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chemical
解説
1. 基本情報と概要
単語: chemical
品詞: 形容詞 (また、名詞としても使われるが、ここでは形容詞として解説)
意味 (英語): relating to or involving chemistry or chemicals
意味 (日本語): 化学に関する、化学的な、または化学薬品に関わる
「chemical」は、「化学的な」「化学薬品に関係する」という意味を表す形容詞です。化学反応や化学物質など、科学分野の文脈でよく使われます。
活用形
- 形容詞: chemical
- 副詞形: chemically (「化学的に、化学的な方法で」の意味)
- 名詞形: chemical (「化学物質」や「薬品」の意味で使われる)
他品詞の形
- 名詞: chemical → 「(個々の)化学薬品、化学物質」の意味
CEFRレベルの目安: B2 (中上級)
- A1: 超初心者 → 日常会話で使わない専門用語。
- A2: 初級 → 日常会話で多用されない。
- B1: 中級 → 学校の理科や化学の授業で耳にする機会が増える。
- B2: 中上級 → 科学分野の文献やニュースなどで自然に理解が必要。
- C1: 上級 → 専門文書やアカデミックな文脈で深い理解が求められる。
- C2: 最上級 → 高度な専門家レベルでの活用。
2. 語構成と詳細な意味
- chem-: 化学 (ギリシア語の“khemeia”に由来する語根)
- -ical: 「〜の性質をもつ」「〜的な」を表す形容詞化の接尾語
派生語・類縁語
- chemist (名): 化学者
- chemistry (名): 化学
- chemical reaction (フレーズ): 化学反応
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- chemical reaction → 「化学反応」
- chemical compound → 「化合物」
- chemical element → 「元素」
- chemical process → 「化学的過程」
- chemical property → 「化学的性質」
- chemical formula → 「化学式」
- chemical bond → 「化学結合」
- chemical warfare → 「化学戦」
- chemical industry → 「化学工業」
- chemical hazard → 「化学物質の危険性」
3. 語源とニュアンス
- 語源: “chemical”は、もともとギリシア語で「錬金術」を指す “chēmeia” またはアラビア語の “al-kīmiyā(錬金術)” に由来し、それが中世ラテン語“alchimia”を経て英語に入ったものとされています。
- 歴史的使用: 化学の分野がまだ「錬金術」として扱われていた時代から派生した言葉であり、のちに化学そのものを指すようになりました。
- ニュアンス: 「化学的な」というと専門分野の響きがあり、科学的・理系的なニュアンスが強いです。文章で使う場合はアカデミックやテクニカルな文脈が多く、口語では「chemical stuff(化学的なもの)」のようにカジュアルに使うこともありますが、どちらかというと科学的なトピックでよく使われます。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞としての使い方
- 名詞の前に置いて「化学的な」「化学に関する」という意味を修飾します。たとえば “chemical substance” (化学物質)。
- 名詞の前に置いて「化学的な」「化学に関する」という意味を修飾します。たとえば “chemical substance” (化学物質)。
- 名詞 (複数形: chemicals) の場合
- 化学薬品や物質を指します。可算名詞として「(個々の)化学薬品」「化学物質」を数える時に使われます。
- 化学薬品や物質を指します。可算名詞として「(個々の)化学薬品」「化学物質」を数える時に使われます。
- 副詞 chemically
- “Chemically treated water” (化学的に処理された水) や “chemically modified” (化学的に改変された) などのように使われます。
- “Chemically treated water” (化学的に処理された水) や “chemically modified” (化学的に改変された) などのように使われます。
一般的な構文
- “Subject + be + chemical.” → あまり文そのものだけでは使わないが、たとえば “This substance is chemical in nature.” など。
- 名詞を修飾する際は “chemical + 名詞” で表現されます。
5. 実例と例文
日常会話での例 (カジュアル)
- “Be careful with those cleaning products; they have strong chemical scents.”
- 「その掃除用品には気をつけて。強い化学的なにおいがあるから。」
- 「その掃除用品には気をつけて。強い化学的なにおいがあるから。」
- “I try to avoid chemical additives in my food.”
- 「私は食品に含まれる化学添加物はできるだけ避けるようにしているの。」
- 「私は食品に含まれる化学添加物はできるだけ避けるようにしているの。」
- “Do these plants need any chemical fertilizer?”
- 「これらの植物に化学肥料は必要かな?」
ビジネスシーンでの例 (フォーマル寄り)
- “We need to verify the chemical composition of this new product.”
- 「この新製品の化学組成を検証する必要があります。」
- 「この新製品の化学組成を検証する必要があります。」
- “Our company has implemented a chemical safety protocol.”
- 「当社は化学物質安全性のプロトコルを導入しました。」
- 「当社は化学物質安全性のプロトコルを導入しました。」
- “Chemical regulations require us to label hazardous materials clearly.”
- 「化学物質に関する規制により、有害物質には明確なラベルを付ける必要があります。」
学術的な文脈での例 (アカデミック)
- “Chemical analysis indicates a high level of purity in the sample.”
- 「化学分析によると、このサンプルは高い純度を示しています。」
- 「化学分析によると、このサンプルは高い純度を示しています。」
- “The chemical properties of the compound were extensively studied.”
- 「その化合物の化学的性質は広範囲に研究されました。」
- 「その化合物の化学的性質は広範囲に研究されました。」
- “We should examine the chemical behavior of this element under different conditions.”
- 「さまざまな条件下で、この元素の化学的挙動を調べる必要があります。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
synthetic (合成の)
- 「人為的に作られた」というニュアンスが強く、化学合成品や人工的なものを指す際に使われる。
- ex) “synthetic textiles” (合成繊維)
- 「人為的に作られた」というニュアンスが強く、化学合成品や人工的なものを指す際に使われる。
biological (生物学的な)
- 「化学的」に対して「生物学的な」を強調するとき。
- ex) “biological process” (生物学的工程)
- 「化学的」に対して「生物学的な」を強調するとき。
toxic (有毒な)
- 「有害物質」のイメージが強く、直接的に「化学的」という意味とは異なるが、しばしば「化学物質が有毒」という文脈で使われる。
反意語
- natural (自然の・天然の)
- “Chemical” が人為的あるいは合成的なイメージを持つ場合、その対義語として使われることが多い。
- ex) “natural ingredients vs. chemical additives”
- “Chemical” が人為的あるいは合成的なイメージを持つ場合、その対義語として使われることが多い。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈkɛmɪkəl/
- アクセント: 第1音節「chem」にアクセントがあります (CHEM-i-cal)。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: 大きな違いはありませんが、アメリカ英語では /ˈkɛmɪkəl/、イギリス英語でも同じように発音されます。
- よくある発音の間違い: “che-mical” の「ch」の音を /tʃ/ (「チ」) でなく /ʃ/ (「シ」) と濁してしまうこと。正しくは /ˈkɛmɪkəl/ です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- “chemical” の「c」が2回出てくるのに注意。間に “i” が入り「-ical」で終わります。
- “chemical” の「c」が2回出てくるのに注意。間に “i” が入り「-ical」で終わります。
- 副詞・名詞との混同
- 形容詞: chemical
- 副詞: chemically
- 名詞: chemical (可算名詞)
- 形容詞: chemical
- 同音異義語との混同
- 同音異義語はとくにありませんが、chemistry (化学) とchemist (化学者) との取り違えに注意。
- 同音異義語はとくにありませんが、chemistry (化学) とchemist (化学者) との取り違えに注意。
- 試験対策
- TOEICや英検などでは、工場や環境問題の話題で “chemical plant” or “chemical contamination” などの用語でよく登場する可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「chem」という語根を軸にイメージ: chemist (化学者)、chemistry (化学)、chemical (化学の) …と関連する単語をまとめて覚えると記憶に残りやすいです。
- スペリングのポイント: “chem” + “i” + “cal” の3つのパーツを意識する。
- イメージ法: 科学のフラスコやビーカーで化学薬品が泡立っているシーンを頭に思い浮かべると、印象的に覚えられます。
以上が、形容詞「chemical」の詳細な解説です。科学分野で頻出する重要語なので、ぜひしっかり使いこなせるようにしましょう。
意味のイメージ
意味(1)
化学の,化学上の;化学的な,化学作用による
意味(2)
化学薬品の,化学薬品を用いる