元となった辞書の項目
real
解説
以下では、副詞としての real
を中心に、できるだけ詳しく解説していきます。
1. 基本情報と概要
- 単語: real
- 品詞: 副詞 (もともと形容詞としてもよく使われる)
- 意味(英語): very, really
- 意味(日本語): 「とても」「すごく」「めちゃくちゃ」など、強調したいときに使われるカジュアルな副詞表現
「real」は日常会話で「really」や「very」のように「とても」「すごく」といった強意の意味で用いられます。特にアメリカ英語の口語表現でよく見られます。フォーマルな書き言葉ではあまり使われないので、友達同士のカジュアルな会話などで使うとよいでしょう。
活用形
- 形容詞: real (例: a real friend)
- 副詞: real (口語的。例: That’s real nice!)
- 派生的な副詞(標準形): really (例: That’s really nice!)
CEFRレベルの目安: B2
- B2(中上級): 日常会話以上のやりとりをこなせるレベルですが、カジュアル表現として知っておくと、ネイティブとの会話に役立ちます。
2. 語構成と詳細な意味
「real」という単語自体には、はっきりした接頭語や接尾語はなく、ラテン語由来の “realis” (実在の) が変化した形です。形容詞としては「本物の」「実際の」という意味が強いですが、そこから派生して「(本当に) 〜だよ」「めちゃくちゃ〜」という強調の副詞的な使い方がカジュアルに定着しました。
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(例: 副詞としての用法)
- real quick → 「すごく素早く」
- real fast → 「とても速く」
- real soon → 「すごく近いうちに」
- real good → 「すごく良い」
- real nice → 「とても素敵な / 素敵に」
- real loud → 「とても大声で」
- real easy → 「とても簡単に」
- real big → 「すごく大きい」
- real cool → 「とてもかっこいい / すごくイケてる」
- real hard → 「とても一生懸命 / すごく激しく」
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語の “realis”(「実在の」「現実の」)に由来します。フランス語「réel」を経由し、英語に取り入れられました。
- 歴史的使用: 古くは形容詞として「現実の」「本物の」を表すのが主でしたが、アメリカ英語では会話表現として副詞でも「really / very」のように使われるようになりました。
- ニュアンス・使用時の注意点:
- 口語的でカジュアルな響きを与えるので、あまりビジネスメールやフォーマルな文章では使われません。
- 「すごく」「めちゃくちゃ」という若干砕けたニュアンスで伝わることが多いです。
- 口語的でカジュアルな響きを与えるので、あまりビジネスメールやフォーマルな文章では使われません。
4. 文法的な特徴と構文
- 副詞としての用法: 形容詞や他の副詞を強調する。
- 例: “This is real important.” (これはめちゃ重要だよ。)
- 例: “This is real important.” (これはめちゃ重要だよ。)
- フォーマルを要する文章や公的なスピーチでは、形容詞的用法の「real」はOKですが、副詞的用法としては「really」を使うほうが一般的です。
- 形容詞としては “a real problem” のように可算・不可算名詞どちらにも使えますが、副詞としては単独で「real」に活用変化はありません。
5. 実例と例文
以下、それぞれの文脈での使用例を示します。
日常会話 (カジュアル)
- “This pizza is real good!”
(このピザ、本当めちゃうまいよ!) - “I got up real early this morning.”
(今朝めっちゃ早起きしたんだ。) - “He’s acting real weird today.”
(彼、今日めちゃくちゃ変な感じなんだよね。)
ビジネス (ややカジュアルな場面・口語)
- “The new software runs real fast, so it should save us time.”
(新しいソフトはめちゃくちゃ速く動くから、時間を節約できるはずです。) - “We need to finish this project real soon if we want to meet the deadline.”
(締め切りに間に合うように、このプロジェクトはすぐに終わらせる必要があります。) - “He made the presentation real clear for the clients.”
(彼のおかげでプレゼンは大変わかりやすくなりました。)
※ただし、正式なビジネス文書では「really」「very」を使ったほうが望ましいです。
学術的 (あまり推奨されないが、口語で使われる場合)
- “His argument got real complicated towards the end.”
(彼の主張は終盤になるにつれかなり複雑になった。) - “The data set is real large, so we need more processing power.”
(データセットがかなり大きいから、さらに処理能力が必要だ。) - “That hypothesis might be real tough to prove.”
(その仮説は証明するのがとても厳しいかもしれない。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- really (本当に)
- very (とても)
- extremely (極めて)
- seriously (真面目に、とても)
- “real” と “really” はほぼ同じ意味ですが、“real” は口語かつやや砕けた印象を与えます。
- “very” や “extremely” は比較的フォーマルでも使える強調表現です。
- “seriously” は「深刻に/真面目に」というニュアンスがやや強く、カジュアルには「めちゃくちゃ」「マジで」といった意味でも口語的には使われます。
反意語
強調をしないという意味で直接の反意語はありませんが、文脈上 “barely” (ほとんど〜ない) や “marginally” (かろうじて) などと対比させることはあります。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA(国際音声記号): /riːl/ または /rɪəl/
- アメリカ英語: 強勢は単語の最初に置かれ、「リール」または「リアル」に近い音で発音されます。
- イギリス英語: 「リール」「リーアル」のように発音される場合があります。
- よくある間違い:
- 「really」との混同や、スペリングで “rea*lly*” と間違えるケース
- 「リアル」ではなく「レアル」と聞こえる場合もあるが、アメリカ英語ではしっかり語末の L を発音することが多いです。
- 「really」との混同や、スペリングで “rea*lly*” と間違えるケース
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリング: 副詞で使いたいときも “real” の形のまま。誤って “reel” と書くと「巻き取るリール(釣りなどのリール)」になります。
- 口語度合い: 文法的にはややカジュアルまたはスラング寄りなので、TOEICや英検などの資格試験に出題されても「正しい副詞形は “really”」と問われる可能性があります。
- 混同しやすい単語: “really” と “real” は意味は似ていても、フォーマルさ・書き言葉では “really” を使うのが一般的。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “real” と “really” の違いは、日常で「めっちゃ!」とカジュアルに強調したいときか、標準的・フォーマルに「本当に」と言いたいかで使い分けると覚えやすいです。
- 英語圏の友達どうしのSNSや口語表現では “That’s real funny!” のような使い方をよく目にするので、実際のやり取りに触れて覚えると記憶に残ります。
- 文字数も少なくシンプルなスペリングなので、イメージとしては「本物を強調する、本当に、すごく」と合わせて覚えるとよいでしょう。
以上が、副詞としての “real” の詳細な解説です。カジュアルな会話で使われることが多いので、状況に合わせて “really” と使い分けてみてください。
意味のイメージ