  • CEFRレベル: A2(初級)~B1(中級)の範囲


    • A2(初級): 基本的な日常会話でお金や値段を話すときによく使われる

    • B1(中級): より複雑な文脈(コスト管理やビジネス)でも使える



2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 語幹: cost


    • 接頭語や接尾語を特に伴わない、比較的短い動詞です。


関連語や派生語


  • costly (形容詞): 「高価な」「大きな代償を払う」

    例: “That was a costly mistake.”

  • cost-effective (形容詞): 「費用対効果が高い」

    例: “We need a cost-effective solution.”

よく使われるコロケーション(共起表現)やフレーズ10選


  1. cost (someone) an arm and a leg

    (人に)非常に高い費用がかかる

  2. cost a fortune

    大金がかかる

  3. cost a pretty penny

    かなりのお金がかかる

  4. cost of living

    生活費

  5. cost analysis

    コスト分析

  6. at all costs

    どんな犠牲を払っても、必ず

  7. hidden costs

    隠れた費用

  8. it won’t cost a dime

    ほとんど(または全く)お金がかからない

  9. cost reduction

    コスト削減

  10. cost estimate

    見積り(費用見積もり)


3. 語源とニュアンス

語源:


  • 中英語「costen」や古フランス語「couster」、さらにラテン語「constare(=一緒に立つ、価値がある)」が元になっています。

  • 歴史的には「あるものを得るために(立ち)合わせて必要なもの(代償)」という意味を持つようになりました。

ニュアンス:


  • 「値段がかかる」という表面的な意味だけでなく、「犠牲を払う」「努力が必要になる」という意義を含む場合もあります。

  • カジュアルにもフォーマルにも広く使われますが、ビジネス文書で使うときは「費用がどのくらい見込まれるか」を客観的・事務的に指すことが多いです。


4. 文法的な特徴と構文


  • 他動詞: “cost” は基本的に他動詞として使われ、目的語を取ります。

    例: “This book costs 10 dollars.”(この本は10ドルします)

  • SV + O + O型(S = 主語, V = 動詞, O = 目的語)

    例: “It cost me 50 dollars to fix the car.”(その車を修理するのに50ドルかかった)

  • 過去形・過去分詞形がいつも “cost”なので、時制に注意が必要です。

  • イディオム:


    • “at all costs” = 「どんな手段を使っても」「ぜひとも」

    • “cost (someone) dearly” = 「(人に)大きな犠牲や損失をもたらす」



5. 実例と例文

A. 日常会話での例文(3つ)


  1. “How much does this sandwich cost?”

    (このサンドイッチはいくらですか?)

  2. “It only cost me a dollar to buy this pen.”

    (このペンを買うのに1ドルしかかからなかったよ。)

  3. “Taking a taxi might cost more, but it’s faster.”

    (タクシーだとお金が余計にかかるかもしれないけど、その分早いよ。)

B. ビジネスシーンでの例文(3つ)


  1. “Implementing the new system will cost the company a significant amount of money.”

    (新しいシステムを導入するには、会社にかなりの費用がかかるでしょう。)

  2. “Could you estimate how much it would cost to hire a consultant?”

    (コンサルタントを雇うのにどのくらい費用がかかるか、見積もりをお願いできますか?)

  3. “We must carefully evaluate the cost before moving forward with the project.”

    (プロジェクトを進める前に、費用を慎重に評価しなければなりません。)

C. 学術的・専門的な文脈での例文(3つ)


  1. “Conducting large-scale clinical trials can cost millions of dollars.”

    (大規模な臨床試験を行うには、数百万ドルもの費用がかかる可能性があります。)

  2. “An inefficient resource allocation can cost a country its competitive advantage.”

    (非効率的なリソース配分は、国の競争力を失わせることにつながる。)

  3. “Selling these products at a lower price might cost us our profit margin.”

    (これらの商品を安価で売ると、利益率を失う可能性がある。)


6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. charge(請求する)


    • 「請求する」側の目線に近い。 “The store charges $5 for shipping.”


  2. require(必要とする)


    • お金以外にも時間や労力などを含め、もう少し広い意味で「必要とする」のニュアンス。


  3. price(値付けする)


    • 主に商品の値札にフォーカス。「価格を設定する」という意味で使う。


  4. run (someone) X / set (someone) back X (口語表現)


    • “That car repair will run you about $500.” / “It will set you back about $500.” のように口語で「~の出費になる」のニュアンス。


反意語


  • “earn” 「稼ぐ」


    • お金が入ってくる側のアクション。 “cost” が「支払い」を必要とするなら、 “earn” は「収益」を得る。



7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号 (IPA):


    • 【米語】/kɔːst/ または /kɑːst/ に近い発音

    • 【英語(イギリス)】/kɒst/


  • アクセント:


    • 一音節の単語なので、音節の先頭にストレスが来る感覚で発音します。


  • よくある発音ミス:


    • “coast”(/koʊst/ コウスト)と混同して発音してしまうこと。母音をしっかり区別しましょう。



8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルの混同: “coast”(海岸)や “cast”(投げる)とスペルが似ているので混同しやすいです。

  • 過去形・過去分詞形の扱い: “cost” と “costed”


    • 通常、過去形・過去分詞形は “cost” で不変です。

    • ただし、経理・会計用語で「原価計算をする」意味で “costed” が使われる特殊な用法もあります。一般的な「〜がかかった」の意味では “cost” を使います。


  • TOEICなどの試験: 金額やコスト計算の穴埋め問題でよく登場します。時制に合わせた形(S + cost, cost + O など)に引っかからないよう注意してください。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「コストがかかる」と日本語でも言うように、英語でも “cost” は非常によく使う単語です。

  • 過去形・過去分詞形が変わらないので、時制によって変化しないことをイメージで覚えましょう。「コスト計算はいつでも同じ」と覚えると楽かもしれません。

  • “at all costs” (どんな犠牲を払っても)という強調表現を併せて覚えると、印象に残りやすいです。


上記を参考に、“cost” の意味・使い方・文法を身につければ、日常会話からビジネスまで幅広く応用できます。ぜひ繰り返し英作文やリスニングで慣れてみてください。

意味のイメージ
cost
意味(1)

〈品物が〉〈ある金額〉‘が'かかる,'を'要する

意味(2)

〈物事が〉…'を'犠牲にさせる,失わせる

意味(3)

〈仕事など〉‘の'手間(原価)を計算する

和英選択問題 / 基礎英単語(CEFR-J A2)

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