元となった辞書の項目
note
解説
1. 基本情報と概要
単語: note
品詞: 動詞 (他動詞)
意味(英語): to pay attention to or notice something; to make a written record of something
意味(日本語): 何かに注意を向ける、気づく、または何かを書き留めること
「note」は、「気づいたことを記録する」「~に注意する」というニュアンスを持つ動詞です。人からの提案や情報を「了解する」「書き留める」という場面でよく使われます。たとえば、「Please note that the schedule has changed.(スケジュールが変更されたことに注意してください)」のように、フォーマルにも使える便利な単語です。
- CEFRレベル目安: B2(中上級)
「note」は日常会話からビジネスシーン、学術的な文脈でも使われ、日常的に登場する単語の一つです。
動詞の活用形
- 原形: note
- 三人称単数現在形: notes
- 進行形(現在分詞): noting
- 過去形 / 過去分詞形: noted
他の品詞として
- 名詞: a note(ノート、メモ)
- 形容詞派生語: noteworthy(注目に値する)
- 名詞派生語: notation(記号法、表記法)
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: note
- ラテン語の “notare(印をつける)” に由来し、もともとは「印をつける」「書き留める」といった意味を持ちます。
- ラテン語の “notare(印をつける)” に由来し、もともとは「印をつける」「書き留める」といった意味を持ちます。
- 接頭語・接尾語は単独では持たない形ですが、接尾語を伴う派生形に “-worthy(~に値する)” をつけて “noteworthy” の形で形容詞化する例などがあります。
他の単語との関連性(派生語・類縁語)
- notion: 概念
- notification: 通知
- annotate: 注釈をつける
- denote: ~を示す
- connotation: 言外の意味、含意
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10選)
- take note of ~(~に注意を払う / ~を書き留める)
- note down ~(~を書き留める)
- please note that ~(~に注意してください)
- worth noting(注目に値する)
- note carefully(よく注意する)
- it is important to note that ~(~であることは重要です)
- duly noted(了解しました / 十分に記録しました)
- kindly note(ご承知おきください)
- note the difference(違いに注目する)
- fail to note(気づかない / 見落とす)
3. 語源とニュアンス
“note” はラテン語で「印をつける」「目印をつける」を意味する “notare” に由来します。英語では、「気づいて書き留める」「留意する」「(発言として)言及する」など、多様な用法に派生しました。
使用時の注意点
- 「note」はフォーマルからカジュアルまで、幅広い文脈で使用可能。公的な文書やビジネスメールで “Please note that…” と書くときは特に礼儀正しい印象を与えます。
- 「頭に入れておく」「書き留める」といった場面でたびたび登場しますが、口語で “Note that…” と言うと、相手に注意を促す丁寧な表現となります。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞 (transitive): ほとんどの場合、目的語を取ります。
例: “Please note the following points.” - “note that + 文” 構文: 状況や事実を相手に注意してもらうときに使われます。
例: “Note that we will have a meeting at 2 pm.”
イディオムや一般的な構文
- take note (of something): “(~に)留意する”、可算名詞 “note” への転用としても頻出します。
- make a note of ~: “~を書き留める、メモする”
使用シーン
- フォーマル: “Please note that we have updated our policy.”
- カジュアル: “Just note down what she said for reference.”
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “Could you note down the grocery list for me?”
(買い物リストを書き留めてくれる?) - “Note that the store closes early on Sundays.”
(日曜日はお店が早く閉まることに注意してね。) - “I’ll note your birthday in my calendar.”
(あなたの誕生日をカレンダーにメモしておくよ。)
ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “Please note that the deadline has been moved to Friday.”
(締め切りが金曜日に変更されたことにご注意ください。) - “It’s important to note any changes in the contract.”
(契約に変更点があれば必ず記録しておくことが重要です。) - “Kindly note that our office will be closed next Monday.”
(来週の月曜日はオフィスが休業となりますのでご了承ください。)
学術的・文献的な文脈での例文(3つ)
- “Note that this theory has been debated among researchers.”
(この理論は研究者の間で議論があることに留意してください。) - “We should note the limitations of this method.”
(この手法の限界をしっかりと認識すべきです。) - “It is worth noting the historical context in which these events occurred.”
(これらの出来事が起こった歴史的背景に注目する価値があります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- notice(~に気づく)
- 「周囲の気づき」に重点を置く動詞。単純に感覚的に気づく場合に使いやすい。
- 「周囲の気づき」に重点を置く動詞。単純に感覚的に気づく場合に使いやすい。
- observe(観察する)
- より慎重に観察しているニュアンス。自分が意図的にみるときに使う。
- より慎重に観察しているニュアンス。自分が意図的にみるときに使う。
- remark(述べる、意見を言う)
- 「(口頭または書面で)言及する」にフォーカス。
- 「(口頭または書面で)言及する」にフォーカス。
- mention(言及する)
- 簡単に取り上げる程度のニュアンス。
- 簡単に取り上げる程度のニュアンス。
- comment(コメントする)
- 意見や批評を述べるときに使われる。
“note” は「気づいて要点を書き留める」「留意する」といった意味合いが強く、他の動詞よりも「書き留める」「頭に留める」感が強いのが特徴です。
反意語
はっきりした反意語はありませんが、「見落とす」「無視する」の意味合いで
- ignore(無視する)
- overlook(見落とす)
が対になる表現と考えられます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA)
- アメリカ英語: /noʊt/
- イギリス英語: /nəʊt/
- アメリカ英語: /noʊt/
- アクセント: “note” の “o” の発音が伸びやかに強調されます。
- よくある間違い:
- スペルを “not” としてしまい、否定の “not” と混同してしまうケース。
- “note” は /eɪ/ のように発音しないように注意(一部学習者が「ノートゥ」と発音してしまう誤り)。
- スペルを “not” としてしまい、否定の “not” と混同してしまうケース。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルの混同: “note” と “not” は大きく意味が異なるので注意。
- 「take note of ~」と「note down ~」の違い:
- “take note of ~” は「心に留める」「注目する」というニュアンスが強い。
- “note down ~” は「実際に書き留める」ことを強調。
- “take note of ~” は「心に留める」「注目する」というニュアンスが強い。
- 資格試験(TOEIC・英検など)でもビジネスメールの文脈で “Please note that…” が頻出。書き換え問題などで出題される場合があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「note」を「ノート」とイメージすると、日本語でいう「ノート」「メモ」を思い浮かべやすいです。その結果、「書き留める」という動詞的なイメージになりやすいでしょう。
- ラテン語の “notare” → “note” → “notation” → “notice” など「印をつける/気づく/書き留める」の一連の関連イメージで覚えると単語群がまとめて頭に入りやすくなります。
- 一言で覚えるなら、「気づいたらすぐ “note” しよう(書き留めよう)!」とイメージすると記憶に残りやすいです。
以上が動詞 “note” の詳細解説です。フォーマルにもカジュアルにも幅広く使える単語なので、ぜひ積極的に活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
〈他〉を書き留める / に注意する
意味(2)
…‘に'注意する;…と気づく
意味(3)
(取り立てて)…‘に'ついて言う,‘を'習す