元となった辞書の項目
whose
解説
1. 基本情報と概要
単語: whose
品詞: 限定詞 (determiner)、疑問詞 (interrogative word)、関係詞 (relative pronoun)
CEFRレベルの目安: B1(中級)
日常会話や文章で比較的よく使う表現で、中級レベルの学習者はしっかり理解しておく必要があります。
意味(英語・日本語)
- 英語:
Whose
indicates possession or belonging. - 日本語: 「誰の」「誰のもの」という意味を表し、ある物や事柄が「誰に属しているのか」を尋ねたり示したりします。
> 例えば「Whose pen is this?(これは誰のペンですか?)」のようにものの持ち主を問う場面、あるいは「the person whose car was stolen(車を盗まれた人)」のように、持ち主や関係者を指し示すニュアンスで使われます。
活用形と他の品詞形
- 「whose」は疑問代名詞や関係代名詞として使われるため、動詞のように時制による活用はしません。
- 「who」の所有格(genitive)として理解するとわかりやすいです。
- 例:
- 疑問詞: Whose is that?
- 関係詞: The person whose coat was lost…
- 疑問詞: Whose is that?
他の品詞になる例としては、
- who (疑問代名詞/関係代名詞): 「Who is he?」「The man who spoke to me...」
- whom (目的格): 「Whom did you speak to?」「The person to whom I sent the letter…」
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「whose」は「who」の所有格形であり、接頭語や接尾語のペアとは言いにくいのですが、「who」+古英語の所有格要素(-s)が合わさった形と考えられます。
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- Whose fault is it?
- (誰のせい?)
- (誰のせい?)
- Whose turn is it?
- (誰の番?)
- (誰の番?)
- Whose idea was that?
- (それは誰のアイデアだったの?)
- (それは誰のアイデアだったの?)
- Whose responsibility is this?
- (これは誰の責任ですか?)
- (これは誰の責任ですか?)
- Whose bag is on the table?
- (テーブルの上のバッグは誰の?)
- (テーブルの上のバッグは誰の?)
- Whose name should I write?
- (誰の名前を書けばいい?)
- (誰の名前を書けばいい?)
- Whose car are we taking?
- (どの車で行くの?/誰の車で行くの?)
- (どの車で行くの?/誰の車で行くの?)
- The students whose homework was late
- (宿題が遅れた生徒たち)
- (宿題が遅れた生徒たち)
- Anyone whose application is incomplete
- (申請が不完全な人)
- (申請が不完全な人)
- The family whose house was damaged
- (家に被害を受けた家族)
3. 語源とニュアンス
- 語源: 古英語の「hwæs(だれの)」に由来し、もともと「who」の所有格形が変化して今の形になりました。
- ニュアンス・使用時の注意:
- 口語/文章いずれでもよく使われます。
- フォーマル度は中程度で、かしこまった書面から会話まで幅広く使えます。
- 「who's (who is / who has)」とのスペル混同に注意が必要です。
- 口語/文章いずれでもよく使われます。
4. 文法的な特徴と構文
文法ポイント:
- 「whose」は限定詞として名詞の前につき、「誰の~」を尋ねる場合に使います。
- 例: Whose book is this?
- 関係代名詞的に、「…の〜」という意味を表す所有の関係詞としても用いられます。
- 例: He is the person whose house I visited yesterday.
- 「whose」は可算・不可算とは直接関係しませんが、名詞の前に置く形式は他の限定詞 (my, your, the, this など) と同じです。
- 「whose」は限定詞として名詞の前につき、「誰の~」を尋ねる場合に使います。
構文例:
- 疑問文
- Whose + 名詞 + 動詞 ~?
- Whose car is parked outside?
- Whose + 名詞 + 動詞 ~?
- 関係代名詞
- 名詞 + whose + 名詞 + 動詞 ~
- The woman whose son I taught last year…
- 名詞 + whose + 名詞 + 動詞 ~
- 疑問文
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- Whose phone is ringing? I think it’s yours.
- (誰の電話が鳴ってる? あなたのじゃない?)
- (誰の電話が鳴ってる? あなたのじゃない?)
- I found a jacket in the hallway. Whose could it be?
- (廊下でジャケットを見つけたんだけど。誰のだろう?)
- (廊下でジャケットを見つけたんだけど。誰のだろう?)
- Whose turn is it to do the dishes tonight?
- (今夜の皿洗いは誰の番?)
ビジネスシーンでの例文(3つ)
- Whose responsibility is it to contact the client about the project update?
- (プロジェクトの進捗についてクライアントに連絡するのは誰の責任ですか?)
- (プロジェクトの進捗についてクライアントに連絡するのは誰の責任ですか?)
- We're trying to determine whose account has the outstanding balance.
- (どのアカウントに未払い残高があるかを調べています。)
- (どのアカウントに未払い残高があるかを調べています。)
- The manager, whose team exceeded the sales target, received an award.
- (セールスターゲットを上回ったチームのマネージャーが表彰を受けた。)
学術的な文脈での例文(3つ)
- Researchers identified a group of participants whose results deviated significantly.
- (研究者たちは、結果が大きく逸脱していた参加者のグループを特定した。)
- (研究者たちは、結果が大きく逸脱していた参加者のグループを特定した。)
- The professor, whose field of study focuses on linguistics, will lead the seminar.
- (言語学を専門とする教授がそのセミナーを担当します。)
- (言語学を専門とする教授がそのセミナーを担当します。)
- We’re analyzing ancient texts whose origins date back to the 12th century.
- (12世紀にさかのぼる起源をもつ古代文献を分析しています。)
6. 類義語・反意語と比較
- 類義語:
- (英語では直接の類義語はほとんどないが、強いて言えば)
- “Of whom” (フォーマルな表現で「誰のものか」)
- ただし「whose」は所有を尋ねる、示すのに最適で、より一般的。
- “Of whom” (フォーマルな表現で「誰のものか」)
- (英語では直接の類義語はほとんどないが、強いて言えば)
- 反意語:
- 所有を問わない疑問詞「who」や「what」は厳密には反意語ではありませんが、「どの人?」(who) と「誰の所有?」(whose) は区別が必要です。
- 所有を問わない疑問詞「who」や「what」は厳密には反意語ではありませんが、「どの人?」(who) と「誰の所有?」(whose) は区別が必要です。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /huːz/
- アメリカ英語・イギリス英語ともに /huːz/ が基本
- アメリカ英語・イギリス英語ともに /huːz/ が基本
- アクセント: 「フーズ」のように、母音を伸ばして発音します。
- よくある発音の間違い:
- /huːses/ のように最後に余計な音をつけてしまうミス。
- 「who’s (フーズ)」と同音ですが、「who’s」は「who is」の縮約形なので、意味を取り違えないよう注意が必要です。
- /huːses/ のように最後に余計な音をつけてしまうミス。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “who’s” (who is) と “whose” (所有) を混同。
- 使いどころの誤り: 「誰が」を聞きたいのに “whose” を使ってしまう。
- × Whose came to the party?
- ○ Who came to the party?
- × Whose came to the party?
- 資格試験での出題傾向: TOEIC・英検などで、所有格を問う問題や、関係代名詞を正しく選ぶ問題としてよく出題されます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージ: “whose” = “who’s + (o) + s” のように “whoのもの” というイメージで、誰の所有かを示す。
- 覚え方: 「Who owns this? → Whose?」という変換で覚える。
- スペリングのポイント “who’s” との混同に気をつけるために “whose” は「(w)hose = ‘誰に属しているか’を問う言葉」とイメージしておくとよいです。
上記を参考に「whose」の使い方をマスターすると、日常会話からビジネス、学術的な文脈まで幅広く応用できます。所有関係を示す大切な疑問詞・関係代名詞なので、しっかり理解しておきましょう。
意味のイメージ