元となった辞書の項目
late
解説
以下では、副詞「late」について、できるだけ詳しく解説していきます。英単語「late」には形容詞の用法もありますが、ここでは特に「副詞」としての意味や使い方に焦点を当てます。
1. 基本情報と概要
単語
- 英語: late
- 日本語: 遅れて、遅くに
品詞
- 副詞 (adverb)
意味とニュアンス(優しい日本語で)
- 「遅くに」「遅れて」「遅めのタイミングで」という意味です。
例:「He arrived late.(彼は遅れて到着した)」のように使います。 - 時間に間に合わない、または通常よりも後のタイミングを表すときに使われます。
- フォーマルでもカジュアルでもよく使われる、とても一般的な単語です。
活用形
副詞「late」は時制や人称などによる活用はありませんが、比較級・最上級では次の形になります。
- 比較級: later
- 最上級: latest
- 例: “He arrived later than usual.”(彼はいつもより遅く到着した),
“She arrived the latest of all.”(彼女が全員の中でいちばん遅く到着した)
- 例: “He arrived later than usual.”(彼はいつもより遅く到着した),
他の品詞になった場合の例
- 形容詞 (adjective) としての「late」: 「遅い」「期限に遅れた」「最近亡くなった(故〜)」という意味。
- 例: “He is always late for work.”(彼はいつも仕事に遅刻する)
- 例: “Her late husband was a famous artist.”(彼女の故・夫は有名な芸術家だった)
- 例: “He is always late for work.”(彼はいつも仕事に遅刻する)
CEFRレベル
- A2(初級)
よく使われる基本的な単語で、日常生活の会話でも頻出します。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「late」は一語であり、明示的な接頭語・接尾語・語幹という形では分解が難しい単語です。古英語で“læt”あたりから派生しています(後述の語源部分を参照)。
他の単語との関連性(派生語や類縁語)
- lately (副詞):「最近」
- 意味がかなり異なるので要注意です。「late」は「遅れる」という時間的遅延を表すのに対し、「lately」は「最近」「近頃」を表します。
- later (副詞・形容詞):「より遅く(副詞)」「もっと後の(形容詞)」
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- arrive late(遅れて到着する)
- stay up late(遅くまで起きている)
- work late(遅くまで働く)
- come home late(遅い時間に家に帰る)
- run late(予定より遅れて動いている)
- be late for 〜(〜に遅れる)
- wake up late(遅く起きる)
- better late than never(遅くてもやらないよりまし)
- late into the night(夜遅くまで)
- drive late at night(夜遅くに運転する)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「late」は古英語の「læt」から来ており、「遅い、後方の、遅れた」という意味を持ちます。中世英語を経て、現在の“late”という形になりました。
ニュアンスや感情的響き
- 基本的には中立的で日常的な単語です。「時間的な遅れ」を表す意味がベースで、ポジティブ・ネガティブ両面で使われます。
- “late”という言葉自体には感情的に強いニュアンスは含まれませんが、その場面次第で「遅刻してしまって申し訳ない」というニュアンスにもなり得ます。
使用される場面
- 口語・文章どちらでも使用頻度が高い一般的な表現です。
- フォーマルでもカジュアルでも問題なく使えます。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文
- “(Subject) + (verb) + late”
例:「He arrived late.」 - “(verb) + late + (adverbial phrase)”
例:「He works late into the night.」
イディオム
- “Better late than never.”(遅れてもやらないよりはマシ)
日常会話でもよく使われるフレーズで、フォーマル/カジュアル問わず幅広く使われます。
文法上のポイント
- 副詞「late」は「遅い時間帯に・遅れて」の意味を持ちます。
- 形容詞「late」は「遅刻した」「遅い」「最近亡くなった(故…)」など複数の意味を持ちますが、文脈で判断します。
- また、副詞「lately」との混同に注意しましょう(「lately」は「最近」の意味)。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “I’m sorry I’m late. The train was delayed.”
(遅れてごめん。電車が遅れてたんだ。) - “I stayed up late last night watching movies.”
(昨晩は映画を見ていて夜更かししちゃったよ。) - “He always arrives late to our meetings.”
(彼はいつもミーティングに遅れてくるんだ。)
ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “I apologize for emailing you so late, but this is urgent.”
(こんなに遅い時間にメールして申し訳ありませんが、緊急案件です。) - “Please inform the client if we are running late on the project.”
(プロジェクトが予定より遅れている場合は、クライアントに知らせてください。) - “We’re working late tonight to finish the report.”
(レポートを仕上げるために、今夜は残業します。)
学術的な文脈での例文(3つ)
- “The experiment started late due to technical issues.”
(技術的な問題で実験の開始が遅れました。) - “He submitted his thesis late, which affected his final grade.”
(彼は論文を遅れて提出したため、最終成績に影響が出ました。) - “Late changes in the research plan caused confusion.”
(研究計画の遅い段階の変更が混乱を引き起こしました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- tardily(遅れて / フォーマル)
- “He arrived tardily.” は「遅れて到着した」という意味ですが、ややかたい響きです。
- “He arrived tardily.” は「遅れて到着した」という意味ですが、ややかたい響きです。
- behind schedule(予定より遅れて / フレーズ)
- “We’re behind schedule.” は「我々は予定より遅れている」という文脈で使います。
- “We’re behind schedule.” は「我々は予定より遅れている」という文脈で使います。
反意語
- early(早く)
- “She arrived early for the meeting.”(彼女はミーティングに早めに来た)
- “She arrived early for the meeting.”(彼女はミーティングに早めに来た)
- on time(時間通りに)
- “He got there on time, so there was no waiting.”(彼は時間通りに到着したので、待ち時間はなかった)
※「late」と「on time」はよく対比される表現です。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA)
- /leɪt/
アメリカ英語とイギリス英語
- アメリカ英語 (GA): [leɪt]
- イギリス英語 (RP): [leɪt]
- 大きな違いはなく、ほぼ同じ発音です。
よくある発音の間違い
- /læt/ と短い「ア」に近い音で発音してしまうことがありますが、正確には /leɪ/(エイ)の音で伸ばすのがポイントです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- 「late」と「lately」の混同
- late(遅くに) / lately(最近)
- 例: “I have been busy lately.”(最近は忙しい)
- 例: “I was late for the meeting.”(会議に遅れた)
- late(遅くに) / lately(最近)
- スペルミス “lait” や “leit” など
- 比較級・最上級を忘れがち
- later, the latest も覚えておきましょう。
- later, the latest も覚えておきましょう。
- 資格試験(TOEICや英検)などでも、”I’m late.” / “He arrived late.” / “Better late than never.” のような基本フレーズがよく出題されます。副詞か形容詞かを問う問題になることもあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「遅い」と「遅れて」が同じスペリング“late”で表せると覚えておくと便利です。
- 「近頃」は“lately”で、「遅くに」は“late”。「-ly」が付くと「最近」の意味になるというイメージで区別しましょう。
- 「いつも時刻より“遅れ気味”の人は“late”を使いがち」とイメージしながら覚えると定着しやすいです。
まとめ
副詞「late」は「遅くに」「遅れて」という基本的な意味を持ち、日常会話からビジネス、学術まで幅広く使用される便利な単語です。形容詞としての「late」とつづりが同じなので、文脈をしっかり確認しながら使い分けましょう。また「lately(最近)」との違いにも気をつけることがポイントです。比較級・最上級(later, latest)の形も合わせてマスターすると、より表現の幅が広がります。
意味のイメージ